SNS疲れしたあなたへ 30代は“中途半端な人間関係”の清算を

ミクニシオリ フリーライター
更新日:2022-11-22 06:00
投稿日:2022-11-22 06:00

30代は「中途半端な人間関係」の精算タイミング

 30代ともなると、気づけば中途半端になってしまった人間関係も増えます。前職の知り合い、地元は一緒だったけど今はあまり合わない人、結婚や出産のライフイベントがずれて、会う機会がなくなった人。SNSをはじめた頃は関係が深かったのに、今は気を使う相手になった人もいるでしょう。

 人によっては「自分は結婚もしていないのに、幸せそうに子育てする友人の投稿を見るのがつらい」「自分は離婚寸前なのに、初々しくデートする未婚のラブラブカップルが恨めしい」など、自身の環境が変わることで、良好だった友人関係にも嫉妬が生まれる場合もあります。

 もう仲良くない人が、何を言っていたって気にする必要はない……そう分かっていても、やっぱりモヤモヤしてしまうのは、人間は人と比べながら生きていく生物だから。

中途半端な人間関係はストレスになる

 古い人間関係の中では、自分の過去と比べて比較しやすくなることも。人間関係も、もういらないのに「中途半端に」持ち続けているのはストレスです。

 昔なら連絡を取らなくなれば、それで終了。でもSNSが繋がってしまっていると、もう会うことはない友人の近況がずっと耳に入り続けます。興味がないなら邪魔ですし、モヤモヤしてしまうならなおさら、あなたにとって取り入れるべきではない情報です。

 30代は、これまでの人間関係の精算タイミングです。社会人経験も長くなってきて、自分の将来を考えやすい時期でもあります。

 だからこそ、今後も付き合っていきたい人、そうではない人の区別もつくはず。もう必要ないと感じる人間関係は、インターネット上でもそっと、断捨離してもいいはずです。

SNSで疲れるのは、あなたが優しい人だから

 モヤモヤしやすい人には、他人に気を使いすぎてしまう、他人の目線が気になりやすい特徴もあります。だからこそフォローを外す、ミュートするといった大きな行動は「相手を傷つけてしまうかも」と控えて、モヤモヤを貯め続けてしまいます。

 職場や友人などリアルの人間関係の中で気を使いながら、家で暇つぶしのために見るSNSでも気を使っていたら、自分が疲れてしまいます。だから、そこまでしなくてもいいんです。

 SNSで自由に発信できる人というのは、自己承認欲求が強く「自分の独り言に共感してほしい」と思っている人や、逆に芯が強く人の意見に左右されず、どんな意見も気にならない人です。

 SNSの使い方にも向き不向きがあって、相性が悪い人とはSNSでつながらないようにすることが、自分の身を守る方法です。

逃げていい

 いまはSNSでも、なるべく興味がある情報が適切に届くようにAIがはたらいています。リアルの人間関係によって見たくない情報が入るなら、そのアカウントからは逃げてしまいましょう。

 小さなアカウントで、あなたが平和に暮らせる分だけ情報を取り入れること。それが、考えることの多い30代からの、新しいインターネットリテラシーなのではないかと思います。

ミクニシオリ
記事一覧
フリーライター
フリーランスの取材ライター・コラムニスト。ファッション誌や週刊誌、WEBSITEメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
XInstagram

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


そのあえぎ声、どこまでが本当ですか?
 素朴な疑問、と頭に付ければ何を聞いても許されるとは思っていないのだが、失礼を承知で、どうしても聞きたいことがある。 ...
いつだって癒しを提供…成長が楽しみな“たまたま”を愛でる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
お正月にしめ縄って必要かぃ?「しめ縄」と「しめ縄飾り」の違いも解説
 今年もあと2週間を切りました。年末だというのにあまりの暖冬、ここ数日は少しは寒くなったものの更年期のワタクシは、本職の...
「女は見た目がすべて」の思い出に悶々…容姿いじりのトラウマの克服法
「女は見た目がすべて」なんて言葉が昔からあるように、男性よりも女性の方が外見を厳しく見られる傾向です。そして残酷なことに...
落ち込んだらシーラカンスのことを考えるといいかもしれない
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
人生初のぎっくり腰なぜ発症? 40女の激痛を救った意外なコスメは…
 齢46、人生初のぎっくり腰になりました。腰が砕け、身動きがまったく取れない状態に陥るって本当にあるんですね。  デス...
韓国は「ひとり飯」ほぼタブー! おひとり様=みじめな人認定で苦労した
 ちまたでは『孤独のグルメ』(テレビ東京系)や『ひねくれ女のボッチ飯』(テレビ東京系)、『めんつゆひとり飯』(BS松竹東...
2023-12-19 06:00 ライフスタイル
“たまたま”とももうすぐお別れ…去勢前のおやつシーンを激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
自然の石を積んだ石垣でできた江戸時代から続く「棚田の村」
 見知らぬ土地で、山道を越えて現れた見事な石垣に圧倒される。ここまで積み上げる労力を想像すると途方に暮れるし、これが自然...
妙齢って何歳? 三省堂 現代新国語辞典のいまっぽい凡例に注目
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
#3 結婚で“輪”から去る友人への寂しさ。心地よい独身生活で失ったもの
【#2のあらすじ】  ミュージシャンの沙恵は高円寺に暮らし、毎晩芸人の卵や音楽仲間と飲み歩いている。高円寺はうんざ...
#2 友達の結婚、喜べないのはなぜ? 勝ち組を裏切りだと感じてしまう記憶
【#1のあらすじ】  ミュージシャンの沙恵は高円寺に暮らし、芸人の卵や音楽仲間と毎日飲み歩いている。高円寺はうんざ...
「最終的には学歴!」すごいですねー(棒)高学歴義母のマウントLINE3選
 義母が高学歴だとなんとなく上品でスマートな人柄が連想されますが、現実では学歴の高さと人格は比例しないようです。実際には...
2023-12-16 06:00 ライフスタイル
#1 夢を諦めきれない32歳の女。高円寺で燻る芸人らと酒に溺れる日々
 この街は、まるでネバーランドだ。  いつもの店に行くと、いつもの仲間がいて、相変わらずのバカな話で盛り上がれる。...
母親が施設から帰ってくる夢…認知症の予兆を「ボケたな」で済ませない
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
おひとり様全盛時代でも? 老後こそ“コミュ力”がものを言う
 ぶっちゃけ、私はあまり人づきあいが得意なほうではありません。一人のほうが気を遣わなくていいし、楽だから。  これから...