「秋植え植物」球根やポット苗はいつ植えるのが正解? 涼しくない、まだまだ暑いから迷う!

斑目茂美 開運花師
更新日:2024-08-28 06:00
投稿日:2024-08-28 06:00
 暑かった8月が終わろうとしています。猫店長「さぶ」率いる我がお花屋は、古い建屋なので夏は暑くて冬は寒い。
 酷使にも耐えたエアコンの“成果”は、未だかつて見たことのない電気代請求書によって知ることとなるわけですが、それでも脂肪たっぷりのさぶ店長は、毎日が軽い熱中症気味。動物と人間の暑さ対策に試行錯誤の今夏でした。

酷暑終了は草花にとって朗報とは限らない?

 そんな日本の暑すぎる夏に耐えているのは植物も同じで、お米まで育ちにくいだなんて…。

 当たり前が当たり前ではなくなるなか、秋植え植物をお考えのアナタにお伝えしたい! 今回は「今植える? チョッと待った!! 今までの常識は非常識かも」の解説です。

「秋植え商品」いつ植えるのが正解?

 立秋を過ぎれば、本来ならば暑い盛りでもどこかに秋を感じるものですが、神奈川の片田舎にある我がお花屋の周りは、暑過ぎて出没していなかった蚊や蝉の活動が今ごろ盛んになり、同時にトンボも飛んでいる不思議な光景です。

 お花屋や園芸センターなどでは球根をはじめとした「秋植え商品」が出始め、秋は宿根草や多年草を植える絶好の季節です。特に春咲き植物は根付きが良い秋に植えるのがベスト。

 楽しみで待ちきれない冬の一年草と合わせて、多くの種類が魅力的なラインナップで登場してまいります。

 むかしから「暑さ寒さも彼岸まで」という慣用句があるように、秋植えや春植えの植物は秋と春それぞれのお彼岸が過ぎてからだね~なんていうのが、ひとつの目安になっておりましたが、それ、チョッと待った!! ですのよ。

【読まれています】炎天下の植え込みで元気に咲き続けた花とは? 暑すぎる夏でも「優勝した植物」答え合わせ 

販売時期と植える時期は一緒ではない?

 9月はガーデンの草花にとって、昨今は不思議な季節といえるでしょう。暑さが長続きするぶん、夏の花を再び植えると結構なロングライフで楽しめちゃう一方で、寒くなってこその秋植え植物は、葉焼けや花焼け、株縮れを起こし、下手したらお亡くなりになってしまうかもしれません。

 球根にいたっては、命がけの所業です。

「それでも、お店で売ってるから大丈夫でしょう?」そのお気持ち、大変よくわかりますが、そこは大人の諸事情とご理解いただきたく…。ぜひ購入いただくお客様のお知恵と工夫を賜りたいのでございますのよ。

秋植え商品の説明書きが正しいとは限らない

 球根やポット苗についている秋植え商品の説明書きには「〇〇植え時」などと記されています。確かにそうなんですけれど、うのみにせず、少し様子を見ることをオススメいたします。

 球根は早い段階で目立てのものをゲットしないと店頭からなくなってしまう可能性もあります。見つけた時に購入し、植えるのは気温が下がる11月、いいえ、なんなら地面が凍結しなければ冬でもいいんじゃないかぃ? って思うくらいです。

 秋植え苗も焦らず、なんとなく寒くなってからでもいいんじゃないのかぃ? ですな。

 パンジーやビオラは、夏の花に飽きた頃にとりわけ魅惑的に感じますが、寒くなってからでないと徒長となり、茎がグラグラ~なんて残念な結果にもなりかねません。

“トリセツ”はあくまでご提案です。

 植える時期はあなたご自身の体感を信じてください。どうしてもトリセツ通りに行いたい場合は、直射日光の当たらない場所や風通しの良い場所に移動させるなど、創意工夫が必要です。それも植物への愛情だと信じてくださいませ。

植物を愛でる幸せ

 今夏、我がお花屋のような切り花専門店は、入荷に大苦戦しました。毎年どんどんエスカレートしていますが、それも異常気象が原因です。

 加えて花業界も円高による輸入品高騰のあおりもくらっております。花が育たない。出荷前に花が焼ける。害虫が異常発生するなどで、せっかく育てた植物を泣く泣く廃棄処分に…。

 生産者さんにとっても試練の夏でした。これからますます自然相手のビジネスは厳しくなりますが、店先で涼しげな風に揺れる植物を眺めたり、月夜で幻想的に輝く植物を感じるのはホッとできる瞬間です。

「二酸化炭素をゴハンに酸素出してるな!w」なんて思いながら見つめる植物もなかなかオツですよ。思わず「頑張れ」なんて応援したくなっちゃいます。

 そんな植物生活を過ごしてくださる方が1人でも多く増えますことを…遠いお空の向こうから応援しておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


思いもつかない理由で「常識」は簡単にひっくり返るから…
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
【ダイソー】スギ花粉に負けるな! 40女のお守りアイテム3選
 ついこの間「あけましておめでとう」なんて言ってたのに、いつの間にやら2月も終わりですよ。  まだまだ北風が冷たい...
お日様最高にゃ! 春が来た喜びを全身で表現する“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「桃」は最強の魔除けアイテム!食べてよし、飾ってよし。
 まもなく上巳の節句(桃の節句)。女の子のお節句でございますわよ。ひな祭りシーズンになるとお花だけでなくスイーツやグッズ...
「なんで風は吹く?」子どもの質問に知識以外で答えてみたい
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
子育てをしたくない若者が急増!複雑に絡むネガティブな原因
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆しているまめです。  先日、「子ど...
雪平莉左さんとリオの日常「人間の彼氏もお眼鏡にかなわないと絶対ダメ」
 私が24歳で上京したとき、一緒に東京にやってきてずっと同棲しているのがマンチカンの男のコ、リオです。  リオは高...
連れて帰りたい! 人懐っこすぎる“たまたま”の激レアショット
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
茜色に心和むひと時、だからこの時間が好きなんだ
 忙しない街にも訪れる特別な時間。  足早に歩く人々は顔を上げ、しばし空を仰ぎ見てから、また現実へと戻っていく。 ...
女+家=嫁…「嫁ぐ」と「結婚」の違いはある?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ほっこり癒し漫画/第68回「コウメばあちゃんはどこ?」
【連載第68回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
貸したお金を催促するのにこんな手が…! モヤモヤを解消するLINE3選
 人にお金を貸した後、なかなか返してくれなかったら、とても嫌な気持ちになりますよね。  とはいえ、お金の話は、言い...
電マの営業からラブホの清掃員へ…羞恥心とも戦うストリッパーが思うこと
『電マの営業・新井です!』(略して「電マの新井」)という新作が大変好評だ。  書店員にとっての新作といえば「新しく...
口喧嘩で負けたくない! 勝ちたい時に使えるマル秘戦術3選
 みなさんは誰かと口論になった時、どんな戦法で勝ちにいきますか?  方法は十人十色ですが、今回は代表的な勝ちパターン...
凍り付いた湖の夜が更けて
 もしも突然、この瞬間に、氷が解けたらどうなるんだろう。  そう思いながら、凍て付いた湖の上に立つ自分が結構好き。...
「レンジでゆたぽん」人気じわり..足を温めると眠りやすい!
「レンジでゆたぽん」を知ったのは、年末年始に長野県の義実家に行った時。寒がりな私を気遣って、義母が用意してくれたのです。...