スマホを持たないサブカル老人の願い「本屋に行く楽しみを奪わないで~」

山口明 プロ童貞・現代アーティスト
更新日:2024-06-08 06:00
投稿日:2024-06-08 06:00

書店は時代の空気を凝縮させた空間

 日本でも、新刊を扱う「従来の書店」が減る一方で総数としては少ないながらも、小規模で個性的な「独立系書店」が増加の傾向にある。

 こういう書店の特徴は店主やスタッフがセレクトした個性的な品ぞろえで、新刊や雑誌は少なく、古書や洋書、中古レコードやCD、雑貨などを扱っていること。

 ギャラリーやカフェスペースが併設されていたり、定期的なイベントが開催されたりして、地域に開かれた本屋さんのイメージもこれまでなかった魅力だよね。

 だけど、そんなオシャレな独立系書店もいいけれど、個人的にはやっぱり昔ながらの街の書店も好きだし、必要だと感じるし、こっちはこっちで残ってほしいと思う。

 雑誌売り場で表紙を眺めれば、今どんなタレントやアーティスト、文化人が人気なのか一目瞭然。平積みになっている新刊本を見れば世の中が求めてる情報や教養を知ることができる──。

 当たり前のように享受しているけど、これって凄いことじゃない? そう考えると書店って、時代の空気を凝縮させた贅沢で貴重な空間に思えてくるよね。

 だから、街の書店には本当にがんばって欲しいし、国にもしっかり支援していただきたい。毎日本屋に行く人間のささやかな老後の楽しみを奪わないでくださいよ~!!

 ──これ以上、衰退させないためにも、できるだけ街の本屋さんで買い物したいですね。リアル書店ならではの出合いも魅力です。

 書店で偶然に手にした一冊の本で新しい世界が広がったり、人生が変わることもあるから、やっぱり誰でも気軽に入れる街の書店って世の中に必要だよ。皆さんDOなのYO!! 次回もお楽しみに。

(聞き手・箕浦恵理/コクハク編集部)

【童貞のつぶやき(おまけトーク)】

 書店で出合った一冊の本によって人生が決定する、なんてことが本当にあるのか?

 オレの話で恐縮ですが、16歳の時に横尾忠則さんの「なぜぼくはここにいるのか」という本に出合い、そこからグラフィック・デザイナーを志し、5年後に神田の広告製作会社に就職して夢が叶うも、小さな新聞広告を作り続ける地味な毎日に急速に夢がしぼんでいった。

 オレはきっと「デザイナー」になりたかったんじゃなくて「横尾忠則さん」になりたかったんだよね。

 よく考えてみれば横尾さんって、デザイナーというよりもアーティストというか、唯一無二のポップスターだったわけで一般人が目指してなれる存在じゃない。

 人間が自分以外の誰かになろうとするのは不幸の始まり…。みんな自分自身にしかなれないってことで、自分は自分でよかったと思う。ただの過剰なナルシストみたい? この話、誰かの役に立つのかな(笑)。

山口明
記事一覧
プロ童貞・現代アーティスト
1960年生まれ。プロ童貞しかし、あるときは現代アーティスト。そしてまたあるときはオナニストにして予言者。しかし、その実体は無職のオシャベリ・クソジジイ。毎日、地元MAD CITY(松戸市)の平和を守る為、猫背&早歩きでパトロール。本日も童貞戦線異状なし!!
著書の「ワイルドチェリーライフ山口明 童貞力で一億総クリエーター時代を生きる」が発売中。代理人による公式Xも更新中。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


面倒くさい、お金もない!行きたくない結婚式の“カドが立たない”断り方
 愛し合っている二人の晴れ舞台、結婚式。仲の良い友人や同僚、親戚などの結婚式は出席して直接お祝いしたいと思う女性がほとん...
すいかばかのレシピ~'23年<2>月夜の畑ですいかの苗を愛でる
 すいかの生産量は全国ワーストの山梨県で、こだわりのすいかを作る男がいる。ひとは彼のことを「すいかばか」と呼ぶ――。
自宅で収穫したジューンベリーでジャム作り 2023.6.20(火)
 昨年の夏、新居に引っ越した際に家のシンボルツリーとして植えたジューンベリーの木が実をつけました。赤い小さな可愛い実はそ...
キャベツ枕に洗体しない育児…うっわぁー自然派ママのドン引きエピ5選
 健康志向が高まる中、世間では自然派のママが増えているようです。マクロビ、ヴィーガンにはじまり、病気になっても薬を一切使...
我が家のカレーが食べたくなった瞬間 2023.6.19(月)
 旅先で急に我が家のカレーが食べたくなった瞬間。  郷愁をそそる、紅白ののぼり旗。  そして、そそられる、ち...
いずれやって来る去勢手術、尊い“たまたま”を今のうちに激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
仏では「不倫された側」が責められる?2023.6.18(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
癒しの漫画/第51回「恋の落とし穴」
 ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 生きものたち、その生きものたちをこよな...
男性との性交もうダメ?子宮と卵巣を失ったがんサバイバーの限界突破記
 42歳未婚で突然、ステージ1B1期の子宮頸がん宣告。悪性度が高いとされる「子宮頸部腺がん」の疑いで、5年前に「広汎子宮...
2023-06-17 06:00 ライフスタイル
楽しい街で見つけた張り紙の文字にドキリ 2023.6.16(金)
 あぁ楽しい街だ。ビリケンさんも笑ってる。  だけど、さすがに実弾撃つ客はいないよね……?  そうとも言い切...
「投資額ゼロ円」でも効果絶大!仕事運UPのきっかけを作る5つの心がけ
 仕事で成功している人は、仕事のスキルだけでなく、目に見えない風水や運勢なども大切にしている場合が多いですよね。今回は、...
お豆腐メンタルでいいんです!独在住で学んだ天気とメンタルの深~い関係
 みなさんはメンタル不調が起きやすいシーズンや条件を、自分で把握できているでしょうか?  もしもイマイチよくわかってい...
40代女友達の誕生日どうする? デパコス以外に喜ばれる贈り物&過ごし方
 何歳になっても、誕生日をお祝いされるのは嬉しいものですよね。でも、自分が友達の誕生日祝いをしようとした時、「何すると友...
肉汁とチーズが♡ ガストで背徳モーニング!2023.6.15(木)
 一日の計は“朝ごはん”にあり――。今回は、ファミリーレストラン「ガスト」のモーニングに行ってきました。
お呼びじゃない? “たまたま”の胸キュンシーンにひょっこり
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
“イガイガ”の利用価値は∞!元気と金運を呼び込む「紅花(ベニバナ)」
 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべき花屋が商売をさせていただいている地域にも、雨と仲良しにならなければならない季節になりま...