「DVの兆候」を見抜く 日常生活におけるチェックポイント3つ

内藤みか 作家
更新日:2023-03-16 06:00
投稿日:2023-03-16 06:00

1. モノの取り扱いが乱暴

モノをぞんざいに扱う(写真:iStock)
モノをぞんざいに扱う (写真:iStock)

 では暴力の兆候とは、どのようなところでチェックできるのでしょうか。

 実際に恋人から殴る蹴るのDVを受けて別れたA子さん(30代)に、経験から語っていただきました。一番のヒントは、意外にも、モノの取り扱いなのだそうです。

 A子さんの彼は、普段からモノに当たることが多く、柱を蹴ったり、お皿をひっくり返したりしていました。

 やがてそれが、A子さんが着ていた服が破れるほど引っ張るなど、行為がどんどんエスカレートし、しまいにはA子さんの体を殴るようになったそうです。

2. 運転中や観戦中に毒づく

運転中に人格が変わるタイプ(写真:iStock)
運転中に人格が変わるタイプ (写真:iStock)

 また、A子さんの彼は、ちょっとした出来事でカッとなりやすく、特に、運転中やスポーツ観戦中など、何かに集中している時は熱くなりやすかったそうです。

 運転中に人格が変わったかのようにヒートアップし、飛び出してきた子どもを怒鳴りつける時もあったのだとか。

 また、スポーツ観戦中は、応援しているチームが負けるとかなり機嫌が悪くなり、深酒をしてウサを晴らそうとすることも。

 そしてアルコールの勢いもあるのか、A子さんにケンカを売ってきて、暴力を振るうことがあったそうです。

3. 弱者に優しくない

高齢者に冷たい態度(写真:iStock)
高齢者に冷たい態度 (写真:iStock)

 A子さんが一番気になっていたのは、彼の高齢者や体に障害がある人への対応でした。

 電車に乗っている時、そうした方が近くに来たら、普通は席を譲るものですが、彼は「立っているほうが足腰鍛えられるだろう」と言って、絶対に譲らなかったそうです。

 また、ショッピングセンターなどで高齢者がゆっくり歩いていると、後ろから「ノロノロすんな!」などと罵声を飛ばしました。

 弱者への思いやりが足りないため、A子さんが体調を崩した時には心配もせず、「一体いつになったら元気になるんだ?」と急かしてきたそうです。

早く別れれば、傷も浅い

NO DV!(写真:iStock)
NO DV! (写真:iStock)

 A子さんは彼の思いやりのない数々の行動が気になってはいましたが、「こういう感じの人なのだろう」とあまり深く考えませんでした。

 早く結婚したい気持ちが強く、多少の欠点は目をつぶろうとしていたのです。

 しかし入籍前に殴られたため、結婚することはできませんでした。

 今になって考えればモノに当たったり、運転中に怒鳴り散らしたり、お年寄りに冷たいのも、DVの危険信号だったとA子さんは言います。

 彼が乱暴な行動をした時は、要チェックだとA子さんは言います。身の危険を感じたら、早めにお別れする勇気も必要かもしれません。

 殴られる前に気づければ、無傷のまま別れられたのに……、とA子さんは悔やんでいます。

内藤みか
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作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
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