「決め手に欠ける」妻候補をキープして婚活アプリに励む男

並木まき ライター・エディター
更新日:2022-12-17 06:00
投稿日:2022-12-17 06:00

恋人の過去の婚歴が気になる

 なかなか自分で納得できる出会いには恵まれないことを嘆くハヤトさん。しかし現在ハヤトさんには、萌さんという交際1年の恋人がいます。

「萌とも婚活で知り合って、見た目はまぁまぁタイプ。だけど、萌には若い頃に婚歴があるんだよな……。子どもはいないみたいだけど、俺が初婚なのでできれば結婚相手も初婚がいいなぁと思っていて。

 え? 今どきそんなこと言っているのは古いって? そうかもしれないけれど、こればかりは俺の価値観だから仕方なくない?

 そこさえ無視すれば、萌は結婚相手としてもいいなって思っているんだよね。1年近く萌と付き合い続けてきていて、結構急ぎめで他の婚活も取り組んでいるけれど、今のところは萌を超える出会いはないんだよなぁ」

罪悪感はあるけれど

 萌さんを「キープ」しているつもりではないけれど、結果、キープ状態になってしまっていることに多少の罪悪感を覚えていると話すハヤトさん。しかし「婚活は一生を左右することだから、多少あざとくなってしまうのは仕方ないと思う」と言います。

「婚活には、きちんと期限を区切らないといけないのかなぁって感じがあるよね。このまま萌と付き合いながら他の女性との婚活に励んでいるうちに、萌と別れてしまうリスクもあるし。

 萌と別れたら、また婚活は振り出しに戻るから、それだけは避けたいね。

 現段階では、どこかに期限を区切ってそれまでに萌を超える女性との出会いがなければ、おとなしく萌にプロポーズするのがいいんだろうなって思うから、その期限をいつにするかだけが、今の俺にとって課題だよなぁ」

 ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。

 まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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