超エリートな上垣皓太朗アナの使い方を間違えていない? 騒動で露呈したフジ若手社員のキャリア形成

小政りょう ライター
更新日:2024-11-06 06:00
投稿日:2024-11-06 06:00

「悪気はなかった」で許される時代じゃない

 発端の動画と同じく話題になった、嫌がる上垣アナのデスクで焼きそばを作るTikTok動画もそうです。

 フジテレビが天下を獲った昭和・平成期なら笑えるものだった可能性もありますが、多様性が謳われ、多くの人の個が尊重される令和には時代遅れです。


 先輩アナウンサーたちに悪気はないことは十分わかりますが、動画が公開されること自体、中高生がいじめ動画をノリでアップするような軽薄さがあります。

 上垣アナの昭和感あふれるキャラを笑う前に、制作者の昭和から取り残された旧時代感覚を見直した方がいいのではないでしょうか。

MBS人気アナウンサーの模倣を狙った?

 上垣アナと似たような年齢の割に貫禄があるアナウンサーとして、大阪・MBSの福島暢啓アナがいます。実際、テレビに初登場した際、「MBSの福島アナを彷彿とさせる」という声がSNSなどで出ていました。

 福島アナは1987年生まれの37歳。落ち着いた風貌や語り口、落語好きということ、ヤングタウンという名前で出場した『M-1グランプリ2023』では、田中角栄のモノマネをするなど、どことなく昭和の匂いとベテラン風の貫禄が漂っているアナウンサーです。


 話題を呼んだ友近さん発案の1980年代の2時間サスペンスを再現した『友近サスペンス劇場』にも、アナウンサー役で出演。関西ではお馴染みの人気アナウンサーとなっています。

 フジテレビとしては、上垣アナの期待感として、福島アナの活躍をベンチマークしている可能性は高いでしょう。ただ、福島アナは一般職で入社した後、その資質を見込まれ、研修を長く受けることを条件にアナウンス室へ配属されています。

 入社3カ月で局の看板ともいえる『めざましどようび』のレギュラーを与え、風貌や独特なキャラクターを猛プッシュし、すぐにでも売り出そうとしている状態を見ると、上垣アナを「アナウンサーとして育てようとしているのか?」と疑問に思ってしまいます。

小政りょう
記事一覧
ライター
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


ほっこり読み切り漫画/第60回「はじめましてウシオです」
【連載第60回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
元チャゲアス・ASKAはナゾの投稿…身近な人が陰謀論を唱え始めたら?
 ミュージシャンのASKA(65)がSNSで最近、意味深な投稿を続けている。10月24日にはX(旧ツイッター)を更新し、...
見ず知らずの人に電車代を貸せる? 一生大切にしたい人が分かった話
 みなさんは人を信用しやすい方ですか? それとも疑い深い方ですか?  私はどちらかといえば後者で、人を簡単には信用で...
切り取られた街を見上げる 「もっと見たい」は人間の性かな
 ふと見上げたら、切り取られた街が隙間からのぞいていた。  これもチラリズムなのか。全体を見せられるよりも刺激され...
海外駐在妻の驚愕実態!閉鎖的な女のドロドロ、とかくママ友が面倒くさい
 海外駐在ママというと、どこか華やかで羨ましいイメージがありますよね。でも、中には、現地でのママ友との面倒くさい関係に疲...
パワハラ認定は回避を…叱り上手な人が実践するコツ5つ&間違った叱り方
 人を叱るというのは、意外と難しいものですよね。部下や後輩が失敗した時「ビシッと言ってやろう」と思いながらも、パワハラだ...
「俺を撮ってくれよ」な“たまたま”様、地を這うカメラマン冥利です
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
球根いつ仕込む?「秋」の今でしょ!植えっぱなしにオススメの花は7種類
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋は、神奈川の真ん中の片田舎で商売をさせていただいておりますが、今年も悩ましい秋でございま...
とことん落ちないと浮上できない 放っておいてあげる優しさ
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
「花屋前にいる」「どこ?どこにでもいる顔だから」実は傷つきLINE3選
 誰かの何気ない一言に深く心が傷ついた経験は誰しもあるはず。  相手の性格にもよりますが、ほとんどは相手に悪気がな...
お疲れ様はNG、お元気様はOKのナゼ…職場のうざいローカルルール5選
 社会一般ではない通じない「職場独特のローカルルール」が存在する会社って多いですよね。入社したての社員からすれば、ドン引...
青空に踏切の音が映える 季節は秋でも絶対に手放せないもの
 ここ数年ですっかり浸透したものに男性の日傘がある。 「男が日傘なんて」という謎の気負いも、死を覚悟する日差しには...
たまたまもゴロンと全開!幸せそうなにゃんたま様に昭和CMを思ふ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
中年のババア、もとい「中年女性」になった私たちへ
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
「聞いてよ!」「で、結論は?」せっかち君のLINEはタイパ重視ですって
 世の中には、1秒でも時間を節約したい「超せっかちな人」が存在します。なぜ生き急いでいるのかはわかりませんが、とにかく少...
#1 芸能界に執着する35歳女の密かな楽しみ。裏アカで吐き出す腹黒い本音
「いらっしゃい、シゲさん今日は早いんだね」  阿佐ヶ谷駅の北口の飲み屋街・スターロードにひっそりたたずむ小さなスナ...