子宮頸がんの術後、初めてのセックス。痛すぎる、全然気持ちよくない!

更新日:2023-06-24 06:00
投稿日:2023-06-24 06:00

彼は今にも泣きそうな顔に…

「気づかずにごめんねー!!」「かわいそうに」「がんばったんだね」とうなずきながら半ベソで聞く彼。

「黙ってて申し訳なかったけど、いやだったら別れてもいいですよ」と言うと、「そんなことするわけないじゃん!」と。

 主治医には「膣は使っていくうちに伸びる」と説明されていると話すと、「じゃあいっぱい使おう! 伸ばそう!」と言っていましたが、「でも痛いなら無理にしなくてもいいよね。一緒にできる楽しいことはほかにもいっぱいあるもんね」と。

3カ月に1度の頻度でチャレンジ中

 いい人だ……。その後は3カ月に1度くらいの頻度で試合が行われております。

 ただし、彼は私の状況を知っているので、無理にゴールを突破しようとすることはなく、「痛かったらすぐ言ってね!」「どうしたら気持ちいいって思えるかなー?」と、優しく考えてくれます。

 まだうるおいゼリーを使ってないけれど、そろそろ提案してもいいかなと思えるくらい、痛いだけでなく、楽しい時間と思えるようになりました。

 それは、「痛かったらすぐやめておしゃべりする」「言いづらかったら左手を挙げる」など一緒にルールを決めたから。

 もしかしたら2試合目までは「痛いかもしれない。縫い目が破れるかもしれない。こんな自分を受け入れてもらえないかもしれない」というネガティブな気持ちも、その時間を楽しめなくしていたのかもしれません。

 がん既往歴がある人もない人も性交痛を感じる人の中には、怖いとか、痛かったらいやだなという気持ちを持っていることが多いとも聞きます。

 話しづらいですが、パートナーと腹を割って話してみるのも大事だなと感じました。

5つの性交痛の解決策

 私の経験から、性交痛の解決策は以下の5つ。

1. 更年期症状を薬で抑える
2. ダイレーターなどの膣のトレーニンググッズを使う
3. うるおいゼリーなどを使う
4. パートナーと積極的に話し合う
5. 挿入しないセックスも楽しむ

 私の主治医はがんの定期健診のたびに潤滑ゼリーのサンプルをたくさんくれますし、生殖行為でないエンタメとしてのセックスを勧めてくれます。

 がんが深く浸潤していて私よりももっと長く膣を切る人もいるので、そんな方にはより苦痛なく性交渉がおこなえるよう、膣の延長手術のようなものを提案してくれることもあるそうです。

女としての自信を少し取り戻せた

 性欲がないのに痛みをがまんしてまですることはないですが、パートナーと一緒に楽しみたいなら、できるだけ痛みを抑える工夫をしてみるのがいいと思います。

 周りに話づらいのはわかります。でも、同じような悩みを抱えている人はたくさんいますし、今は情報も簡単に手に入りますし、グッズもたくさんありますから。

 病気で子宮や卵巣を失って、私は女性としての自信を失くしてしまったなと思ったこともありました。でも彼とこんな風に過ごせることができて、失われた自信をちょっと取り戻せた気がします。

 この話が病気や更年期で苦しんでいるどなたかの一助となれば幸いです。

(文=石見かぐら/ライター)

ライフスタイル 新着一覧


春の強運アイテム「フリージア」“極太長”を見かけたら即買い
 3月もあっという間に中盤。猫店長「さぶ」率いる我が花屋のある、ここ関東も暖かい日が連日続き、さぶ店長の日課である“近隣...
濡れた手のまま使えるハンドクリームが便利 2023.3.14(火)
 乾燥で肌がかさつきやすい季節、ハンドクリームで手の保湿ケアをしている人も多いでしょう。特に日常的に家事をしている人は水...
「国際女性デー」日経広告の炎上と今こそ女性に伝えたいこと
 3月8日は国際女性デー。女性の地位向上や差別の撤廃を目指し、ジェンダーの平等を求めて行動する日です。近年は女性活躍推進...
話題の「ファミチキ炊き込みご飯」競合チキンと比較、最もおいしいのは?
 おうち時間が増え、自炊に挑戦する人が増えてきた昨今。とはいえ、毎日献立を考えるのって結構大変ですよね。「サクッと簡単に...
2023-03-14 06:00 ライフスタイル
氷ついた大地が緩み始めた 春はすぐそこ 2023.3.13(月)
 冬の間は枯れ木のように見えた木が、小さなピンクのつぼみを付けた。  日の光で温められた地面からは、何かの気配を感...
これぞ漢!ワイルド“たまたま”の野性味あふれる表情をパチリ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「ネイル予約したから子ども預かって?」ずうずうしいお願いLINE3選
 人と親しくなるにつれて、自分の素が出たり相手に気を使わなくなったりしますよね。でも「親しき仲にも礼儀あり」は、意識的に...
学生の頃に戻りたい日もあるけれど… 2023.3.12(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
平和主義者のようでいて虫をなぶり殺しに…!~猫マメ知識#2
 可愛くて、賢くて、気高くて、どこを見ても魅力的でしかない。そんな完璧などうぶつ・猫にも、残念な点がある。猫のここが残念...
意外とチョロい!? 40女が“獄激辛やきそば一味プラス”を食す
 先日セブンイレブンにこちらを買いに行ったところ、ある一角からものすごい視線を感じたんですよ。恐るおそる振り返ると、 ...
「ゆっくり帰っておいで」母の言葉に涙…頑張った受験生へのLINE3選
 3月といえば受験シーズン。血の滲む努力が実って合格した人もいれば、不合格で落ち込んでいる人もいるナイーブな受験生……。...
違うオスの子どもも一度に身ごもれるにゃん♡~猫マメ知識#1
 可愛くて、賢くて、気高くて、どこを見ても魅力的でしかない。そんな完璧などうぶつ・猫にも、残念な点がある。猫のここが残念...
桜にオスプレイは似合わない 2023.3.10(金)
 毎日いろんなことが起こっている。どこかで誰かが好き勝手に言っている。  だけど、これだけは言える。 桜にオスプレ...
人づきあいは“広く浅く派”が最強!うわべの関係って悪くない
 みなさんは、人づきあいは”広く浅く派”でしょうか、それとも”狭く深く派”でしょうか。私はどちらかといえば後者で、友達も...
南海トラフ地震と関東大震災 先に起きるリスクが高いのは?
 23年3月11日、東日本大震災から12年を迎える。連日、今後の発生リスクの高い大災害として「南海トラフ巨大地震」が取り...
パンツ脱ぐより恥ずかしい マスクを外す勇気が出るアプデ3つ
 マスク装着が任意となり、約3年ぶりにマスクなしの日常が戻ってきています。  しかしここに来て、マスクを外すのにためら...