NHK朝ドラ「らんまん」~第4週「ササユリ」#20
綾(佐久間由衣)を探しに、高知へ向かった万太郎(神木隆之介)と竹雄(志尊淳)。自由民権運動の結社「声明社」の集会場で綾を見つける。集会ではリーダーの早川逸馬(宮野真守)が観衆を前に、自由と権利について訴えていたが、「名も無き雑草」という言葉に反応した万太郎、演台に上げられ、「名も無き雑草などない!」と草花の力強さを力説し、なぜか逸馬に見込まれてしまう。(#18)
「声明社」で語り合うなかで意気投合する万太郎と逸馬。すっかり万太郎を気に入った逸馬は、ある人物と引き合わせる。それはジョン万次郎(宇崎竜童)だった。一方の綾と竹雄は夜まつりに参加。綾は竹雄に幸吉のところへ行ったと、心の内を話した(#19)
過酷な半生を送ってきた万次郎の「自由」への想いと捨ててしまった「後悔」の言葉が刺さった万太郎。諦めかけていた植物研究への想いを新たにした。そんな万太郎に、万次郎が1冊の本を贈る――。
【本日のツボ】
「人の一生は短い。後悔はせんように」(ジョン万次郎の言葉)
坂本龍馬(ディーン・フジオカ)に続き、ジョン万次郎と歴史上の有名人が出てくるとなんだか嬉しくなります。子どもの頃に読んだ万次郎の伝記にワクワクしたと話す万太郎に、「帰ってこんほうがよかった」と万次郎。
「知らんままでおったら、この年になった今も胸の内を掻き立てることもなかったろ。気鬱の病に罹ることもなかったろ」「わしにとって『自由』とは海で見た夢そのもの、命そのもの。じゃけんど、自分で捨てて来てしまったからよ」と遠い目で語る万次郎の言葉に、「わしにとっては植物じゃき」と封印したはずの植物への想いが蘇る万太郎。
万次郎に貰ったシーボルトの「日本植物誌」を手にし、「植物が好きで、緑豊かな地に暮らし、植物の絵がよう描ける。そのうえ、英語で読み書きができ、日本の植物を世界に知らせることもできる。そういう人間が今、ここに居合わすちゅう。今、やらんといかんがです」と自身の天命を知った万太郎。実に見応えのあるシーンでした。宇崎さんの存在感、さすがでした。
誰か、竹雄の背中を押してあげて!
ジョン万次郎が、黒船来航の際、幕府にスパイと疑われた話など、まったく知らなかったので、こんなことなら、ビビる大木お得意の「ジョン万次郎」話を真剣に聞いておけばよかったと反省しました。
そして、気になる竹雄と綾ですが、「おばあちゃんの言う通りにする」と決意した綾に、竹雄はまたもかんざしを渡せず、綾への想いを告げぬまま。
「たとえ離れても一生お守りすると誓います」と。ああ、誰か、竹雄の背中を押してあげて! と思わず叫んだ次第です。
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