ダブル女偏の「嫉妬」の語源は何?美容院でジェラシった話。

コクハク編集部
更新日:2024-01-21 06:00
投稿日:2024-01-21 06:00
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地名などをピックアップ。
 毎日頑張るあなたがちょっぴり得した気分になれますように…。

美容室でロックオンされた…

 先日、美容室に行った際にロックオンされてしまったのが、アシスタントのA子さん。この方、顔が小さくてお肌の毛穴はどこにあるんですか? っていうくらいツルツルで色白でした。

 以前お伝えしたようにワタシの唯一の自慢は肌なのですが、かなわないわ…。

 美容院の施術中は黙って雑誌を読みまくるのが常ですが、奇麗の秘訣を聞いてみました。

 ワタシ「お肌すごく奇麗ですね。何かしているんですか?」

 A子さん「ありがとうございます。特に何もしていないんですよ」

(でたよ~、何もしていない、っていう人。ホントかな~)

 ワタシ「そうなんですか。化粧水を普通に塗るだけ、とか?」

 A子さん「そうですね。ドラックストアの化粧水をたくさん塗るだけですよ」

(ドラコスの化粧水? 今までいろいろ使ってみたけど…)

 質問したところで、アタマの中は嫉妬だらけ。あら?「嫉妬」って字は「女」が2つもある。

 嫉妬は女性と関係あり?

【今回の女ことば】嫉妬

 嫉妬(しっと)とは――。

 広辞苑(第7版):

 1. 自分よりすぐれた者をねたみそねむこと。例)出世した友人を嫉妬する
 2. 自分の愛する者の愛情が他に向くのをうらみ憎むこと。また、その感情。

 新明解国語辞典(第8版):

 それまでいだいていた優越感・愛情・独占感が突如、他にしのがれるようになったことに気付いた時に感じる、ねたみの気持ち。ジェラシー。

 学研漢和大辞典(第33版):

 嫉の右側の「疾」は「疒(やまい)+矢」からなり、矢のようにきつくはやい病を意味。女性にありがちな、頭にかっとくる疳(かん)の虫。つまりヒステリーのこと。「妬」は「女+石」で、女性が競争相手に負けまいと、真っ赤になって興奮すること。

 ◇  ◇  ◇

 漢字の語源は、嫉妬がまるで女性特有のものだとされていますが、広辞苑の例文にもあるように、性別関係なく嫉妬しますよね。

 広辞苑に記された2.の意味でも、一方の嫉妬が原因で殺人事件が起きたりと、いまや嫉妬は男女関係なく起こっているものですから。

 ちなみに、美容院でのやりとりにはもう少し続きがあり、色白きれい肌のA子さんは「日傘は年中使うようにしています。大きい日傘で日に当たらないように」とも教えてくれました。

 あぁ、どんな季節であれ日傘を使うという努力なくして、美肌なし、ですね。

 そういえば、かの田中みな実さまが愛用しているという、紫外線、赤外線、可視光線など、全ての光を100%カットする日傘の入荷連絡がきていたわ。

 急いで買わないと~。嫉妬している暇はない!

(日刊現代校閲/タダ美)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


43歳、推し活でお金は減った。でも後悔はない。“推し”と過ごしたあの頃の私を誇りに思う
 アラフィフに差しかかる少し前、私はK-POPの“推し”と出会いました。これまでも長くオタ活を続けてきましたが、その出会...
芸能人も公表…パニックに陥ったら「ダメな人間だ」と責めないで“怖い”と思っていい。今の自分を受け入れる大切さ【専門家監修】
 2012年に59歳で亡くなったロック歌手・桑名正博さんとアン・ルイス(68)の長男でミュージシャンの美勇士さんや、タレ...
魅惑の“にゃんたま”ツーショット♡ 2匹の背比べ、真の勝者は意外なところに?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【動物&飼い主ほっこり漫画】連載特別編「春山先生 幼少期の思い出」
【連載特別編】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場!  11月下旬発...
【女名の植物クイズ】夏の花で「あの有名映画の主人公」と同じ名前の品種があるのは?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
理解不能すぎ!義実家の謎ルール6選。「トイレの水は3回分ためて流す」ってありえる?
 家事のやり方、生活の仕方、人付き合い……それぞれの家庭ごとに存在する「謎ルール」ってありますよね。それが義実家の謎ルー...
花火大会の“有料化”が増えた背景。3万円の高級席も…若者世代は「お金を払って見る」が当たり前?
 今夏も花火大会が大盛り上がり。特に日本三大花火大会の長岡花火は、開催直後のSNSでは観客が撮ってアップした写真や動画が...
まだまだ帰省したくない…私が使った言い訳LINE集。“本当にありそう”な絶妙なウソで切り抜けた!
 この夏、義実家や実家に帰省したことを後悔している人もいるでしょう。「帰省せず1人でゆっくりしたい…」と願う皆さんのため...
めんどくさ! 意味不明な“ママ垢”ルールにゲンナリ…。「成長自慢は禁止」ってなんでよ?
 妊娠出産が初めてだったりママ友がいなかったりすると心細いですよね。そんな中「情報がほしい」「仲間がほしい」と、SNSで...
スナックに「客が来なくなる理由」はどこに? バブル時代とは違う、令和のシビアな現実
 みなさん、ぜひスナックに行ってください! 絶対楽しいから大人になったら一軒くらい行きつけのスナックを…!!  と...
ギャー! 旅行先での恐怖体験6選。友人が車窓を見て真っ青に…満面の笑みを浮かべる人物が
 楽しいはずの旅行で、身の毛もよだつような恐怖体験をしたことはありますか?   この記事では、夏の暑さを吹き飛ばす...
大昔から「究極のモンスターペアレント」は存在した!? 激怒した親がトンデモ行動に…盲目的な愛が生んだ悲劇
 職場や近所、SNS界隈に現れる「残念な人」、いますよね。実は今から約2000年前から現在に伝わる「聖書」にも「残念な人...
ダンディな“にゃんたま様”の色気にメロメロ♡ これはもう、ガン見です
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「あなたのためよ」に潰されないで。“優しさの押し付け”と戦うために、私が仕掛けた小さな反撃
 この時期になると、毎年思い出すのは姑のこと。実は、新婚当初、私たちは二世帯住宅で姑と同居していました。とあることがきっ...
見事な“おばさん体型”にショック! 食事は1日3食か、1食か…正解はどっちなの?
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
やる気が見えない…原因はこれかも。若者が “静かな退職”を選ぶ理由「やるべきことだけ淡々と」が主流に?
「ここ最近、入社してくる若い世代の仕事に対する熱量が感じられない…」「部下が仕事のやる気を出してくれない」とモヤモヤして...