プロ作家・村上龍先生をリスペクト。64歳のプロ童貞が語る「自己啓発本を好きなこれだけの理由」

山口明 プロ童貞・現代アーティスト
更新日:2024-10-12 06:00
投稿日:2024-10-12 06:00
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳の時に仕事中心で働く生き方をドロップアウト。現在は悠々自適な老後(?)を送りながら、還暦過ぎの童貞として注目を集めています。

100年前から言われていること

 書店に行くと「幸せになれる」「人生が豊かになる」とか「いかに効率よく金を稼ぐか」みたいな成功のノウハウを伝授する自己啓発本と呼ばれるジャンルの書籍を目にすることがある。大量に平積みになってたり専用コーナーがあったりもするよね。

 だいたい「諦めなければ夢はかなう」とか「地道に努力しましょう」というような、親や学校の先生がよく言っていた内容なんだけど、それもそのはず。デール・カーネギーやナポレオン・ヒルという人たちによる昔のベストセラーが原初だったりするんだよ。

――え、そうなんですか? 知らなかったです。

 今も根強い人気の“引き寄せの法則”系の元ネタであるウォレス・D・ワトルズの「The Science of Getting Rich」なんて、出版されたのは100年以上も前。そんなに目新しくもない“昔からある話”なんだ。

 あまりにも奇天烈で斬新すぎる話だと誰からも共感されないだろうし、古来から言われていることの安心感ってあるんだろうね。

【こちらもどうぞ】スマホを持たないサブカル老人の願い「本屋に行く楽しみを奪わないで~」

自己啓発本はコスパがいい

 オレが若い頃、こういう自己啓発本って今ほど書店で目にすることがなかったような気がするんだよね。その頃はみんな小説とかの物語から生き方や考え方を自分なりに読み解いていた。

 だけど、映画やドラマも早送りで楽しむような今の若い人たちにしたら、そんな回りくどいことは“コスパが悪い”わけで、自己啓発本はいろいろとショートカットして、結論というか答えをズバッと言ってくれるんだから求められるのもわかるよね。

 すぐれた作家は小説よりもそっちに需要があることを、早い段階で理解していたのかもしれないとも思う。村上龍先生とかさ。

――どういうことですか??

 人気連載で書籍化もされた「すべての男は消耗品である」なんかは今思うと、限りなく透明に…じゃなくて、“限りなく自己啓発本に近いエッセイ本”って感じなんだ。

 それまで村上龍って小説家のイメージが強かったんだけど、売れるものを常に世の中に提供し続けるのがプロの作家なんだな~と思ったものだよ。

山口明
記事一覧
プロ童貞・現代アーティスト
1960年生まれ。プロ童貞しかし、あるときは現代アーティスト。そしてまたあるときはオナニストにして予言者。しかし、その実体は無職のオシャベリ・クソジジイ。毎日、地元MAD CITY(松戸市)の平和を守る為、猫背&早歩きでパトロール。本日も童貞戦線異状なし!!
著書の「ワイルドチェリーライフ山口明 童貞力で一億総クリエーター時代を生きる」が発売中。代理人による公式Xも更新中。

ライフスタイル 新着一覧


写真の黒枠は要注意! 40代なら知っておきたい年賀状マナー
 年々、デジタル化が進む現代では、年に一度、心を込めて書く年賀状の意義も大きくなっていますよね。でも、実は年賀状には意外...
BiSHセントチヒロ・チッチ「ハクと坊のきょうだい猫は人を虜にする」
 私、このコたちを我が家に迎える前から、ふたりのファンだったんです。 「セントチヒロ・チッチ」の名前の通り、私はジ...
「新井モーニング」からのストリップ劇場へ 2023.2.28(火)
 書店員でエッセイストで踊り子。コクハクで連載中の新井見枝香さんが出演するストリップを観に行ってきました。ストリップ初心...
自分を追い詰めないで アラフォー女性管理職5つの悩み&解決法
「課長に昇進したのはいいけど、意外とツラい〜!」そんなアラフォー女性、増えています! 豊富な経験から職場で責任あるポジシ...
日光浴&岩盤浴♡ くるんとしたポーズで“たまたま”をチラリ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
見栄っ張りな女の「隠れ心理と付き合い方」を知って楽になる
 あなたの周りに、見栄っ張りな女はいませんか。友達だと思っていても、会うたびに見栄を張られると、疲れてしまいますよね。こ...
職場にウジャウジャいる!?「老害社員」特徴5つと付き合い方
 さまざまな年齢の人が働いている職場では、かなり年の離れた定年間近の上司や先輩とも付き合わなくてはなりません。人生の先輩...
何でもない日、いつか良い思い出になる時間 2023.2.27(月)
 行きかう電車を眺める2人。  なにか会話をするでもなく、ただ同じ方向を向いている。  記念日やイベントごと...
ママ友が10人目のご懐妊!? ヤバいカミングアウトLINE3選
 人は見かけによらないといいますよね。実際に普段抱いている印象とはまったく違う「意外な一面」を持っている人がいたりいなか...
朝に弱いけどショートスリーパーに憧れる 2023.2.26(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
いい大人世代の親孝行とは? 後悔しないために見直す8項目
 久しぶりに親に会ったら、急に老けたように感じてびっくり!「親孝行しなければ……!」と急に焦ってしまうけど、いざとなると...
“削るお絵描き”スクラッチアートで癒される 2022.2.25(土)
 100円均一の「DAISO(ダイソー)」で、スクラッチアートを販売しているのを知っていますか?  数年前から見かけ...
この世は大冒険でも脱迷子!方向音痴あるあるから学ぶ克服法
 地図通りに歩いていたはずが目的地の真逆へ向かっていたり、犬の散歩で迷子になったり……。はじめての場所へ行くのに人の倍以...
2023-02-24 06:00 ライフスタイル
年齢そのものは関係ない? 大人なら考えたい「老害」の意味
「老害」というワード、最近本当によく目にします。字面から、ものすごい嫌な感じがしますよね。だけどぶっちゃけ、そう言われて...
ゆっくりと歩くには良い日、一期一会の風景 2023.2.24(金)
 たまには目的地も決めずにぶらぶらと出かけてみる。すると、思いがけない風景に出合う。  だけど、今度もう一度来よう...
実証!「紀ノ国屋のポーチ」気になる収納力 2023.2.23(木)
「紀ノ国屋 スイーツポーチ」のポーチだけ(単体購入可)が2月15日に発売され、好評を博しています。お店を訪れると一色のみ...