“おぼこ娘2人”の初々しい恋バナ! つよぽん演じる羽鳥は「まさに笑う鬼」

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-11-09 15:46
投稿日:2023-11-09 15:40

NHK朝ドラ「ブギウギ」~第6週「バドジズってなんや?」#29

 スズ子(趣里)と羽鳥善一(草彅剛)の厳しいレッスンは相変わらず続いている。しかし、羽鳥はスズ子の歌に相変わらず満足しないままだ。

 スズ子も、どうしていいのかわからないまま困惑していた。スズ子は演出家の松永(新納慎也)に行き詰まっていることを相談する。

 松永はスズ子の歌についてアドバイスを送り、スズ子を励ます。

 そのアドバイスを胸に、スズ子は意を決して羽鳥の自宅を訪ねていく。

【本日のツボ】

羽鳥家

 ※※以下、ネタバレあります※※

 今週からいよいよ東京編。下宿のおしゃべりなおばちゃん・小村チズ(ふせえり)と元力士ちゃんこ番で無口なおじちゃん・小村吾郎(隅本晃俊)、おでんやの伝蔵(坂田聡)、下宿まわりの個性豊かな人たちに囲まれ、スズ子と秋山(伊原六花)の東京生活がスタートしました。

 女の園育ちで免疫もなく……。そんなおぼこ娘2人の恋バナも初々しく。松永にチョコレートで餌付けされてしまった感のスズ子が少し心配ですが……。

 そして、羽鳥善一役の草彅剛。悩めるスズ子に松永は「善一は鬼だからなあ。彼は笑う鬼だよ。でも、とても才能がある。ミススズ子、ここで簡単にくじけてはいけないよ」などと言っていましたが、笑顔で厳しいことをズケズケ言うところは「まさに笑う鬼」。

 つよぽんが軽やかに演じているので、いいひとに見えます。

 歌のレッスンをしに、羽鳥家に押しかけるスズ子。ちょうど羽鳥が銭湯から帰ってくるところで、一緒に小さな男の子がいました。

 羽鳥先生、子煩悩で恐妻家なのですね。

服部良一氏のご長男

 服部良一の息子といえば、幼少期に故ジャニー喜多川氏に性被害を受けたと勇気ある告白をした方かと思いましたが、こちらの男の子は長男でのちの作曲家服部克久さんと思われます。

 ちなみに、克久氏の息子、良一の孫が「ブギウギ」の音楽を担当する服部隆之で、「新選組!」「真田丸」「王様のレストラン」「HERO」「半沢直樹」などなど、数多くの劇伴を担当。

 今回の主題歌「ハッピー☆ブギ」の作詞・作曲も手がけています。1日の始まりにこの曲を聴くとウキウキしてきます。

 あの人形もだんだんチャーミングに見えてくるから不思議。まさに「魔法のリズム」で「バドジズって何?」。

桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
 放送中のドラマ『ギークス〜警察署の変人たち〜』(フジテレビ系)にて、3人の主要キャラのうちの1人に抜擢されている田中み...
堺屋大地 2024-08-23 06:00 エンタメ
航一は本当に明治生まれなのか?「夫のようなもの」を許容できる男に疑惑
 航一(岡田将生)から、そこまで悩むのなら結婚をやめようと告げられた寅子(伊藤沙莉)。それは婚姻届を出す結婚をやめようと...
桧山珠美 2024-08-24 00:23 エンタメ
『ラヴィット!』に疑問の声。違和感たっぷりでもギャル曽根の「超ギャルル」を推すワケ
「日本でいちばん明るい朝番組」をコンセプトに、平日の朝に笑いと情報を届けている人気番組『ラヴィット!』(TBS系)。 ...
寅子版「自分会議」はユニークな演出だった! “ラスボス”百合さんに俄然注目
 結婚したら、自分か航一(岡田将生)のどちらかの名字が必ず変わることに、改めて気付いた寅子(伊藤沙莉)。  自分が...
桧山珠美 2024-08-20 15:30 エンタメ
【写真特集】ゆきぽよ、涙の水着謝罪&体重5キロ増の等身大パネル
【この写真の本文に戻る⇒】 ゆうちゃみの「オジサン転がし」を嫌悪するな。藤田ニコルも辿った一流ギャルタレントへの道
ゆうちゃみの「オジサン転がし」を嫌悪するな。藤田ニコルも辿った一流ギャルタレントへの道
 今をときめくギャルタレントである古川優奈こと「ゆうちゃみ」。『Popteen』モデルを経て『egg』の専属モデルを長年...
堺屋大地 2024-08-19 06:00 エンタメ
【写真特集】♥田辺誠一と大塚寧々の結婚発表会見♥(2005年撮影)
  【この写真の本文に戻る⇒】セレブとはなんぞや? 日本版「スカイキャッスル」の楽しみ方と“伸びしろだらけ”俳優
セレブとはなんぞや? 日本版「スカイキャッスル」の楽しみ方と“伸びしろだらけ”俳優
 本家韓国版「SKYキャッスル」に比べてチープ過ぎる、と酷評されている「スカイキャッスル」(テレビ朝日系)ですが、私は毎...
蠢く2組の恋模様。“台所公開プロポーズ”で攻める航一、漢・轟太一は堂々のカミングアウト
 直明(三山凌輝)と花江(森田望智)はそれぞれの同居に対する思いを語る。猪爪家を離れるのが寂しいと言う直明に対し、花江は...
桧山珠美 2024-08-17 06:00 エンタメ
論破王ひろゆき氏ばりに反論!直明の婚約者、放送終了間際でも爪痕を残す
 結婚しても同居を続けたいと主張する直明(三山凌輝)と、同居に反対する花江(森田望智)の対立は続いていた。どちらの気持ち...
桧山珠美 2024-08-15 16:20 エンタメ
再び東京編で“嫁姑”。花江はサザエさん、寅子はこんもりマダムヘアーに
 寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は、互いの思いを確かめ合う。  そして昭和30年、東京に戻ることになった寅子は...
桧山珠美 2024-08-12 17:00 エンタメ
【写真特集】ぎらついていた時代のKAT-TUNメンバーたち
  【この写真の本文に戻る⇒】中丸雄一はいつまで地下に潜む? “アパ丸君のざわめく時間”を描く日は来るのか
中丸雄一はいつまで地下に潜む? “アパ丸君のざわめく時間”を描く日は来るのか
 いやあ、驚きました。人は見かけに寄らないというか。KUT-TUNの中丸雄一(40)のことです。  女子大生とのア...
朝ドラ史上に残るラブシーン。インテリはこれだからー!視聴者をやきもきさせた深夜の本庁トーク
 優未(竹澤咲子)から、思わぬところに優三(仲野太賀)の手紙が入っていたことを教えられた寅子(伊藤沙莉)。寅子のことばか...
桧山珠美 2024-08-10 08:58 エンタメ
寅子と航一どうなる? 花江訪問、涼子忠告、優三ラブレターの“一押し”3連チャン
 予想していなかった人物の突然の訪問に、喜びを爆発させる寅子(伊藤沙莉)。優未(竹澤咲子)と稲(田中真弓)も加わり、4人...
桧山珠美 2024-08-08 17:00 エンタメ
フワちゃん炎上で再評価? 竹内涼真ら「誤爆」で好感度が上がった芸能人
 タレントのフワちゃん(30)がお笑い芸人のやす子(25)に向けて放った暴言が大きな騒動を巻き起こしている。8月4日、X...