離婚しない理由は「法律的な権利」だから
「このまま離婚ってなっても、妻に落ち度があるわけじゃないから、僕は慰謝料をもらえないんです。向こうが浮気とか暴力とかをしてくれて離婚とかなら、慰謝料をもらえますから、離婚の話し合いに応じる価値もあるかもしれませんが、今の状況だと、ただ離婚をするだけってことになっちゃうので、僕にとっては早期に動くメリットがないんですよ。
それに、僕はつい最近、勤務先で役員を外されたので収入が激減しました。妻のほうがはるかに高収入ですので、別居をしていれば“婚姻費用”を申し立てて、いざとなればこちらが生活費を受け取る権利があるっていうのもありますから、簡単に離婚するつもりはありません。
もちろん、僕だって浮気もしていなければ、暴力などの離婚の原因になるようなことも一切していません。だから、向こうだって無理矢理に離婚はできないはずです」
「夫婦であること」にこだわり続ける理由は、妻への愛情ではなく「法律的な権利」だと強調するトモアキさん。「法律で守られている権利なんだから、当然に主張したいですし、安易に離婚の申し出を受けるのは違うと思っています」と話します。
妻である責任を取ってほしい
「夫婦になるっていうのは、それだけ重みがあることなんだと思います。妻は、僕に対して愛想が尽きたから離婚したいって言いますが、そんなの離婚の理由になりませんよね?
感情論ではなく、現実的な話として、籍が入っている以上は、いいときも悪いときも支え合うのが夫婦じゃないですか。向こうにも僕の妻である責任をとってもらいたいですし、愛想が尽きたから離婚なんて、子どもみたいなことを言わないでもらいたいっていうのが、僕の本心です」
妻の暮らす家には、もう戻るつもりはないと強調するトモアキさん。別居期間が法律で定められている「離婚事由」に該当するなど、法律上明白に「離婚を認められる段階」になるまでは、妻からの離婚の要求に応じるつもりはないとのことでした。
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恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
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