あぶ刑事ヒットならドラマ化も?柴田恭兵の“枯れた老人”は世を忍ぶ仮の姿

ボルドー太田 イケメンソムリエ
更新日:2024-05-12 06:00
投稿日:2024-05-12 06:00

ドラマ版「舟を編む」も素敵な作品だった

 先月までNHK-BSで放送していた「舟を編む~私、辞書つくります~」はなかなか素敵なドラマでした。

 三浦しをんの原作小説を連ドラ化したもので、2013年には映画化、2016年にはアニメ化もされた人気作品です。

 それをいまさらなぜ連ドラに? と訝しく思っていましたが、ドラマ版では、ある日突然、女性ファッション誌編集部から辞書編集部に異動になった池田エライザ演じる岸辺みどりを主人公に、最初は気の乗らななかったみどりが辞書づくりの魅力にどんどんハマっていくさまが描かれ、さらにコロナ禍や出版不況の話も入れてアップデート、また違う作品として楽しめました。

 映画版で主人公の馬締光也を演じていたのは松田龍平でしたが、今回のドラマでは、野田洋次郎が演じました。RADWIMPSのボーカルで本業はミュージシャンではありますが、演技もなかなか達者です。

 さらに、編集部で働くアルバイトリーダー天童充役を前田旺志郎、宣伝部の西岡正志を向井理、玄武書房の五十嵐社長を堤真一、みどりの彼氏、昇平に鈴木伸之と、イケメン、ノットイケメン取り揃えていますが、なんといっても注目は、日本語学者でみどりたちがつくる中型辞書『大渡海』の監修者・松本朋佑を演じる柴田恭兵です。

あぶ刑事のユージが戻ってきた!

 最初、柴田を見た時は愕然としました。あらあら、こんなおじいちゃんになって、と。ちなみに映画版でこの役を演じたのは加藤剛でした。昭和のある時期、男前といえば彼の名前が必ず上がるほどの正統派イケメンです。時代劇「大岡越前」でもおなじみです。

 話は柴田に戻ります。あのユージがこんなにも枯れてしまうなんて…。そう思いつつも、柴田のおだやかで滋味あふれる演技に魅了され、これはこれでありだな、と。

 そう思っていたら、なんということでしょう。あのユージが戻ってきました。

 5月24日公開の映画「帰ってきた あぶない刑事」(東映配給)、メイキングを拝見しましたが、横浜の街を疾走するユージはあの頃と変わらず。アクションシーンも完璧、足もどんだけ上がるの!? というほどで、とても72歳には思えません。東京キッドブラザーズは伊達じゃありません。

期待高まるテレビドラマ化

 港町、横浜の風景に、スタイリッシュなタカ&ユージがよく似合います。舘ひろしも相変わらずバイクをぶっぱなし、ダンディタカをフルスロットル。こちらも74歳というのが信じられないほど。

 2人ともオーバー70で、警察はとっくに定年退職しているのでは、と思ったら、2人で「T&Y探偵事務所」を営んでいる設定。映画がヒットすれば、探偵バージョンでテレビドラマ化も期待できるのでは!?

 タカ&ユージのイケメンぶり、まだまだ見たいと思うのは私だけではないはず。日本は憧れられるような素敵な大人の俳優が少ないので、2人には頑張って欲しいです。

 それにしても、柴田恭兵の豹変ぶりには驚かされました。ループタイのじじいを脱ぎ捨てて、セクシー大下に華麗なる変身。枯れた老人は世を忍ぶ仮の姿だったのですね。安心しました。

ボルドー太田
記事一覧
イケメンソムリエ
毎クールすべてのテレビドラマをチェックする最強のドラマウォッチャー。が、その目的がイケメンにあることは誰も知らない。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


夕飯のカレーで描いた星家の“遠慮のない家族”への変化。入山法子の名場面を振り返り
 昭和37年1月、「原爆裁判」の原告のひとり、吉田ミキ(入山法子)が法廷に立つことを承諾。広島から上京してきたミキを、原...
桧山珠美 2024-09-05 17:30 エンタメ
虎に翼の脚本は朝ドラ特有の“中だるみ”なし!塚地出演「あさイチ」との連携プレイにも救われた
 昭和34年、優未(毎田暖乃)は高校1年生に。直明(三山凌輝)と玲美(菊池和澄)の間に子供が産まれ、猪爪家はますますにぎ...
桧山珠美 2024-09-02 17:30 エンタメ
東出昌大“狩猟系イケメン”面目躍如。通り過ぎていった女性たちは何を思う
 期待に応える男、東出昌大(36)がまたまたやってくれました。今度は“デキ婚”ですって。いつかやってくれるだろうとは思っ...
第110回感動のラストシーン! 余貴美子演じる百合さんの“ある台詞”がとっても可愛かった
 寅子(伊藤沙莉)たちとの同居がつらいと本心を語り、家を出ようとするのどか(尾碕真花)。そんな彼女に、優未(毎田暖乃)は...
桧山珠美 2024-08-31 06:00 エンタメ
【写真特集】10年前の初々しい東出昌大。オールバック、ナチュラル、横流し…髪型3変化
【この写真の本文に戻る⇒】杏との離婚から4年、東出昌大“デキ再婚”で話題の養育費問題。子のために前妻が即やるべき事【弁護...
虎に翼108回目でお見事だった2つのシーン。世の中の“普通人”の理不尽な思いを代弁させた
 稲垣(松川尚瑠輝)と小橋(名村辰)にも手伝ってもらい、裁判所で中学生向けの法律の勉強会を開いた寅子(伊藤沙莉)。だが話...
桧山珠美 2024-08-28 17:15 エンタメ
松本人志はいまや「憧れの芸人」ではない。若手芸人が話す3つの理由
「生きるお笑い界の伝説」ことダウンタウン松本。還暦を迎えた今も大人気の冠番組を複数抱え、お笑い界で最も大きな発言権を誇る...
帽子田 2024-08-28 09:38 エンタメ
なんて賢い子!“星家イチのオトナ”が優未だった件。27日あさイチに“料理男子”井上祐貴が降臨
 寅子(伊藤沙莉)と優未(毎田暖乃)は星家で暮らし始めるが、航一(岡田将生)の長男・朋一(井上祐貴)、長女・のどか(尾碕...
桧山珠美 2024-08-26 17:35 エンタメ
木戸大聖が世間に見つかってしまった!月9「海のはじまり」スピンオフでファン急増中
 めめ(目黒蓮)の体調不良が心配でなりません。現在、フジテレビ系月9「海のはじまり」に主演していますが、Snow Man...
寅子の「心が躍るような」結婚式。放送残り1カ月ちょっと、NHKにスピンオフで描いてほしいこと
 お互いそれぞれの名字を名乗ったうえで、「夫婦のようなもの」になることを決めた寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)。猪爪家...
桧山珠美 2024-08-24 06:00 エンタメ
平手友梨奈がHYBEと契約終了、2度目の退所で訪れる転機。神童が“本物”に返り咲く日
 平手友梨奈(23)が今月8日、韓国の大手芸能事務所「HYBE」日本本社のレーベル「NAECO」との専属契約を終了した。...
こじらぶ 2024-08-24 06:00 エンタメ
【写真特集】女子アナ時代、初々しい浴衣姿の田中みな実
【この写真の本文に戻る⇒】 なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
 放送中のドラマ『ギークス〜警察署の変人たち〜』(フジテレビ系)にて、3人の主要キャラのうちの1人に抜擢されている田中み...
堺屋大地 2024-08-23 06:00 エンタメ
航一は本当に明治生まれなのか?「夫のようなもの」を許容できる男に疑惑
 航一(岡田将生)から、そこまで悩むのなら結婚をやめようと告げられた寅子(伊藤沙莉)。それは婚姻届を出す結婚をやめようと...
桧山珠美 2024-08-24 00:23 エンタメ
『ラヴィット!』に疑問の声。違和感たっぷりでもギャル曽根の「超ギャルル」を推すワケ
「日本でいちばん明るい朝番組」をコンセプトに、平日の朝に笑いと情報を届けている人気番組『ラヴィット!』(TBS系)。 ...
寅子版「自分会議」はユニークな演出だった! “ラスボス”百合さんに俄然注目
 結婚したら、自分か航一(岡田将生)のどちらかの名字が必ず変わることに、改めて気付いた寅子(伊藤沙莉)。  自分が...
桧山珠美 2024-08-20 15:30 エンタメ