両乳房と卵巣を失った40代主婦、婚外恋愛の彼と関係が狂い始めて #1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-02-15 09:46
投稿日:2024-02-02 06:00

ガンの罹患で既婚者専用マッチングサイトに

珍しいことではないけれど(写真:iStock)
珍しいことではないけれど (写真:iStock)

 現在、マッチングサイトやマッチングアプリでの出会いは珍しくない。

 婚活や趣味仲間、そして、愛するパートナーがいても「出会い」を求める既婚者専用マッチングサイト。既婚者であっても、「セックスフレンド」「セカンドパートナー」を求めるのは、もはや特別のことではないのかもしれない。

 ただ、そのきっかけが「ガン」という命にかかわる病気からだったらどうだろう?

 今回、取材に応じてくれたのは香織さん(仮名・49歳主婦/子供アリ)だ。

 小柄でショートカットの似合う彼女は、「癒し系で可愛い奥さま」といった印象で、彼女は両乳房と卵巣を切除してから、既婚者マッチングサイトに登録した異色の存在だ。

 香織さんは語る。

「1歳上の夫とは学生時代からの付き合いです。私が24歳の時に結婚し、25歳で長男を出産しました。

 しかし、子供を産んでから夫とはレスになって…長男が10歳になった年に夫が関西に単身赴任したことも、さらに夫婦の距離を遠ざけました。

 ただ、私が40歳になった時、思わぬ出会いがあったんです。地域のテニスサークルで1歳下の男性・豊さん(仮名・当時39歳WEBデザイナー/既婚子供アリ)と親密になって…それが不倫の始まりでした」

子供が学校に行っている間にデートを重ね

恋人のように過ごした時間(写真:iStock)
恋人のように過ごした時間 (写真:iStock)

――続けてください。

「豊さんは中肉中背でのんびりほっこりするタイプ。夫とは真逆です。テニスサークルで仲のいいメンバーは7名ほどいましたが、飲み会の2次会でたまたま2人だけになって意気投合して…。

 以来、仲間に隠れてこっそりデートするようになったんです。水族館や美術館、映画、温泉旅行など恋人のように過ごしましたね。もちろん、子育てもおろそかにはしませんでした。

 豊さんはWEBデザイナーという仕事柄、時間の融通はききますし、私は専業主婦。デートの時間帯は息子が学校に行っている間と決めていました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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