そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。
1. 万年腰痛…長引く痛みで気持ちも不安定に?
今回のご相談はまさみさん(45歳女性・仮名)から。
「もう、3カ月近く腰痛が続いていて……。痛いと仕事に集中できないし、からだを動かすともっと痛くなるんじゃないかと、怖くて仕方ないんです」
暗い表情でそうつぶやいたまさみさん。今も痛みが気になっているようで、なんだか不安そうです。
「腰痛ってつらいわよね。私も実は、腰痛持ちなのよ。痛みが長引くと、不安になるわよね」
まさみさんは、今にも泣き出しそうな表情です。
「病院で診てもらっても、腰に異常は見当たらないそうで。でも、時々すごく痛くなるんです。出かけるのも憂鬱で、痛みのことばかり考えてしまうし、本当につらくて」
「ひょっとすると、痛みの『負の連鎖』が起きているのかもしれないわ」
「負の連鎖ですか?」
「ええ。痛みが長引くと、悪循環でさらに痛みを強く感じる場合があるの。ストレスや痛みへの不安から痛みが増幅したように感じたり、痛みを感じる神経細胞が敏感になってしまったりするのが、原因といわれているわ」
「この腰痛、治らないんでしょうか……」
「大丈夫よ、ちゃんと対処法はあるから。できることから、始めてみましょう」
真剣に聞き入っているまさみさん。これは放っておけません!
2. 万年腰痛の原因はさまざま
「慢性的に腰痛が続いている場合、さまざまな原因が考えられるの。たとえば、悪い姿勢を続けていたり、疲労が蓄積していたり。運動不足による筋力低下や肥満などが腰痛に関与していることもあるわ」
えりのボスの説明を、まさみさんはうなずきながら聞いています。
「病気が原因で腰に痛みが出てしまうケースもあるの。たとえば、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、骨粗しょう症。だから、腰痛で不安な場合は、まずは整形外科で診てもらうのがおすすめよ」
「わかりました。痛みの『負の連鎖』についても、詳しく教えてくれますか?」
「ええ。脳には痛みを和らげる働きが備わっているのだけれど、長引く痛みでストレスや不安感に長期間さらされ続けると、痛みを和らげる仕組みが働きにくくなってしまうの。これがいわゆる、痛みの 『負の連鎖』ね」
本来、痛みが脳に伝わると脳からドパミンという神経伝達物質が分泌されて、痛みの信号が脳に伝わりにくくなります。
しかし、「いつまでも痛みが治らない」「治療しているのに全然よくならない」などの不安やストレスを抱えていると、ドパミンが放出されにくい状態になるといわれています。
「万年腰痛の悪循環を断ちたい人におすすめのセルフケアも、紹介するわね」
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