2回目のエクスタシー
私は憎まれ口を聞きながら、彼の腰づかいに合わせてヒップを振りたてました。
――いいわ、そこ…いい所に当たってるの。そのまま、ずっと!
私は先ほど絶頂に達したにもかかわらず、すでに2回目のアクメに向けて猛ダッシュをしていました。Gスポットなのか、どこなのかは分かりません。
とにかく生身の人間の勃起とはちがう、『暴虐的』なイチモツが、女の泣き所をピンポイントで責め立ててくるんです。
――いやぁ、さっきイッたばかりなのに…ッ!
私は鏡を見つめながら、シーツにギュッと爪を立てました。四肢がガクガクと震え、胴突きのたび乳房がぶるんと揺れ、ショートヘアが逆立って…。
――イッてください。奈緒子さんっ!
シズル君が渾身の乱打を見舞ってきます。ジャズのBGMはいつしか2人の喘ぎ声と粘着音にかき消されました。全ての体毛が逆立ち、押し上げられた内臓が口から飛び出そうな感覚に陥ったその時、
――ああっ、今よ! イクぅー!
私は鏡に映る自分を見つめながら、2回目のエクスタシーを迎えたんです。
その後は覚えていません。手足が崩れ落ち、ベッドに倒れ込んだまま、乱れた呼吸を整えることがやっとでした。精魂尽き果てた…そんな感じでしょうか」
女として認められたことが嬉しかった
――先ほどから、私も胸の高鳴りが増すばかりです。続けてください。
「その後は2人でジャグジーで汗を流しました。泡風呂の中、彼に後ろ抱きされて…。キスをしながら笑いあって、夫への罪悪感など微塵もありません。
若い男性に『女』として認められたことが嬉しかったし、何よりも欲求不満だった体が満たされました。
知人が『お姫様になった気分』『翌日は肌がツヤツヤよ』というのが存分に分かりました。それに、シズル君たら、すごく嬉しいことを言ってくれたんです。
――恥ずかしいけど、奈緒子さんに正直に伝えたいことがあるです。
――なあに?
私は彼に後ろ抱きされたまま、ジャグジーのシャボンを手に取ってふっと吹き飛ばしました。
――奈緒子さんが2度目にイッてくれた時、僕も射精したんです…下着の中で。
――本当?
――はい、替えのトランクスを持っててよかった。
――やだ、本気にしちゃう。ふふっ。
――嘘は言いません。
まさかの元カレからの連絡
そんな甘やかな会話をしていると、あっという間に3時間が経ってしまって…。バスルームを出て着替えをし、彼に料金を払って。『駅まで送ります』という彼の申し出を断って、私たちは時間をずらして部屋を出たんです。
(ミッション成功…でも、これってリベンジになるの?)
甘美なため息と同時に、私はまだ何かしっくりこない気持ちに包まれました。駅に向かって、一人歩いている時でした。私のスマホの着信音が鳴ったんです。
LINEの画面をタップして驚きました。
――久しぶり、元気?
私を振って常務の令嬢と結婚した元カレからだったんです」
続きは次回。
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