ユリ好きな花屋もなんじゃこりゃ!香り・デカい・花粉を克服した新種たち

斑目茂美 開運花師
更新日:2023-06-28 06:00
投稿日:2023-06-28 06:00

なんじゃこりゃ(?)な花

「斑目ネーサン、これどう?」

 花市場の競りがある前日、「チョット変な花」の入荷予定があると、市場のワタクシ担当お兄様から営業の電話が掛かってまいります。業界では競り前の購入を「引き荷」といい、お花屋さんは「引っこ抜く」なんてチョイとお下品な言葉で表現したりします。

 ワタクシは毎度引っこ抜いて、市場のお兄様オススメの変わりダネやMUST BUYなイケてるお花を手に入れておりますが、これまた「なんじゃ! こりゃw」なお花が入荷しました。

 遠い昔から世界中に根強いファンがいて、劇的な育種により悩ましきお困りポイントを見事に克服! 近年まるで違う形にも変化しています。今回は、「ベタベタ花粉よサヨナラ~♪ お悩みを克服したユリの花」の解説でございます。

ユリの花の変化

 古(いにしえ)より世界中にファンの多く、キリストの宗教画にも多く登場するユリの花に近年、大革命が起きているのをご存じでしょうか。

 お花屋のワタクシでさえ覚えきれないほど多品種かつファンの多さを誇る一方で、敬遠する方が少なくないのも事実。いや、正しくは「少なかった」ですな。

 まず、ユリの花で連想するワードは「強い香り」「大きな顔」「花粉」ではありませんか? ユリ独特の香りは、好む方もいれば、「香害だ!」と思う方もいます。

 日本の限られた居住空間ではユリのような大きな花は飾れないと避ける方もいれば、花粉が衣服や手に付着して面倒だと敬遠される方もいるでしょう。ですが、ユリの三大お悩みを克服した品種が登場しているのです!

 たとえば、スカシユリの交配種「タイニーダブルユー」。コンパクトサイズで香りが無く、しかも八重咲き無花粉。食卓に飾っても邪魔にならず、別名「テーブルリリー」とも呼ばれております。

 時代のニーズを取り入れ、三大お悩みをすべてクリアした「タイニーダブルユー」は、コロナ禍に家庭に飾るお花として激アツに……! 我が愛すべき花屋の猫店長「さぶ」(体重8キロ超え)と見比べれば、驚きのコンパクトサイズだとおわかりいただけると思いますわな。

 そして、最大のお悩みポイント「花粉問題」。うっかりユリの花粉が手や衣服についてしまった! なんて話はしょちゅうで、ワタクシも店内に咲き誇る大量のユリの花粉除去作業で、全身デロンデロンに付着! は日常茶飯事でございました。

 ところが、八重咲き無花粉やパウダーレスのユリが登場して以来、増加の一途をたどり、色や形、サイズともに選びたい放題になっております。

 特に6月、7月はユリのトップシーズン! 夏の暑さにも比較的強いユリは出荷量自体も増え、アナタのお家に手軽にお迎えできるチャンスでございます。

 そして冒頭の、市場のお兄様激推し&なんじゃこりゃwな「ミミテール」は……。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


円満退職に必要な最低限のマナー6選、「立つ鳥跡を濁さず」は社会人として当たり前!
 終身雇用の時代は終わり、今では6割の社会人が転職経験ありだというデータも出ています。読者の皆さまのなかにも、「転職しよ...
更年期、それはある日突然に…45歳女の体が『倦怠感で満タン』になった
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老...
生理前を穏やかに過ごすご機嫌アロマ術【調香師が解説】タイプ別おすすめの香り・精油・香水は?
 女性の体は生理が近づくとホルモンのバランスが崩れ、精神的なイライラや落ち込みに加え、むくみや便秘、疲れやすさなど、PM...
兄弟姉妹なのになぜ不仲? 怒る前に知っておきたい原因5つと対応策3つ
 子育てをしていると、兄弟姉妹の不仲に悩む人が多いですよね。一体何が原因なのでしょうか? また、自身が親になっても兄弟姉...
思わず二度見!『バブ』新商品・MEGA級のボコボコ泡の実力は? 自宅の風呂がジャグジーになるのか
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの? 」「買ってみたいけれど、...
手のぬくもりとともに
 自然と手を合わせるときの気持ちって、  みんな、おんなじだよね。
実りの秋! 澄みわたる青空の下“たまたま”狩りに出かけませんか?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
女と水がいっぱいだ…『娑婆』は何て読む? ヒント:「娑婆はいいな」
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ほっこり癒し漫画/第83回「迷いインコ歌をうたう 前編」
【連載第83回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
中目黒「ダコー」はまだ大混雑? 代官山「無印良品」新店はオサレな店員さんだらけだった!【秋の東京散歩】
 8月のオープン時には話題を呼び、大行列をなしていた中目黒のパン屋「ダコー(dacō)」。あれから2カ月が経ち、やっぱり...
下世話な仕事がバレた? 夫や息子の「意外な反応」で主婦が気づいたこと
 大崎の高層マンションに暮らす華は、テレビ局に勤める夫・大輔と二人の子供に囲まれ悠々自適な専業主婦生活を送っている。毎日...
地味な女に負けた? 夢を諦めた“こたつライター”の「プライド」が砕かれるまで
 大崎の高層マンションに暮らす華は、テレビ局に勤める夫・大輔と二人の子供に囲まれ悠々自適な専業主婦生活を送っている。毎日...
私の「仕事」は夫に内緒。専業主婦が下世話なゴシップにのめり込むワケ
 夫を仕事に、ふたりの息子を小学校に送り出してからが、自分の時間だ。  長時間かけて丁寧に淹れたブルーマウンテンを...
プロ作家・村上龍先生をリスペクト。64歳のプロ童貞が語る「自己啓発本を好きなこれだけの理由」
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
「#男児ママ」トレンド入り 小学校低学年の息子が大浴場で誰かに触れて問題になったら?【弁護士解説】
 9月末、X(旧ツイッター)で「男児ママ」がトレンド入り。これは男児を銭湯や温泉、または女子トイレに連れてくる男児の母親...
え、これだけで? 爆速で人と仲良くなれる「超簡単」なテクニック
 みなさんは距離を縮めたい人にはどんな風に接していますか? 私はミリ単位でジリジリ近づくことが多いのですが、スナックでの...