朝ドラでは珍しい正面からの接吻!愛助ママ(小雪)来襲で“恋の炎”燃ゆる

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-12-22 14:40
投稿日:2023-12-22 14:40

NHK朝ドラ「ブギウギ」~第12週「あなたのスズ子」#60

 愛助(水上恒司)は母・トミ(小雪)に呼び出される。トミからは、スズ子(趣里)に会うのはやめるように言われ、山下(近藤芳正)がマネージャーになることも認めないと言われてしまう。

 反論する愛助だったが、聞き入られることはなく、スズ子に会わせるようにと言われるだけだった。そうして、スズ子は初めてトミと会うことになる…。

 一方、羽鳥善一(草彅剛)は陸軍の報道班員として日本を離れ上海に行くことになる。

【本日のツボ】

村山トミ(小雪)来襲

 ※※以下、ネタバレあります※※

 愛助の母、村山トミとスズ子の直接対決。坂口(黒田有)が「殺される…」と恐れるほどの女傑、どんなに怖いのかと思ったら、案外、あっさりで拍子抜けでした。

トミ「愛助は村山興業の跡継ぎになる人間だす。そのことを重々ご理解ください」

スズ子「それは重々承知しております」

トミ「ほなら、話は終わりです」

 坂口も二度「へっ?」と言ってしまうほどのあっけなさ。愛助も「もう終わりなん?」と尋ねると、「あとは2人でよう話しなはれ」とトミ。

「どういうこと? ぼくらに任せてくれはったってことかな」とノーテンキな愛助に対して、「ちゃうわ。きっぱり別れろ、言うことや」とスズ子。

 トミの真意を理解し、「そら先の先まで見据えてますわ。ワテみたいな歌手はふさわしないと思いはるのもわかりますわ」としみじみ。愛助に別れの言葉を告げるかと思ったら…。

「福来さんと交際できへんのは、僕はいやや。僕は、今、この瞬間、福来さんが好きなんです。せやから交際したいんです…」

 愛助にまっすぐな目で訴えられ、「ワテも同じ気持ちです」とスズ子。

恋は障害が大きいほど燃え上がる

 結局、愛助とスズ子はその後も別れることなく、むしろ親密さが増したようで…。

 空襲さなかの厠騒動は2人が“クサい仲”になったという暗喩ではないか、と。空襲警報が解除され、「スズ子でええ」「スズ子…さん」「ワテ、あんさんのことほんまに好きや」。

 そして朝ドラでは珍しい正面からの接吻シーン。今週はラブラブのまま終わるかと思いきや、愛助の吐血。

 次週の予告シーンのテーマソングがマイナー調だったのも気になります。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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