11月を振り返って感じたこと
「ありましたっけ?」。今年の秋もそう思うぐらい短こうございました。異常に長い夏は11月のはじめまで続き、いきなりの冬……。
猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は神奈川の片田舎にありますが、店長が“招き猫”だけに、暑かった夏もなんとか途切れることなく千客万来の毎日でございました。
暑い時期や寒くなりはじめの時期など、季節や気温の変化を感じるときに「多くないかぃ?」と思うのが、亡くなる人とペットの多さ。特に極端な寒暖差が生じた11月は例年以上に多かったような気がいたします。
そして“アフターコロナ”に起こっているおやおや? な現象……。今回は「本当に家族の一員なのね。人間とペットの弔い」の解説でございます。
家族の死
コロナ禍の冠婚葬祭の制限は、花業界に身を置くものとして大きなダメージを受けた一つ。たとえイベントごとの制限期間中であっても、やはり人は亡くなりますし、結婚する方もいらっしゃいます。
結婚式もお葬式も人が集まらない演出へと変化し、その流れは現在も大きく戻る様子はありません。
イベントごとはミニマム化での昇華された演出に変わり、うまい具合に収まっているようです。そんな中、実感するのは、葬儀のあり方がミニマムを通り越してさらに簡略化させたものを好む方が増えてきたということ。
葬儀はしない、お坊さんも呼ばない、ただ荼毘に伏すだけ。超シンプル火葬場の窯前でのお別れ、いわゆる直葬と呼ばれるものでございます。
いろいろなパターンがありますが、棺桶の中や外に飾られる最期の「お別れ花」は葬儀社が用意する場合と、見送る親族が自ら用意する場合、はたまたそれすらNOの場合とさまざま。
最近はご親族が用意するパターンがとても多く、その理由は葬儀価格に関係するものだと思うのですが、葬儀にお金をかけない方向に強く舵が取られていることを示唆するものとも感じます。
そして「この金額で」と指定する予算が、ペットを亡くされた方が手向ける花とほぼ金額が被っている、という昨今の状態。「普通どれくらいなの?」とお客様からの問いに、どうお答えしたら良いものかと、悩む機会が増えた気がしております。
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