子供が夜に寝てくれない…上手な寝かしつけの方法を教えます

小阪有花 子どもの心スペシャリスト
更新日:2019-04-30 06:00
投稿日:2019-04-30 06:00
 子供がなかなか寝てくれない、夜中に途中で起きてしまう……そんなお悩みを抱えているママは多いのではないでしょうか?今回は、私が保育園の現場で学び実践してきた、先生たちが行っている子供の上手な寝かしつけ方と、その工夫をご紹介したいと思います。

保育のプロが実践する寝かしつけ方5選

 さっそく、保育園の先生たちが行っている寝かせ方を見ていきましょう。

1. 背中をトントン、または体をなでてあげる

 定番ですが、背中をトントンしてあげることで、一定のリズムの振動が子供の眠気を誘います。トントンより、体をなでられたり、さすられたりする方が好きな子もいます。

 トントンを続けていても、足が冷たくて寝られない場合もあるので、足を優しくこすって温めてあげたりすると、いつもより早く眠れる時があります。

 耳を触ると眠くなるなど、子供によってそれぞれ眠くなりやすいポイントは違うので、いろいろと探ってみましょう。

2. 布団に下ろしたら横向きにさせて抱き枕を

 子供を抱っこして寝かしつけても、布団に下ろした途端に泣いてしまう子って結構いるんです。

 この対策としては、子供を下ろした瞬間に横向きにし、すかさず抱き枕を挟んであげてください。こうすることで、抱きしめられている感覚が継続し、そのまま眠ってくれることが多いです。

 抱き枕は長めのものだと足を絡ませられるのでおすすめです。

3. スースーと眠っている息を聞かせてあげる

 トントンの時や抱っこの場合でも、子どもの息づかいに合わせて呼吸をしてあげましょう。眠りに入りやすくなります。

 まだ眠くなくて、おしゃべりを始める子もいますが、相手をしてしまうと目がさえてしまうので、受け答えは“聞いているよ”という微笑みで返し、なるべく息づかいに意識を向けてください。

4. 人形やタオルなど安心するものは奪わないで

 お気に入りのタオルや人形がないと寝られない子からそれを引き離してしまうと、精神的に不安になり、そわそわしてしまいます。

 お気に入りのものには、必ず理由があります。それは匂いであったり、肌ざわりであったり、音であったりとさまざまです。

 自立できないのでは……?と心配される方もいるようてすが、自立の基本は安心感なので、まずはしっかり安心感を与えていきましょう。

5. 横揺らし派? 縦揺らし派?

 抱っこの仕方ひとつで子供の落ち着き方は変わってきます。眠たいのに眠れない子供は、抱かれ方がしっくりきていない場合があります。

 抱っこして縦揺らしで落ち着かなくても、ゆりかごのように横に揺らしてあげると眠れる子もいます。赤ちゃんが落ち着く体勢をみつけてあげてください。

それでもお昼寝はさせた方がいい理由

 ところで、子供のお昼寝はどうしていますか?夜寝てくれないと困るからと、お昼寝をさせていないママも少なくないのでは?

 しかし、子供はお昼寝をしっかりすることで精神的に安定し、記憶力や集中力が上がるともいわれています。

 逆に、お昼寝ができなかった子は、午後に眠くなって思考が低下したり、かんしゃくやぐずりを起こしてしまいがちです。お友達とのケンカが午後に起こりやすい理由も、睡眠不足がかかわってきます。

また、眠さから動きが鈍くなり、転びやすくなったり、けがをしやすくなるのも心配です。

転んだ先にブロックなどがあって、けがをして悲しい思いをしないためにも、お昼寝はしっかりと取っておきたいところ。

 お昼寝の時間は子供によってばらつきがありますが、お昼寝と夜の睡眠を合計して、子供に最適な時間を見つけてあげましょう。

ぐずった時にしてしまいがちなNG行動

 眠りについたと思った子供がぐずりだすと、そのまま起きてしまうのでは?と慌てて背中をトントンする姿がよく見られます。私もこれをしてしまっていたのですが、実は良くない行動です。

 多少ぐずりだしても、まずは様子を見て、なるべく自分で再び眠りに入れるようにしていきましょう。ぐずってすぐに駆けつけてしまっては、サポートがないと再び寝ることができない体になってしまい、子供もしんどくなってしまいます。

 音などに敏感な子もいるので、オルゴールや水の流れる音などを聞かせるなどして、子供が安心して眠れる空間を作ってあげてください。

まとめ

 安心感を与えること、眠りたくなる環境を作ることで、子供は眠りにつきやすくなるし、寝ることで能力もぐんぐん上がっていきます。ぜひ、上手な寝かしつけ方を試してみてくださいね。

小阪有花
記事一覧
子どもの心スペシャリスト
保育コンサルタント。アイドル時代の旧芸名は小阪由佳。「ミスマガジン2004」グランプリで芸能界デビュー。09年に引退後、保育園の先生を経て現職に。チャイルドカウンセラー、幼児食インストラクター、ベビーシッター、家族療法カウンセラーなどの資格を持つ。
XInstagram

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


球根をお得に買うなら秋! でも植えるのは“待ち”が正解。「秋植え」のベストタイミングはいつ?
 もー、いきなりの秋! その秋は「ほっぽらかし園芸」の明暗を左右する宿根・多年草を植えるベストシーズンです。
商店会勧誘で実感。この町は「超ヤカラ的おじーおばー」の⽣息地だった!
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
ま、まじか…。価格最重視で選んだ大バズり中の「解凍プレート」で牛肉切り落としの運命が変わった!
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
【45歳からの歯科矯正】ワイヤー矯正終わったのにマウスピースを装着。毎日キッチン泡ハイターが手放せない
 ワイヤー矯正が終了し、1年半装着していた矯正器具を外しました。食後の歯磨きのしやすさに感動するのもつかの間、今度は「マ...
子育ては「完璧主義」だと詰む! SNSの“キラキラママ”に振り回されないためには?
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。
小馬鹿にする人って実は…。隠された心理とメンタルを死守するための3つの対処法
 会話の節々で「私のことを小馬鹿にしてる…?」と感じるような言動をとってくる人、いますよね。今回は、他人を小馬鹿にする人...
「寝香水」って知ってる?【10月前半】調香師が睡眠の質を高めるアロマをタイプ別に解説
 少しずつ寒くなる季節の変わり目は、しっかり睡眠をとって自律神経を整えましょう。今回は、調香師ならではの裏ワザ【幸福感に...
秋の祭りを共に過ごす時間
 このひと時が宝物だなって気が付くのは、  まだまだ先の話。
老化、苦労、ボトックスとも無縁な御年50のハローキティちゃん
 踊り子として舞台に立ち、エッセイも書く新井見枝香さんの月イチ連載です。アラフォーいろいろあるけど、楽しいよ…!
見せ場もばっちりにゃん! プロレスごっこの“たまたま”が可愛すぎる~
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ほっこり癒し漫画/第82回「ウシオの大変身」
【連載第82回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「破瓜」って何歳? バージン喪失の意味もある!?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
昭和レトロぎゃふん!「ほの字のカレのため、がんばりマッスル」あえての昭和言葉がエモいLINE3選
 令和の今、昭和は遥か昔の時代に感じますよね。40代女性の皆さんは、必死に「昭和感」が出ないよう、細心の注意を払ってきた...
令和のコメ不足、その手があった!価格高騰の秋も使える我が家の対策6選
 新米シーズンに突入し、少し落ち着きを見せているものの、この夏みんなが気になって仕方なかったニュースといえば、令和の米騒...
刺さるわあ…親の“結婚しろ圧”LINE3選。OVER30が涙した「いつまでも元気でいられないから」
 30代半ばを超えると、親からの結婚に対する圧もより一層強くなってきますよね。  LINEに忍ばせた小さなプレッシャー...
自己顕示欲バンザイ! スナックママが教える「自分らしく生きる」ヒント
 みなさん、SNSとかで目立つ人は好きですか? 私はついこの間まで、正直めちゃくちゃ苦手でした。  でも先日、スナ...