モラハラを認めず、周囲に嘘まで…元夫に憎しみを抱く女性

並木まき ライター・エディター
更新日:2022-02-04 15:38
投稿日:2022-01-29 06:00

元夫には憎しみしかない

 結婚生活では、夫の毎日のモラハラだけでなく、社交に使うお金が生活費より多いという浪費癖や、近居していた義母とベッタリというマザコン体質なども深雪さんを悩ませるタネだったとのこと。

 離婚を申し立てた当時、深雪さんは夫の希望で専業主婦をしていたので新生活にかかるお金は慰謝料をアテにしていただけに、調停になってもモラハラなど“自分の非”を一切認めなかったユウイチさんに対しては、今も憎しみしかないと語ります。

「モラハラその他に関しては、たくさん証拠を集めていたので、調停でも調停委員にそれらの証拠を見せながら話をしました。ですので、中立な立場にある調停委員も“モラハラがあった”ということについては理解してくれていたように思います。

 ただ、調停は裁きの場ではないので、元夫がモラハラや浪費癖を認めない以上は、そこから離婚条件に話が進められなくて……という感じでした。

 もともと小狡い性格の男だとはわかっていましたが、最後の最後まで往生際が悪く、不必要に疲れましたね」

裁判になったとたん解決金を払うと言い出し…

 最終的には「解決金」という名目であれば、深雪さんにお金を払ってもいいと言い出した元夫。深雪さんは「お金の名目にこだわっていたら、離婚できないかも」と思い、ユウイチさんからの提案をのむ形にして決着をつけたそうです。

「おかしな話ですよね? 自分に非がないなら、解決金だって払いたくないのが普通でしょうに、調停委員が『このままだと調停では離婚できないでしょうから、裁判になりますね』って言った途端に、解決金の話を出してきたそうです。

 最初は『手切金』って言ったそうですが、調停委員の提案で『解決金』になったみたいですね」

 そして離婚が成立し、ユウイチさんとの縁も切れ新生活に進み始めた矢先、深雪さんの耳に不快な噂が耳に入ります。

「手切れ金を払って別れた」と吹聴

「つい最近ですが、元夫が周囲の人に『離婚の原因は深雪。だから俺は手切金を払って別れた』と言って回っていると共通の知人から聞きました。プライドが高いモラハラ男だったので、そういうことをしそうなタイプです。

 そして、なぜ慰謝料ではなく“解決金”って名目にこだわり続けたのか、これで謎が解けましたね。

 だけど、なんで別れてからも嘘をついてまで自分を守りたいんでしょうか。元夫がなぜそういうことをやり続けるのか、理由がわからずに不快で仕方ありません」

 晴れて離婚が成立し、新しい気持ちで人生をリスタートしたのに、元夫のせいでいまだに嫌な気分にさせられていると深雪さんはため息をつきます。自分のことをよく知る共通の知人は同情してくれるものの、ユウイチさんとのほうが距離が近い人のなかにはユウイチさんの言うことを鵜呑みにしている人もいるようで、それも苦痛だと語っていました。

 では、ユウイチさんの言い分とは……? 次回に続きます。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

ラブ 新着一覧


「妊活代なんて出したくない」30代夫が“親に請求すべき”と主張するトンデモ理屈
「冷酷と激情のあいだvol.268〜女性編〜」では、5歳年下の夫が両家の親に“タカリ”をしているようで「幼稚」と感じてい...
並木まき 2025-10-18 11:45 ラブ
「偉そうな態度も不快です」老いた親に酒を“タカる”夫にゲンナリ。35歳姉さん女房の深い後悔
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-10-18 11:45 ラブ
「断るならバラすよ」マッチした男の“正体”に愕然。ときめきが地獄に変わった残酷な瞬間
 世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
蒼井凜花 2025-10-17 11:45 ラブ
文系男子に一目惚れ♡→現実はだたのオタク!? 婚活女子が忘れらない“ドン引き”体験談3つ
 いまや恋活・婚活の主流となったマッチングアプリ。手軽に理想の相手と出会える一方で、合コンや友達の紹介などとの出会いとで...
恋バナ調査隊 2025-10-16 08:00 ラブ
「本当に好きなのか分からない」“別れ”を決める前のサイン、6つの判断基準を聞いてみた!
 長く交際していたり、ケンカが絶えなくなったりして、相手のことが好きかどうか分からなくなるときもあるはず。そんなときは別...
恋バナ調査隊 2025-10-15 08:00 ラブ
恋が終わる危険も!? 「とりあえずドライブデート」の落とし穴。沈黙、渋滞、迷子…帰りたくなった瞬間5つ
 会話を楽しみ、小旅行気分も味わえる「ドライブデート」。でも実は、ちょっとしたミスで失敗に繋がりやすいデートでもあるんで...
恋バナ調査隊 2025-10-14 08:00 ラブ
【漫画】「避妊しなくていいよ」女の悲しい言葉。一夜限りの男が返した“意外な一言”に救われた夜『できても、できなくても』#3
【『できても、できなくても』あらすじ】  「桃生翠さん…残念ですがあなたは不妊症です」――ブライダルチェックで発覚した...
「いいよ」連発は離婚のサイン? 夫婦関係が壊れる寸前の“危険ワード”6つ
 離婚を経験した男女に、離婚直前に飛び交っていたワードをうかがいました。ご夫婦の間で、これらのワードが口癖のようになって...
恋バナ調査隊 2025-10-13 08:00 ラブ
【漫画】「家には帰りたくない」クズ男との別れ…“魔王”と呼ばれるイケメンは何者?『できても、できなくても』#2
【『できても、できなくても』あらすじ】  「桃生翠さん…残念ですがあなたは不妊症です」――ブライダルチェックで発覚した...
「寄生虫としか思えない」47歳男性が“専業主婦 希望”を一蹴。更年期の妻を受け入れない複雑事情
「冷酷と激情のあいだvol.267〜女性編〜」では、仕事への活力が下がり、退職して専業主婦になりたい夏菜子さん(仮名)の...
並木まき 2025-10-11 11:45 ラブ
専業主婦になりたいのに…貯金ナシの44歳妻、夫が意地悪すぎると嘆き「結婚の“特権”ですよね?」
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-10-11 11:45 ラブ
【漫画】「あなたは不妊症です」婚約者も仕事も失って…私は女として“失格”なの?『できても、できなくても』#1
【『できても、できなくても』あらすじ】  「桃生翠さん…残念ですがあなたは不妊症です」――ブライダルチェックで発覚した...
順風満帆だった45歳 経営者の転落。美人CAから若い女に乗り換えるはずが…地獄の「三者面談」の顛末
 世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
蒼井凜花 2025-10-10 11:45 ラブ
閉経前にもう一度…“癒し”を求める50代女性「ただ話を聞いてもらいたい」男性を求める切実な理由
 ドラマやネットなどで「女性用風俗」が取り上げられることが増え、一般の女性たちにもその名が浸透してきました。  ア...
内藤みか 2025-10-10 11:45 ラブ
「恋愛は効率か、それとも不要か?」タイパ世代に広がる新しい恋愛観。20代で結婚相談所に登録も
「最近のJ-POPは、前奏が短すぎて歌いにくい」カラオケでそう感じたことはありませんか?  我々、40代が青春時代...
男の「私たち付き合ってるよね?」への本音。告白はなくても“彼女認定”されるきっかけ
「彼からの告白はないけど私たちって付き合ってるのかな?」と、曖昧な関係性に不安を抱えている女性もいるでしょう。  ...
恋バナ調査隊 2025-10-08 08:00 ラブ