これまでのあらすじ
飲料メーカーに勤めるミクさん(仮名・28歳/独身)は不倫中である。相手は上司・アツオ部長(仮名・43歳飲料メーカー/妻子アリ)だ。
ミクさんは男性に愛される幸せと同時に、不倫ゆえの寂しさも味わっていた。そんな中、2人は沖縄旅行を計画。しかし、直前になって彼に仕事が入った。
――悪い。急な出張が入ったんだ。フライトチケットとホテル、レンタカーの予約は
しているから友達を誘って楽しんでおいで。
手渡された封筒には30万円もの現金が入っていた。淡々と言い放つ部長に言葉を失うミクさんだったが、ひとりで沖縄へと向かい――。
気になる続きの前に、第1話はコチラからお読みいただけます。
ひとりで沖縄へ
――楽しみにしていた彼との旅行が急遽ひとり旅になった。その後をお聞かせください。
「ショックでした……。不倫旅行とはいえ、私にとっては部長と一緒に過ごせる貴重な2泊3日の旅のはずだったんです。仕事だから仕方ありませんが、あんなふうに淡々と『出張が入ったから、友達を誘って楽しんでおいで』と言われるなんて……。
それまでの優しかった彼はどこに行ったの? と虚しくなりましたね。付き合って半年が過ぎたので、彼の心変わりも疑いました。
もちろん、彼の代わりに友人を誘おうなんて思えません。航空チケットとレンタカー、ホテルは予約をしてくれたので、那覇空港に着くと、レンタカーでホテルに向かいました。
エメラルドグリーンに輝く海が見ながらハンドルを握ると、徐々に心が潤っていきましたね。南国リゾートならではの光景が、すさんだ心を癒してくれたんです」
ホテルにチェックイン
――続けてください。
「宿泊するホテルは、那覇空港から車で一時間ほどの場所にある高級リゾートホテルです。昼前に到着し、午後からはシュノーケリングの予約もいれていました。
沖縄からは部長にLINEしようか迷ったんですが、結局やめました。『追う女』認定されたくないプライドもありましたが、もしかしたら、出張が早く終わったら彼が来てくれるかも……そんな願いもゼロではなかったんです。
ホテルのフロントには、『連れがあとから来るかも』とあいまいに答えて、案内された部屋に向かったんです。
ドアを開けるなり、真夏の陽を受けた青い海が窓から見えて、思わず『キレイ~!』と叫んでいましたね。空と海が溶け合うような美しい光景を見たのは初めて。
この光景を見られただけでも儲けもの! 明るい気持ちに切り替え、オレンジ色のビキニに着替えてビーチドレスを羽織ると、予約していたシュノーケリングの案内エリアに行ったんです」
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