不祥事芸人・フジモンの賛否両論の復帰劇!実は吉本への貢献度が抜群?

堺屋大地 コラムニスト・ライター・カウンセラー
更新日:2024-04-12 06:00
投稿日:2024-04-12 06:00

5カ月ぶりに地上波テレビ復帰を果たす

 昨年10月に当て逃げ事故を起こして活動自粛していたフジモンことFUJIWARA・藤本敏史が、3月23日放送の『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)で地上波テレビ復帰! しかし賛否両論が巻き起こる事態に…。

「『残念プロフェッショナル』の流儀」最新回では、コラムニストで恋愛カウンセラーでもある堺屋大地さんが、吉本興業内でのフジモンのポジションや今回の復帰劇の意味について分析します。

  ◇  ◇  ◇

藤本敏史(「FUJIWARA」芸人・53歳)

吉本興業に貴重なサンプルを提供した?

「本当に申し訳ありませんでした」と謝罪する一方、共演の芸人たちから「逃げモン」とイジられると、すぐさま「僕はもう絶対に逃げないんで」「『逃走中』に出ても絶対逃げません」「始まってすぐ自首します」と絶妙な切り返し。ほかにも「俺、150連休やってんで」と自粛期間を“連休”にたとえるなどして、爆笑をかっさらう。

 明石家さんまさんの冠番組で復帰したフジモン様は、約5カ月ぶりのテレビ出演とは思えないほど絶好調で、ブランクを感じさせないパフォーマンスを見せていました。

 しかし視聴者からは賛否両論で、さっそく笑いを取りに行く姿に反省の色が見えないといった声や、やったことを考えるともう笑えないなど、ネガティブな声も非常に多かったのです。

復帰までの期間や出演番組での“役割”

 ただ、筆者は一連の復帰劇を見て、所属事務所への貢献度がすさまじいと感心しました。所属する吉本興業への“献身度”の高さは、プロフェッショナルの域に達しています。

 なぜなら番組でのフジモン様の振る舞いはすべて、不祥事を起こして復帰するまでの期間の長さが妥当か否かや、復帰一発目のテレビ番組で笑いに走っても大丈夫かどうかなど、吉本興業にとって“観測気球”の役割を果たしていたからです。

 吉本興業は言わずと知れた日本の頂点に君臨するお笑い芸人事務所で、多種多様な個性派の面々を抱えています。なかには浮世離れした性格や言動をする芸人もおり、そういった人材をマネジメントしていくうえでは、不祥事といった非常事態が起こることも想定しておかなくてはいけないでしょう。

自らのキャリアを賭したフジモン

 ですから吉本興業としては今後のことも考えて、不祥事芸人の復帰のタイミングや復帰後の立ち回り方の事例を多く集めておきたいところ。

 つまりフジモン様は自らのキャリアを賭(と)して、“不祥事から半年未満で復帰して早々に笑いを取りにいった場合”というサンプルを、吉本興業に提供したのです。

堺屋大地
記事一覧
コラムニスト・ライター・カウンセラー
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。
公式X

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


「あんぱん」蘭子と豪の秘めたる恋に“過去の名作”を思い出す。河合優実は百恵ちゃんによく似ている
 縁談の返事をしに出掛けた蘭子(河合優実)を連れ戻したのぶ(今田美桜)に、蘭子は本心を明かす。季節は巡って秋になり、うさ...
桧山珠美 2025-05-01 19:16 エンタメ
なにわ男子・道枝駿佑は“肉食女子”から守られたのか?「キャスター」男性俳優陣が気になるよ
 芸能界広しといえども清純派と呼べるのは芦田愛菜だけ。長年、そう訴えてきましたが、今回の一件が図らずともそれを証明したの...
共亜事件は「虎に翼」のオマージュか。あんぱん、ブギウギの3人が同時代を生きている
 昭和11年、家族や嵩(北村匠海)に見送られ、のぶ(今田美桜)は女子師範学校の寮に入る。軍国主義の担任・黒井雪子(瀧内公...
桧山珠美 2025-04-28 18:40 エンタメ
「あんぱん」最後まで毒親だった登美子(松嶋菜々子)。去っていく彼女に問うてみたいこと
 受験したのぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)の明暗が分かれる。静まり返った柳井家で、寛(竹野内豊)たちに頭を下げる嵩。そこ...
桧山珠美 2025-04-26 12:50 エンタメ
春ドラマの評判を調査!『最後から二番目の恋』は令和の鬼渡?『あんぱん』『対岸の家事』の感想は
 2025年4月期も話題のドラマが続々スタート! 多すぎてどれを見るのか迷ってしまう…。そんな人のために忖度なしでドラマ...
「あんぱん」千尋(中沢元紀)は本当に良い子…史実どおりの展開なのか。しょくぱんまんのようなイケメンだ
 けんかした嵩(北村匠海)と千尋(中沢元紀)に、寛(竹野内豊)は改めて後継ぎはいらないと告げる。そして、何をしながら生き...
桧山珠美 2025-04-23 17:51 エンタメ
こうでなくちゃ! 志尊淳の正解を「恋は闇」で見た。いい人よりも“妖しい姿”に妄想が駆り立てられる
 新ドラマ「恋は闇」(日本テレビ系)の志尊淳が良きです。  前クールの「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった...
「あんぱん」なんて贅沢!今が旬、河合優実の“目で語る”表現力と色気に驚く。俳優・ソニンのEE JUMP感を消した演技も見事
 なりたい夢を見つけたのぶ(今田美桜)は、女子師範学校合格に向けて猛勉強をし始めるが、成績が思わしくなく頭を抱える。同じ...
桧山珠美 2025-04-21 14:23 エンタメ
怪演・市原隼人に「ヤバい超大物」2人が熱烈ラブコール。迫真すぎる“ガンギマリ”の演技がモテる理由か
 大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK)にて、盲目の大富豪にしてゾクッとする異様な雰囲気を放つ鳥山検校を怪演...
堺屋大地 2025-04-21 06:00 エンタメ
ラランド・サーヤは「名誉男性」なのか? お笑い界の“女すぎる”という悪口に思うこと
 ラランド・サーヤが参加するバンド「礼賛」が大阪で行ったライブで、痴漢行為が発生。被害女性がSNSで被害を訴えたことで発...
帽子田 2025-04-20 06:00 エンタメ
「あんぱん」松嶋菜々子の“毒”さえチャーミングにする厄介な美しさ。ドキンちゃんにも見えてしまった
 8年間音沙汰のなかった登美子(松嶋菜々子)が突然帰ってくる。登美子に対してわだかまりが残ってはいるものの、自分の漫画を...
桧山珠美 2025-04-19 06:00 エンタメ
「あんぱん」登美子(松嶋菜々子)の登場が不穏…色っぽいけど。貴島中尉(市川知宏)は“あのキャラ”を意識?
 新聞社に出した漫画で賞金をもらい、ご機嫌の嵩(北村匠海)。一方のぶ(今田美桜)は、パン食い競走で転びそうになったところ...
桧山珠美 2025-04-17 16:02 エンタメ
カトパンへの嫌味に物議…新井恵理那は承認欲求のカタマリか、悪役を演じる聖人か?
 昨年3月、8年間出演して総合司会も務めていたテレビ朝日系の朝の情報番組『グッド!モーニング』を降板したフリーアナウンサ...
堺屋大地 2025-04-17 06:00 エンタメ
【募集】春ドラマ何見る? 面白かった&ガッカリを教えて!『最後から二番目の恋』『あんぱん』etc
 コクハクでは2025年春ドラマを対象としたアンケートを実施します。4月よりスタートした春ドラマ、「期待している」「面白...
笠松将、柳楽優弥を超えなければと思っていた。俳優業の“わからなさ”は「自分自身にビビッている感覚」『ガンニバル』シーズン2インタビュー
“この村では、人が喰われているらしい……”    2022年の年末にディズニープラス スターにて独占配信がスタートす...
望月ふみ 2025-04-15 06:00 エンタメ