新宿立ちんぼ女性に異変…進む売春のフリーランス化、コスパと開業の裏側

ミクニシオリ フリーライター
更新日:2023-06-14 06:00
投稿日:2023-06-14 06:00

売春行為の“フリーランス化”のデメリット

 現在はホストを利用する女性に限らず、もともとパパ活をしていた女性や、風俗店で働いていた女性など様々な理由で立ちんぼを始める人が増加。立ちんぼの中には、SNSで自撮り写真や服装情報とともに新宿付近に立つ「出勤告知」をし、売春サービスを利用したい男性フォロワーたちに発信しているのです。

 そして、新宿の立ちんぼスポットにはお気に入りの女性を待つ男性客の群れもでき、新宿の治安を脅かす事態に……。

 立ちんぼに限らず、風俗業に従事していた女性たちの“フリーランス化”は進み、風俗店やメンズエステ店に所属するのではなく、自身一人をキャストとして個人店を開業する人が増えているといいます。

 開業といっても新宿のようなホテル街で活動すれば実店舗を借りる必要もなく、人によっては開業の申告はせず、脱税状態でフリーランス化している女性も。

 そんなお手軽にみえる風俗業のフリーランス化には様々な問題をはらんでいます。風俗店の多くは、女性キャストを守るという名目で男性スタッフが窓口に立ち、客とのトラブルを収めていますが、立ちんぼにしろフリーランス風俗にしろ、キャストである女性自身が男性客をコントロールしきれず、金銭トラブルやストーカー問題に発展してしまうこともあるのです。

 こういった問題はなくなり切らない一方で、SNSでは個人売春での「良客の見つけ方」「トラブル対処法」などのネット商材も存在するといいます。

 女性たちはネット商材で付け焼き刃の接客方法を覚え、犯罪行為と隣り合わせの危険を背負いながらも、より手元にお金が残る売春を選択しているのです。

若い女性ほど「カモになる」様々な商材

 冒頭説明したとおり、新宿にいる立ちんぼ女性はホストをはじめとする「推し活」を楽しむ女性も多く、また見た目も可愛らしい女性が多いのです。

 街は変わり、渋谷ハチ公前では男女様々なアイドルやホストたちの「客引き行為」も行われています。休日は昼帯から客引きが行われ、特に男性アイドルやホストたちは、より若い女性をターゲットに声かけしています。

 ホストクラブは18歳以下の入店は禁止ですが、男性アイドルのライブには入場制限がありません。中高生のうちから、外見の優れたアイドルたちに声をかけられ、推し活を始める女性も増えています。

 加えて、SNSの流行と「韓国ブーム」の裏側で美容整形の若年化も進んでいます。美容整形には年齢制限がなく、書類に保護者の署名さえあれば未成年でも整形が可能です。

 このように、若いうちから大金を求める若い女性は増えており、そのことが立ちんぼや、個人売春者の増加にも繋がっているのです。

 新宿に立つ立ちんぼの中には明らかに未成年にしか見えない女性もいます。家出少女なんか、推し活女子なのか……その理由は様々ですが、奇しくも「未成年女子の大金の必要性」と「立ちんぼを利用する男性客の需要」はマッチしてしまっています。

 景気の悪化とともに「より安く、より手軽に」風俗行為を行いたいと考える利用客。そして、景気の悪化に関わらず流行し続ける推し活や美容整形費用のために、未成年のうちから大金を必要とする女性たち。

 このままどんどん立ちんぼと利用客が増えていけば、いつかトラブルによる未成年殺人事件が起こってもおかしくありません。

 風俗業に従事する女性たちの動向は、いつも社会の動きや景気と繋がっています。このまま立ちんぼは、新宿の街に増え続けていくのでしょうか。

ミクニシオリ
記事一覧
フリーライター
フリーランスの取材ライター・コラムニスト。ファッション誌や週刊誌、WEBSITEメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
XInstagram

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


“にゃんたま”様の背後に潜む怪しい影…おわかりいただけただろうか
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「飲み=仕事」の時代を生きた酒豪おばさん、ついにリタイアか? 老化で変化した飲酒との付き合い方
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
花屋が一押し!敬老の日に「マリーゴールド」を贈りたい理由。長持ちさせるコツはある?
 今年もシビれるくらい暑い夏でございました。  最高温度は毎日のように体温超え。心配していたのは作物の生育。備蓄米...
賛成or反対? 職場にいる“2世社員”への本音。本人的には「バレたくない」ってなんで?
 あなたの職場に、親が会社の中心人物である「2世社員」はいますか? コネ入社ゆえに対応が厄介だったり、逆に出先では信頼さ...
「都合がいい時ばっかり!」未熟な若妻にイライラ…53歳の義母が下した“自己防衛”作戦
 息子が結婚をすれば、息子の妻(いわゆる「お嫁さん」)も家族の一員。だけど、“家族”だからこそ生まれる“摩擦”や“モヤモ...
業界人「あの子、お気に入り枠だから」の噂。芸能界に渦巻くタレント達の“自尊心と屈辱”のはざま
「この子、社長のお気に入りだから」  そういう一言を、私は何度となく耳にしてきた。現場に漂う空気は一瞬で変わる。誰...
ストレスとは「心のコップ」がたまること…自分からのSOSに気付く意外なヒント【専門家監修】
 2012年に59歳で亡くなったロック歌手・桑名正博さんとアン・ルイス(68)の長男でミュージシャンの美勇士さんや、タレ...
公園でのケガも学校のせい! ラスボス級“モンスター保護者”のヤバすぎる行動6選
 学校などに対し、自己中心的な要求をしたり理不尽に怒鳴り込みに行ったりするモンスターペアレント。そんな保護者に悩み、現場...
“イケにゃん”の貴重な大胆ポーズ♡ テレビ番組に夢中なプリンスの休日
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
部下の妻に恋をして…不適切な関係に焦がれた男の末路。色恋沙汰のスキャンダルの恐ろしさ
 職場や近所、SNS界隈に現れる「残念な人」、いますよね。実は今から約2000年前から現在に伝わる「聖書」にも「残念な人...
昼寝中の我が子がいない! 育児の恐怖体験エピソード。前世の記憶にゾッ…
 今回は、育児の恐怖体験エピソードを集めてみました。これらは誰にでも起こり得る出来事。育児真っ最中の方はぜひ参考にしてく...
【漢字探し】「嫁(ヨメ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
“クレクレ”ママがご降臨! 金持ちなのに「ランドセルもらえない?」って引くわ…ケチすぎLINE3選
 今回ご紹介するのは「ケチだな」と思ったLINE。ケチなのか、ケチではなくフェアなのか、人それぞれ基準は異なりますが、あ...
それ入れちゃう!?  我が家の「かさ増し食材」を大公開。節約×ダイエットにもベストな10選
 メニューの定番の食材を、別の食材で「かさ増し」させたことはありますか? 食費の節約、栄養バランスの調整、ダイエットなど...
「じゃ、誕プレとデート代返して」ってケチすぎない!? 相手の“本性”に幻滅したLINE3選
 あなたが信頼している彼氏や親友は、別の顔を持っているかもしれません。  もしも、そんな相手の本性を目の当たりにし...
「大金に手が震えた」若手芸人が打ち明ける“営業”の実態…VIP相手の席で抱いた違和感の行方
 世間を揺るがす芸能界の黒い噂。ニュースとして報じられ、真実が明らかになることも増えました。現在は清浄化が行われている芸...