「ちゃんと愛してもらえた?」シャワー禁止のミッションで芽生えたある感情 #3

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-11-08 06:00
投稿日:2024-11-08 06:00

これまでのあらすじ

 真理子さん(仮名・32歳ホステス/独身)は、現在不倫中。お相手はクラブのお客様である亮平さん(仮名・45歳建築会社社長/妻子アリ)だ。

 細マッチョの体に洒落たスーツを着こなすセレブなイケオジタイプの彼に心酔し、亮平さんもまた真理子さんを「かけがえのない存在」と溺愛した。

 しかし、彼にはネトラレの性癖があった。最初こそ驚いたものの、真理子さんはそれが互いの愛をさらに深める行為と理解し、彼の指示で男子大学生2人と関係を持つ。

 行為後、2人を帰した真理子さんは、隣室で待つ亮平さんを訪ねて――。

 前回までの話はコチラ→第1話第2話 

湧いてきた倒錯的な罪悪感

 真理子さんは語る。

「亮平さんには『シャワーを浴びずにおいで』と言われていたので、汗まみれの体にバスローブを羽織って、廊下に誰もいないことを確認し、彼の部屋のチャイムを鳴らしました。ドアが開くまでのほんの数秒がやけに長く感じましたね。ドアが開くと、私は一目散に駆け込んだんです。

 部屋の内装は、私が使用した部屋と同じです。キングサイズのベッド1台を備えたベイビュールームで、浜離宮恩賜庭園と東京湾を見下ろす一室。ガラスのパーテーションで区切られたお洒落なバスルーム、白い大理石の洗面台、明るい縁取りの円形鏡があり、とてもスタイリッシュ。

 でも、行為後だけに鼓動は高鳴るばかり。いえ、亮平さんと2人きりになったことで、さらに昂(たかぶ)りが増しました。

 彼がこの部屋でどんな思いで待っていてくれたかと想像すると、恥ずかしさや倒錯的な罪悪感が湧いてくるんです。歪んだ愛と言われるかもしれませんが、少なからず彼の嫉妬めいた興奮が手に取るようにわかって…」

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蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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