1年で離婚されたこちらは被害者
「結婚なんて、我慢の連続であるはずなのに根性がなさすぎます。それに、結婚するって決めたときに、覚悟をしないで嫁いできたのかと思うと、その幼稚な考え方にもウンザリしますね」と、元妻への嫌悪感を隠しません。
「だから、元妻が幸せになっていたら面白くないので、定期的に状況を知るようにしています。
え? 執着しているだけじゃないかって? そういう意味では、そうかもしれませんね。執着はしていると思います。だけど、未練ではありません。あの女とヨリを戻す気はさらさらないですし、頼まれてもごめんです」
元妻が出て行ってから、高齢の義母と二世帯住宅とは言え、二人暮らしになったことで、サトルさんの負担も大きくなったそう。その点についても「僕は、そういうのを見越して結婚したのに、まさか1年で離婚になるなんて、思ってもみませんでした。こっちは被害者ですよ」と不快感をあらわにします。
すでに離婚から4年経っても、今の時代はSNSもあるので「チェックしようと思えば、いくらでも近況を知ることができる」とサトルさんは自慢げです。
推測するだけ、悪いことはしていない
「これをいつまで続けるつもりかって? 僕が納得するまでは、続けるでしょうね。
別に必死になって元妻の動向を追いかけているわけではないですよ?
ただ表に出ている情報とか、共通の知り合いが持ってくる情報とかを分析して、“今はこういう暮らしをしているんだな”って推測しているだけですから。
何も悪いことはしていないと思います。
本人に連絡をとるつもりもありませんし、とりたくもないですね。ただ僕は、こっちの世間体を傷つけて、期待を裏切っておきながら、あの女がへらへらと楽しそうにしているのが面白くないだけです」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
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