NHK朝ドラ「らんまん」~第5週「キツネノカミソリ」#22
植物学の道に進むと決めた万太郎(神木隆之介)と、峰屋のために生きると決めた綾(佐久間由衣)、「今日選んだ道を悔やまんこと」と指切りする2人。
「竹雄、おまんが証人じゃき」「わたしらがだらしなかったら、おまんが叱ってよ」と言われ、「叱りますよ。こじゃんと叱りますき。ほんじゃき、お2人は前だけ向いちょってください。後ろはわしがおりますき」と竹雄の力強い言葉。
指切りする2人の手を包み込むように重ねるシーンは感動的でした。が、その感動も束の間、佐川への帰りに演説会に立ち寄り、またもや登壇した万太郎が突如乱入してきた警官隊に捕まってしまいます。(#21)
「仲間じゃないき、そんな奴」
収監された万太郎。逸馬(宮野真守)の元へ連れていかれ、結社の一味だと認めろと問い詰められます。
きつい取り調べに疲弊する逸馬を見て、「言います、白状します。わしはー」と認めそうになる万太郎を遮り、「仲間じゃないき、そんな奴」と、万太郎をかばう逸馬。おかげで、万太郎は拷問を逃れますが、逸馬がその後、どうなったのか、気になります。
そこに、タキばあちゃんご一行さまが到着。「所長と昔馴染みだから、わしが直々に誤解をとく」と――。
【本日のツボ】
「孫を能無し呼ばわりしたら許さんぞね!」(タキの言葉)
警官が万太郎を「能無し猿」呼ばわりしたことに腹を立てたタキ。警官相手にタンカをきります。いやあ、お見事でした。映画「鬼龍院花子の生涯」(1982年)の夏目雅子演じる松恵の「なめたらいかんぜよ!」を彷彿させる名タンカでした。そういえば、あの映画も舞台は高知でした。やはり高知のはちきんは頼もしいこと。
そんな祖母とは対照的にダメダメの万太郎。佐川に帰る道中も逸馬のことをぐじぐじと気に悩む様子。そんな万太郎に、
「ほんならどうする? 牢に戻るか。おまんが政治の土俵で生きちゅうなが、命を取られても曲げられんもんがあるじゃろ。けんどそうではないなら、めそめそしゆうがはお門違いじゃ。おまんは棄てたがじゃ。ほんなら振り返りな。代わりに何をするかじゃろう」
と言葉をかけるタキ。「人はすべてを持つことらできん。何かを選ぶことは、何かを棄てることじゃ」と。
タキの言葉を殊勝に拝聴する万太郎ですが、頭の中は植物でいっぱい。自分にいいように解釈し、植物学の道を選ぶことを強く決心したのではないかと。
明日も波乱が起こりそうな予感。
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