更新日:2024-01-19 06:00
投稿日:2024-01-19 06:00
この出来事は決して無駄じゃない
――続けてください。
「今回、私はプロ失格の行為をしてしまいましたが、いくつになっても本能が理性を凌駕するということがあると、身をもって知りました。
女としての自信めいたものも、再確認できて…この出来事は決して無駄じゃない、しばらくは達也さんとの思い出を宝物にして、探偵業を続けていこうと思います」
波子さんは、「修羅場になっても、達也さんには幸せになって欲しい」としきりに願っていた。そして、彼女は言葉を継いだ。
「今回は、まさにジェットコースターのような2日間を過ごしましたが、これも経験。自分自身『人生を謳歌してるな』と、ポジティブに受け止めています。
セックスであれほど幸せと切なさを感じたのは初めて。改めてセックスの素晴らしさを再確認したので、欲求不満になったら、また新たな名前で既婚者専用のマッチングアプリに登録しちゃうかも(笑)」
目じりに涙を光らせて、ほほ笑んだ波子さんの表情が印象的だった。
(了)
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