「女性の新成人は30歳」では?20代で結婚が叶わずヘコんだ夜

ミクニシオリ フリーライター
更新日:2022-10-11 06:00
投稿日:2022-10-11 06:00
 みなさんは「30歳を迎えた時」「30代を迎える前」どんな思いがありましたか? 29歳の時、女性はさまざまな葛藤を抱えます。
「もう29歳になってしまった」「まだ結婚もしていないのに」「なんで年齢にとらわれちゃうんだろう」ーー。
 今の女性にとって、大人の証は30歳なのかもしれません。30歳を迎えているみなさんも、これから迎えるみなさんも。先月30歳を迎えたばかりの筆者と「29歳の自分」について考えてみませんか。

30歳の自分を考える=将来を考えるだった

 今の時代、20歳はぜ~んぜん大人じゃないよな、と筆者は思います。

 20歳で結婚する友達なんてほとんどいないし、社会的な責任も感じなかった。「自分と違うみんな」も「みんなと違う誰か」もほとんどいなくて、同じ道を歩いている人がほとんどだった。

 でも、30歳を迎えるタイミングでは、なぜか「そろそろ考えないとヤバい」と、みんなが思うみたいなのです。

 女性にとっての新成人式は、もしかしたら30歳の誕生日なのかもしれません

 30歳ともなると、周りの友人が選んでいる道もそれぞれになります。キャリアを突き詰める人。子育てを頑張る人。アンチエイジングに励む人。いろんな環境の人が目に見えるからこそ、何もできていない気がする自分が気になったり、周りと自分を比べてしまったりします。

 現状維持のままでは、自分を保てないような。そんな感覚になるのが、30歳という節目だったんだと思います。

 今考えると、20歳を迎える時に考えた将来の夢なんて、現実性なんてほとんど加味されていなくて。でも30歳を迎える前の筆者は、20歳の時と比べたら遥かに「自分にあるものと、ないもの」が可視化されているなと感じていました。

 自分という人間がどんな人間か分かってきたからこそ、やっと考えられる未来。女性にとって初めて、真剣に将来を考え、自分の人生を省みることができるタイミングが、30歳という節目です。

悩み抜いた20代の努力は消えない

 誰でも、現実を受け入れるのは簡単ではないような気がします。だって、年齢を重ねるのは老いることでもある。人生の半分も経験していないうちから、老いを受け入れるなんてできるはずもありません。

 女性にはいろいろなタイムリミットがあるから、体調や自分の調子を気遣うようになってくるのも、この年齢。

 でも、30歳になった私は「将来を考えるべきタイミングが29歳」というのは、非常に理にかなっていたような気がします。身体のことを考えたとしても、まだ身の振り方を考えられるタイミング。「結婚しなくていいのかな」「この仕事のままでいいのかな」、悩んでいた瞬間はすごくつらかったけど、悩んだ結果の30歳、私はすごく清々しかったです。

 人生の先輩たちは「30歳なんて、なってみたらなんてことなかった」とみんな言います。たしかにひとつの中間地点を超えて、休憩に入れたような。そんな気持ちになりました。

「なったらなったで、大したことない」

 20代の時考えていた「30歳までに〇〇したい!」という希望は、自分にとって重みでした。でも目標を決めていたからこそ踏ん張れた時だって、きっとあった。間に合わなかったら間に合わなかったで、次は「35歳」をゴールにするしかない。

 時間にはむしろ余裕ができたし、なってしまった時の「なったらなったで、大したことない」というあっさりとした気持ちを持てた経験が、自分を強くしてくれたような気がします。

 女性は現実的だから、数字という明確な目標に向かって頑張れるのだし、その努力は消えないまま、30歳の自分に残っている。だからこそ、30歳を迎えたあとの女性って、パワーがあるんだなとも思います。

 努力した自分の経験値が、30代女子を輝かせるのだと思います。

ミクニシオリ
記事一覧
フリーライター
フリーランスの取材ライター・コラムニスト。ファッション誌や週刊誌、WEBSITEメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
XInstagram

ライフスタイル 新着一覧


“神たま”のそば、羨ましいでしょ? 進むたび揺れる「にゃんたま」をソッと撮るお仕事です
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
わかるけど…LINEの「疲れた」アピールにウンザリ。愚痴って対応に困るんです!
 何気なくする“疲れたアピール”は、ときに人を困らせてしまうもの。相手に遠慮や我慢をさせてしまったり、無理させたりする場...
仕事一筋の私が『対岸の家事』詩穂に共感した理由。くだらない「専業主婦vsワーママ」対立してる場合じゃない
 多部未華子さん主演のドラマ『対岸の家事』が6月3日に最終回を迎えた。毎回放送されるたびに話題になり、SNSを中心に視聴...
ストゼロでも消えない死への恐怖。介護に離婚…友人それぞれが歩む人生に救われた夜。人が最後に行きつく先は
 学生時代から今に至るまで赤羽に20年住む百恵。非正規雇用、独身だが、行きつけのスナックが居場所となり、不自由なく暮らし...
48歳、乳がん検診の「要精密検査」に衝撃。独居暮らし男の孤独死に重なる…誰にも看取られない恐怖
 学生時代から今に至るまで赤羽に20年住む百恵。非正規雇用、独身だが、行きつけのスナックが居場所となり、不自由なく暮らし...
40代は“知人の訃報”がくる年齢だ。憎んだ男の「死亡通知書」で20年ぶりに集う同級生、独身の私はどう映る?
 板チョコのような重い扉を百恵が開けると、真っ赤な口紅を施したママさんがいつものように明るく出迎えてくれた。 「い...
「20年モノのフライパン」がかっこいい? 貧乏戦線に異状あり!
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
お酒の席の“あのルール”に物申したい! グラスに注ぐベストタイミングは…
 働く側としても、お客さんとしても大好きなスナック。今後も良いところをどんどん書いていければと思っているのですが、今回は...
若者が『めおと日和』の“昭和な恋愛”に胸キュンするのは何故? タイパ重視じゃないもどかしさ
 アラフィフ独女ライターのmirae.です。前回のコラムでは、「50代の恋愛にときめきは必要なのか?」というテーマについ...
婚活に介護…もう頑張れない。アラフォー女性が抱えがちな問題、6つのケースを聞いた
 今回ご紹介するのは、アラフォー女性の悲鳴。「もう頑張れない」と思っていることを教えてもらいました。同じ悩みを抱えている...
怒った中年の顔は「ブス」だと知った。更年期世代がイラついた時にするべき大事なアレ
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
ゴロンする一瞬♡ 奇跡のモフモフ“にゃんたま”とプニプニ頬っぺが尊すぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「現金がよかった」ってそりゃないよ~!『母の日』のガッカリエピソード
 日頃の感謝を伝えるために贈った母の日のプレゼント。なのに微妙〜な反応をされたら悲しいですよね。今回はそんな“母の日のガ...
女性の「理想の顔」ランキングが発表。石原さとみや新垣結衣を抜いた第1位は、上品なイメージのあの女優!
 もしも憧れの芸能人の顔に近づけるとしたら……あなたは誰を「理想」だと感じますか?
好きならやってよ…って、それ「やりがい搾取」されてない? 職場で警戒したい言葉5つ
 ここ数年でよく見聞きするようになった「やりがい搾取」。仕事や日常生活で相手のやる気を利用して低賃金で働かせるような言動...
ぷにぷに肉球が愛おしい♡ 青空に映える癒しの“にゃんたま”爆弾
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...