“ユーミンドラマ”で見せたクソ女の夏帆、そして金子大地と中島歩に注目!

ボルドー太田 イケメンソムリエ
更新日:2024-03-10 06:00
投稿日:2024-03-10 06:00

 4日にスタートした夜ドラ「ユーミンストーリーズ」(NHK総合、毎週月~木曜=22時45分~23時)は、松任谷由実の名曲から生まれた小説をオムニバスドラマにしたもので、第1週・綿矢りさ原作「青春のリグレット」、第2週・柚木麻子原作「冬の終り」、第3週・川上弘美原作「春よ、来い」と、3週に渡って放送されるものです。

 夏帆主演の第1週「青春のリグレット」を見ました。1984年の曲で、シンガーソングライターの麗美のためにユーミンが書き下ろし、ユーミン自身もアルバム「DA・DI・DA」でセルフカバーしています。

今も色あせないユーミンの歌詞

 その歌詞はというと、とても40年も前に書かれたとは思えないほど、今、聴いてもグッとくるものがあり、さすが「恋愛ソングの神様」と言われるだけのことはあるなあ、と。

 この歌のヒロインはなかなかの性悪女です。元カレに「私を許さないで 憎んでも覚えてて」と言いながら、自分はというと「普通に結婚してゆくの」と。なんとワガママな女なのでしょう、と思いつつ、いや案外、世の女性はそういうものかも、と。

 元カレにはできれば全員不幸になっていて欲しいし、ずっと自分を想っていて欲しい、と。自分はサッサと条件のいい男を捕まえて結婚するくせに、です。

ヒロイン菓子のクソ女ぶり

 そんな「青春のリグレット」をモチーフにしたこのドラマ、夏帆演じるヒロイン菓子(かこ)がなかなかのクソ女でして…。

 学生時代は合コン三昧で遊びまくり。露天風呂で彼氏とヤッたことがある、というようなことを女友達と話すような女です。

 かといってイケイケという感じではないから余計にタチが悪い。さらに、男を自分の思い通りにコントロールする術に長けていて、今の夫と結婚する経緯も彼女がうまく結婚に導いたという感じです。

 ところが、その好物件の夫が浮気、ことを荒立てずになんとか関係を修復しようと旅行するのですが、夫から離婚を切り出され、ブチ切れて貸別荘を飛び出します。

 その旅行先は実は10年前、元カレと行ったところで、当時のことを思い出し、感傷に耽るというような…。

 正直いって、ドラマ自体はヒロインの性悪ぶりが目立っただけで、期待したほどではありませんでした。

 なのですが、イケメン的には、元カレ・陸役の金子大地、そして夫役の中島歩が思わぬ“ご馳走”だったので、ご報告します。

元彼・金子大地が演じ分けるダメ男、イケ男

 まず、金子大地(27)。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では源頼家を演じ、壮絶な最期を遂げました。

 昨年「犬神家の一族」(NHK)ではあのスケキヨを、Netflix配信ドラマ「サンクチュアリ-聖域-」では、IT企業の社長で鼻持ちならないタニマチ、村田を演じていました。

 なぜかアクの強い役が多いのですが、今回のドラマでは惚れた弱みにつけ込まれ、彼女に振り回されっぱなしの優しい元カレを演じています。

 なんでも言うことを聞いてくれる男、そういえばバブル時代にはアッシー(送迎専用)、メッシー(食事をおごる)などというのも流行語になりましたっけ。

 金子演じる陸は菓子と2人での旅行のために計画を立て、少し奮発していい貸別荘を借ります。なのに、彼女は不満ばっかり。

 結局2人は別れ、10年後に再会します。学生時代、散々傷つけて別れた元カレ、冴えなかったはずがスーツを着こなし、イケメンぶりもアップ。そして、薬指には結婚指輪をしています。

 菓子があの頃の話をしても、ほとんど覚えていなかったというのがオチ。逃した魚は大きい、ということを見せるためには、金子大地の男ぶりが上がっていないと話になりませんが、そこの変貌ぶりを見事に見せていました。

夫・中島歩が演じ分ける表と裏

 そして、夫・浩介役の中島歩(35)です。年齢を調べようと思ってウィキペディアを見て驚きました。

 なんと、明治の文豪・国木田独歩の玄孫(やしゃご)だそうです。2014年前期のNHK朝ドラ「花子とアン」で仲間由紀恵演じる蓮子を、吉田鋼太郎演じる富豪の夫から奪い駆け落ちする情熱的な宮本龍一を演じ、脚光を浴びました。

 個人的には、昨年1月に放送した「A Table!~歴史のレシピを作ってたべる~」(BS松竹東急)で、演じた市川実日子の夫役が印象に残っています。

 タイトルどおり、マリー・アントワネットやクレオパトラが食べた歴史料理を再現しつつ、夫婦の物語も描かれるもので、仲良く料理をしながらあれこれ話す2人の関係が心地よく、エプロン姿もよく似合う中島歩に、夫にしたいイケメンNO.1の称号を与えようかと思ったものです。

 まさに理想の夫だったわけですが、このドラマでは妻に心を許していないぞ、という感じがありあり。離婚を切り出したことで、妻が真夜中に別荘を飛び出しても、追いかけて来るわけでもなく、それどころか彼女と長電話する始末。

 うまく妻に丸め込まれて結婚させられた、と思っているフシも。今カノと出会って、真実の愛に目覚めたというような感じです。

隠そうにも隠し切れないイケメンぶり

 学生時代、勉強ばっかりしていた理系男子にありがちな話ではありますが。イケメンハイスペック夫を演じさせれば向かうところ敵なし。

 実は、今、話題のドラマ「不適切にもほどがある!」(TBS系)にも出演中。葛飾区立第六中学校の教師でキヨシ(坂元愛登)の担任・安森先生役です。

 こちらはかなりイケメンオーラ消し気味ですが、隠そうにも隠し切れないイケメンぶりに萌え、です。

ボルドー太田
記事一覧
イケメンソムリエ
毎クールすべてのテレビドラマをチェックする最強のドラマウォッチャー。が、その目的がイケメンにあることは誰も知らない。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


【芸能クイズ】山下美月は一級船舶免許。意外と多い“資格取得者”を検索できる事務所は?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
欅坂46から10年。平手友梨奈らの脱退・卒業、解散危機に改名…櫻坂46はいかに“最高地点”へ辿り着いたのか
 櫻坂46が8月24日、全国ツアー「5th TOUR 2025 “Addiction”」の千秋楽を終えた。愛知、福岡、広...
こじらぶ 2025-08-31 12:22 エンタメ
「あんぱん」羽多子の“夢”はヤムおんちゃんの影響ですか? 予告にチラリと映る姿にも歓喜!
 のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)は引っ越しをして羽多子(江口のりこ)と同居生活を始める。そんな中、電話に出た羽多子が、...
桧山珠美 2025-09-13 11:33 エンタメ
「あんぱん」脚本家が“1番書きたかったこと”に目からウロコ! すべては聡明なお子様のおかげ…
 ある日、嵩(北村匠海)にファンレターをくれた小学生の佳保が、祖父の砂男(浅野和之)と柳井家にやってくる。笑顔で迎えるの...
桧山珠美 2025-08-28 15:25 エンタメ
「あんぱん」八木(妻夫木聡)と蘭子(河合優実)カップル、オトナの視線の絡み合い…朝から見ていいんですか?
 八木(妻夫木聡)のひらめきで嵩(北村匠海)の詩とイラストが入った陶器のグッズは追加注文が来るほど売れていた。それでもも...
桧山珠美 2025-08-28 15:03 エンタメ
坂口健太郎に逆セクハラ騒動。永野芽郁にmiwaとも…BLACKPINK リサだけじゃない“女性に押される”男の特徴
 BLACKPINKのリサ(28)が国境を越えて、大炎上中だ。今年2月にリリースしたソロデビューアルバム『Alter E...
田中麗奈、45歳。心も体も変化するなか、ずっと変わらない“芝居”への気持ち
 多くの人の心をつかんだ「なっちゃん」のCMの初代キャラクターに始まり、映画『がんばっていきまっしょい』『はつ恋』、近年...
望月ふみ 2025-08-24 11:45 エンタメ
『あんぱん』のぶ、山に登って「ボケー!」は“征服欲”の成せる業か? アンパンマンの原型がついに爆誕
 のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)の別居生活が続く中、登美子(松嶋菜々子)から嵩の名前の由来を聞いたのぶは、ひとり山へ向...
桧山珠美 2025-08-28 15:04 エンタメ
ラウール、22歳の色気が破壊級!「愛の、がっこう」は“代表作”になると断言してもいい
 夏ドラマも中盤にさしかかりました。そのなかでも回を重ねるごとに盛り上がっているのが、木曜劇場「愛の、がっこう」(フジテ...
【芸能クイズ】松本人志が福山雅治と「HEY!HEY!HEY!」で作った“オリジナル料理”の名前は?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
「あんぱん」羽多子らの“あの言葉”にあんぐり…のぶも感動してる場合か。落語家の年齢も気になる
 嵩(北村匠海)は「まんが教室」という番組に出演してほしいという健太郎(高橋文哉)の頼みをしぶしぶ承諾する。そして第1回...
桧山珠美 2025-08-28 15:06 エンタメ
「あんぱん」のぶ、議員のコネ入社なのに“クビ”の謎。急成長したアキラ君と老けないオトナ達に酔いそう…
 嵩(北村匠海)が書いた詞にたくや(大森元貴)がメロディーをつけて生まれた「手のひらを太陽に」は、「みんなのうた」でも紹...
桧山珠美 2025-08-28 15:06 エンタメ
スキャンダル続出の花田優一、美女にモテまくるのは何故? 不誠実男に学ぶ「悪名は無名に勝る」メリット
 元横綱・貴乃花光司と元フジテレビアナ・花田景子を両親に持つ“親の十四光り”の花田優一。  現在、元テレビ東京アナ...
堺屋大地 2025-08-17 11:45 エンタメ
「あんぱん」八木(妻夫木聡)と蘭子(河合優実)、“何か”が始まっちゃう? 嵩は作詞能力をいつ見抜かれたのか
 舞台公演は成功裏に幕を閉じる。数日後、なぜかぼんやりした様子の嵩(北村匠海)。そこに、また一緒に楽しい仕事をしようとた...
桧山珠美 2025-09-04 12:26 エンタメ
カズレーザー、山里亮太…芸人はなぜモテる? 業界人が分析する「メロい」現象が起こりやすい納得の理由
 カズレーザーさんと女優の二階堂ふみさんが結婚した。週刊誌にも撮られなかったどころか、噂すらなかったので世間はびっくり&...
帽子田 2025-08-15 11:45 エンタメ
島崎遥香31歳、40代を迎えても「幸せの更新」方法は変わらない。カテゴライズせず“ぱるる”として生きていく
 昨年、初めての著書『ぱるるのおひとりさま論』(大和書房)を出版するなど、このところ「ひとりが好き」「結婚願望はナシ」と...
望月ふみ 2025-08-14 11:45 エンタメ