何気ない言葉が差別に?「マイクロアグレッション」を考える

おくげちゃん 漫画家・イラストレーター
更新日:2023-12-01 06:00
投稿日:2023-12-01 06:00
 みなさんは「マイクロアグレッション(小さな攻撃性)」という言葉を知っていますか? ここ最近SNSなどで話題になっている概念で、いろんな意見が寄せられています。
 けっこうやりがちな行為が、実は差別になってるかもしれないのですが……。

無意識に相手を傷つけている?

 

 

 

 

本人にしか分からない部分を“察する”のはNG

 マイクロアグレッションとは、自覚なき差別的な言葉や行動を指します。

 新しい概念かと思いきや、その誕生は1970年のアメリカ。けっこう前からあるんですよね。じゃあ具体的に、どんなものがマイクロアグレッションに当たるのでしょうか。

 SNSで槍玉に挙がった某ポスターによると、外国人に対して「お箸が上手ですね」起業家の女性に「家事しながら仕事してて本当にすごい」車椅子の方に「お一人で遠いところ大変だったでしょう」などの発言が自覚なき差別になってしまう可能性があるのだとか……。

 言いたいことは分かる気がしますよね。でもちょっと上から目線というか、決めつけられてる感がモヤッとするというか……。

 でもこれ、あまりにも大きく、くくりすぎてません? 例えば外国人のお箸、普通にすごくないですか? だって全然違う文化圏の、しかも「食」っていう生活にガッツリ接している仕様を完璧にこなせるって、めちゃくちゃすごいですよね。

 仕事と家事をこなしてるのも普通にすごいし、車椅子に優しい場所だってそんなに多くない。そして遠いところ来てもらったら誰でもねぎらうのでは……。

感じ方は人それぞれ違うから

 マイクロアグレッションといった言葉を通じて、自分の中にある差別心に目を向けるのは大切です。

 けれど、何が嬉しくてどう扱ってほしいかは、本人にしか分からないといった当たり前の事実もお忘れなく。

 自分も相手も察するだけではなく、きっちり伝えるにフォーカスすればあまり大きな問題にはならないはずです。

 みなさんも今一度、己が身を振り返ってみてください。

 私も自分の中にある差別心と向き合ってみようと思います。

登場人物紹介

モジョ子:自信がほしい主人公。相手の言葉を深読みしすぎるのが悪いクセ。

コミ:モジョ子の先輩。姉御肌で人気者だが、酒乱なのが玉にきず。

マキさん:どろんぱのナンバーワンホステス。おっとりで毒舌。3人の子持ち。

ママ:どろんぱのママ。いつも優しく女の子たちを見守る。ネズきちくんには厳しい。

おくげちゃん
記事一覧
漫画家・イラストレーター
酒呑みまんが家。ふしぎで妖しい話を描いています。就活が嫌すぎて3年間ドイツに逃亡するなど放浪癖あり。京都市出身、東京在住。水商売歴10年。XInstagramでは毎日漫画を更新中。実績などはこちら

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


ゲッ…まだ「mixi」見てるの? 独身女2人の即レスに“意地悪な幸せ”を感じる上から目線の主婦
 mixiでの呼びかけに、応答があったのは2人だけだった。  当然だろう。そこはもう誰もいない公園なのだ。あの頃は...
否定ばかりする人のLINEがしんどい…。我慢せず、受け手側ができる3つの対応策とは?
 LINEのやりとりで、相手から否定ばかりの内容が届いたら対応に困りますよね。  腹が立ち、関係をやめたいと思って...
金運を上げる花5選!植物で開運を狙う基本のキ。黄色いお花だけではない【開運花師おすすめ】
 いくらやりくりを頑張っても、追いつかない物価高。こうなったらもう金運を呼び込むしかないかも?  お花や開運に関する...
辻希美は第5子妊娠の衝撃度。長女希空とは18歳差に…年の差きょうだいの良さと熟考すべきこと
 元モーニング娘。の辻希美(37)と夫の俳優・杉浦太陽(43)が3日、第5子妊娠を発表した。  2007年6月に結...
一気に距離が縮まる会話術! 社長も平社員も、みんな笑顔になる「あの話」は鉄板エピソード
 例えば今目の前に距離を縮めたい相手がいたら、みなさんは何をしますか? 私なら、その人の子供時代の話を聞きます。 ...
「子持ち様」認定されないように…非常識な親バカママ友あるあると3つの対処法
 子供がいると避けて通れないのが、ママ友とのお付き合い。  今回は、思わずイラッとしたママ友の親バカ行動をご紹介。周...
職場の「1on1ミーティング」を苦痛に感じる3つの原因。今すぐ取り入れたい対策方法は?
 近年、企業で取り入れられている「1on1ミーティング」をご存知ですか? 新しい手法を取り入れるのは良いことですが、蓋を...
堤防の上は“たまたま”のランウェイならぬ、ニャンウェイ♡ 見せ場のターンの瞬間をパチリ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
意外に難しい「ミモザの鉢植え」を成功させたい! ほっぽらかし園芸好きの花屋が教える5つの失敗と対策
 暦の上では3月、ポカポカを通り越して半袖脇汗が止まらない日中があれば、突然寒くなり雪が降る…これは本当に三寒四温なのか...
想定外しかない商店会ワーク。文句ばかり言うおっさんにブチ切れ寸前、寅さんの名台詞で堪えました
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
ぎっくり腰再発かも…? 運動不足解消のため、水泳を始めた中年おばさんの“まさか”
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
“春ピンク”は女性ホルモンを刺激!【調香師が解説】指先から幸せになるピンクフラワー香り術
 色とりどりの花が咲く春は、気分も明るくなって幸せな気分になりますね。花の色に多いピンクですが、女性ホルモンを刺激する色...
40代の同窓会はどこで差がつく? モテる人とモテない人それぞれの共通点
 若かりし時代を一緒に過ごしたクラスメイトと、定期的に同窓会を開いている人は多いですよね。でも、40代にもなってくると見...
ダイニングテーブル上の「キレイのコツ」5選 すぐに物が散らかり、ぐちゃあ~とするのなんで?
 家族みんなが団欒する時に欠かせないダイニングテーブル。食事をしたり、コーヒーを飲んだり、宿題をしたりと大活躍ですよね!...
「かかってこいや!」攻撃待ちの“たまたま”が余裕の挑発? プロレス開幕の予感にワクワク
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...