エスカレートする自傷行為、それでも一度はやめたが…
ーー頬を……自分で殴るんですか?
「はい、ご両親は優秀な兄ばかりを可愛がり、周囲に自慢をする。成績がさほど良くなかったGさんは、常に『まったくお前は誰の血を引いたんだか』と父に罵られて育ったことは以前お話ししましたね。
彼は考えたそうです。顔に青アザができると両親が心配してくれるんじゃないかと……でも、当然ながら痛いから、そこまで強く殴れない。
そんな思いがエスカレートして、いつしかカッターで自分自身を傷つけるようになったそうです。両親の気を引くために……。
でも、両親はリストカットに気づかなかったそうです。むしろ、友人が『どうしたの?』と訊いてきて、『いや、ちょっと切っちゃってさ』と苦笑いするのみ。
友人に妙な勘繰りをされるのを恐れた彼は、リストカットをやめたそうです。
でも、一度はおさまった自傷行為でしたが、それが再発したのは社会人になってから。今の師匠である大御所カメラマンにひどいパワハラを受けてからだそうです。
誰もが崇める大御所カメラマンですが、身内には厳しく、現場ではしょっちゅう蹴られたり、モノを投げられたりするそうで……」
パワハラを訴えられない理由
ーーそんな……パワハラを訴えることはできないんですか?
「……無理だそうです。その師匠を敵に回すと、業界から干されるのは明白で、何人ものカメラマンが業界を去っていくのを見てきたようです。
で、話を戻しますが、仕事やプライベートでイヤなことがあった時、カッターで皮膚を切るようになったそうで……」
ーーそうでしたか。
「はい……彼、そこまで話すと、師匠との苦い過去を思い出したのでしょう。再び、嗚咽を漏らしました。
私はすぐさま彼を抱きしめる腕に力をこめて『ごめん、それ以上話さなくていいよ。イヤなこと思い出させてごめんなさい』と告げました。
その後は、彼の傷を消毒し、手当をして再びベッドで抱きしめて眠りについたんです」
毒親育ちだから我慢できる? 彼の望む地味な服を選ぶように
ーー続けてください。
「それからの私は、彼の心がこれ以上傷つかないよう、地味目の服装にしました。色は白か紺か黒、グレー、ベージュ。
スカート丈はミディアムで、あとはパンツルック。
彼とのデートの時だけ華やかにしましたね……なんか、納得いかない部分もありましたが、彼が安心するなら、着たい服は我慢するというスタンスでいました。
毒親で育った私だから、我慢できるのかもしれません。
再び彼との幸せなセックスが訪れました。
以前も話したようなスローセックスです。たっぷりと時間をかけた丁寧な愛撫やクンニリングスはとろけるようで、今話していても、下腹が熱く疼きます(笑)」
エロコク 新着一覧