借金の理由は…
「正直に言ってしまうと、お金の問題です。
僕はエンジニアをしていて、そこそこは稼いでいますが、借金の返済をしなくてはいけなくて。今は、自由になるお金がそこまで多くないんですよ。
奈々との結婚を意識しているからこそ、早めに完済したいんですけどね。だから最近になって、返済額も増やしました。
え?…なんの借金かって…?
いや〜…、実はあまり言いたくないんですけど、奈々と付き合う前に、飲み屋の女の子にハマっちゃって…。
シャンパンだの同伴だのってその子に思った以上に散財してしまい、借金をするハメになっちゃったんです。
当時の僕は、お店でチヤホヤされるのも気分よくて、ついつい大盤振る舞いを続けちゃったんですよね。
それだけお金を使ったのにお店の女の子とは、付き合えませんでした。本当に無駄にお金を使ったなと…」
みっともない人生だとは思いつつ…
聞けば、実家暮らしをしているのも、借金が理由とのこと。借金をする前には、都心の一等地で一人暮らしをしていたそうです。
「あはは、なんだかこうやって改めて話すと、僕ってみっともない人生送っていますよねぇ〜…。
でも、奈々と会って色々前向きになれたし、ここから人生を立て直していきたいんですよ。
借金はまだ数百万円残っているけれど、まぁ急いで返せば、来年か再来年には返し終わるかな? そうしたら、奈々と入籍したいですね。
ラブホ代ばかりかさむのも馬鹿馬鹿しいから、狭い1DKアパートなんかで、結婚前提で同棲するのも、いいのかもしれないなー」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。
まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
ラブ 新着一覧