小学校中退のハイスペ万太郎(神木隆之介)が大活躍!今野の顔芸にも期待

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-05-19 12:05
投稿日:2023-05-19 12:05

NHK朝ドラ「らんまん」~第7週「ボタン」#35

 東大植物学教室に出入りできるようになった万太郎(神木隆之介)。標本づくりのお手伝いをし、さっそく才能を見せつけます。最初は半信半疑だった学生たちも、その手際の良さと植物の見識の深さに驚き、「便利な人が来た」と喜ぶ。

 さらに、ボタンの花を書き写す万太郎。見事な出来栄えに圧倒される学生たち。それを見た田邊教授(要潤)に「いつから植物画の鍛錬をしてきたのか?」と問われ、「子どもの頃から、本に出てくる植物画を何度も模写し鍛錬してきた」と答える万太郎。「正しい訓練法だ」と感心。ますます万太郎を気に入る。

ジョン万次郎繋がり

「しかし、土佐の人にはいつも驚かされるなあ」と田邊。留学前、英語を教わっていたのが仲濱万次郎(宇崎竜童)だったと打ち明ける。

「ジョン万さんですろうか!?」と驚く万太郎。「東京に来るのにわしの背中を押してくれたお方ですき」「仲濱さんは今も世界の海へ出ることを夢見ておられます。その夢を田邊教授が継いでおられる」と。

「君と私は繋がるべくして繋がったのかもしれないな」と田邊教授。そして、「ようこそ、君が来てくれて嬉しい」と。

【本日のツボ】

今野浩喜(大窪)の顔芸

 小学校中退ハイスペックボーイ万太郎大活躍の巻でした。私たち視聴者は子どもの頃から神童ぶりを見てきたので、なんちゃー驚きませんが、初めて見た彼らはさぞや驚いたのではないでしょうか。

 1日目にして早くも一目置く存在になった万太郎。すっかり心酔したような学生たちの後ろで、いかにも面白くないということを顔を歪めて表わしていたのが大窪です。

 徳永(田中哲司)への忠誠心でしょうか。考えてみれば万太郎のまわりはみんないいひと。それではあまりにもリアリティがない、と不満が出ないようガス抜き的存在なのかもしれません。

 アンパンマンにおけるバイキンマン、ヤッターマンにおけるドロンジョ一味のような。今後も今野の顔芸には注目したいところです。

恋も進展

 今週は万太郎の恋もいい感じに盛り上がっています。寿恵子(浜辺美波)の好きな花がボタンだと聞き、ボタンの絵を描いてプレゼントするとは、ずいぶんマメなこと。

 寿恵子も目を輝かせ、「ボタンを授けられた者は見知らぬ旅に出るんです」と。寿恵子の愛読書『南総里見八犬伝』がふたりの距離を近づけました。

桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
 放送中のドラマ『ギークス〜警察署の変人たち〜』(フジテレビ系)にて、3人の主要キャラのうちの1人に抜擢されている田中み...
堺屋大地 2024-08-23 06:00 エンタメ
航一は本当に明治生まれなのか?「夫のようなもの」を許容できる男に疑惑
 航一(岡田将生)から、そこまで悩むのなら結婚をやめようと告げられた寅子(伊藤沙莉)。それは婚姻届を出す結婚をやめようと...
桧山珠美 2024-08-24 00:23 エンタメ
『ラヴィット!』に疑問の声。違和感たっぷりでもギャル曽根の「超ギャルル」を推すワケ
「日本でいちばん明るい朝番組」をコンセプトに、平日の朝に笑いと情報を届けている人気番組『ラヴィット!』(TBS系)。 ...
寅子版「自分会議」はユニークな演出だった! “ラスボス”百合さんに俄然注目
 結婚したら、自分か航一(岡田将生)のどちらかの名字が必ず変わることに、改めて気付いた寅子(伊藤沙莉)。  自分が...
桧山珠美 2024-08-20 15:30 エンタメ
【写真特集】ゆきぽよ、涙の水着謝罪&体重5キロ増の等身大パネル
【この写真の本文に戻る⇒】 ゆうちゃみの「オジサン転がし」を嫌悪するな。藤田ニコルも辿った一流ギャルタレントへの道
ゆうちゃみの「オジサン転がし」を嫌悪するな。藤田ニコルも辿った一流ギャルタレントへの道
 今をときめくギャルタレントである古川優奈こと「ゆうちゃみ」。『Popteen』モデルを経て『egg』の専属モデルを長年...
堺屋大地 2024-08-19 06:00 エンタメ
【写真特集】♥田辺誠一と大塚寧々の結婚発表会見♥(2005年撮影)
  【この写真の本文に戻る⇒】セレブとはなんぞや? 日本版「スカイキャッスル」の楽しみ方と“伸びしろだらけ”俳優
セレブとはなんぞや? 日本版「スカイキャッスル」の楽しみ方と“伸びしろだらけ”俳優
 本家韓国版「SKYキャッスル」に比べてチープ過ぎる、と酷評されている「スカイキャッスル」(テレビ朝日系)ですが、私は毎...
蠢く2組の恋模様。“台所公開プロポーズ”で攻める航一、漢・轟太一は堂々のカミングアウト
 直明(三山凌輝)と花江(森田望智)はそれぞれの同居に対する思いを語る。猪爪家を離れるのが寂しいと言う直明に対し、花江は...
桧山珠美 2024-08-17 06:00 エンタメ
論破王ひろゆき氏ばりに反論!直明の婚約者、放送終了間際でも爪痕を残す
 結婚しても同居を続けたいと主張する直明(三山凌輝)と、同居に反対する花江(森田望智)の対立は続いていた。どちらの気持ち...
桧山珠美 2024-08-15 16:20 エンタメ
再び東京編で“嫁姑”。花江はサザエさん、寅子はこんもりマダムヘアーに
 寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は、互いの思いを確かめ合う。  そして昭和30年、東京に戻ることになった寅子は...
桧山珠美 2024-08-12 17:00 エンタメ
【写真特集】ぎらついていた時代のKAT-TUNメンバーたち
  【この写真の本文に戻る⇒】中丸雄一はいつまで地下に潜む? “アパ丸君のざわめく時間”を描く日は来るのか
中丸雄一はいつまで地下に潜む? “アパ丸君のざわめく時間”を描く日は来るのか
 いやあ、驚きました。人は見かけに寄らないというか。KUT-TUNの中丸雄一(40)のことです。  女子大生とのア...
朝ドラ史上に残るラブシーン。インテリはこれだからー!視聴者をやきもきさせた深夜の本庁トーク
 優未(竹澤咲子)から、思わぬところに優三(仲野太賀)の手紙が入っていたことを教えられた寅子(伊藤沙莉)。寅子のことばか...
桧山珠美 2024-08-10 08:58 エンタメ
寅子と航一どうなる? 花江訪問、涼子忠告、優三ラブレターの“一押し”3連チャン
 予想していなかった人物の突然の訪問に、喜びを爆発させる寅子(伊藤沙莉)。優未(竹澤咲子)と稲(田中真弓)も加わり、4人...
桧山珠美 2024-08-08 17:00 エンタメ
フワちゃん炎上で再評価? 竹内涼真ら「誤爆」で好感度が上がった芸能人
 タレントのフワちゃん(30)がお笑い芸人のやす子(25)に向けて放った暴言が大きな騒動を巻き起こしている。8月4日、X...