渋谷の路上で号泣ビンタを目撃!女同士の秘め事はネカフェのカップルシートで… #2

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-11-22 06:00
投稿日:2024-11-22 06:00

甘美な時間を過ごして

 それからのことは夢かと思うほど甘美な時間だった。美和子先生が弥生さんに覆いかぶさって来たのだ。

「驚くというよりも、幸福感のほうがまさりました。柔らかな唇、なめらかな肌、甘い香り…。女性の体ってこんなにも男と違うのかをまざまざと知らしめられたんです。同性愛の経験など初めての私です。

 先生はしなやかな指、柔らかな唇と舌で、夫がしてくれなかったことをやってくれたんです。今思い出しても恥ずかしく、でもたまらなく心地いい時間でした。

 パーティションで区切られただけのネットカフェで、必死で声を押し殺しました。声を出せない代わりに、先生のショートヘアを撫でまわして…。体が痙攣する頃には、先生は『弥生さん、可愛い』と甘く囁いて、今でもドキドキしています」

 弥生さんは、真っ赤に火照った頬を両手で覆った。その日以来、講師と生徒だった関係は恋人同然の関係に変わった。

幸せな瞬間と付きまとう後ろめたさ

「レッスン後、時間をずらしてスタジオから出て、2人きりで逢うようになりました。食事だけの時もありますし、先生の自宅マンションを訪れる時もあります。

 ベッドの中で『弥生さんはますますダンスがうまくなっていくわね』と褒められて、『だって、先生の特別な生徒でいたいもの』と笑い合う瞬間の幸せと言ったら…もう言葉にできません。

 こんなことを言ったら申し訳ないけれど、美和子先生を振ってくれた彼女にお礼を言いたいくらい(笑)」

 弥生さんは生徒たちの憧れるダンス講師・美和子先生と肌を重ねているという事実に陶酔した。一方で「自分は既婚者なのに」という後ろめたさが付きまとった。

 同性と言えども、これは不倫に他ならない。夫や周囲にバレてはいけない。そして、いつかは先生が離れて行ってしまうかも…という不安も抱き続ける。

夫に会ってみたいと告げられて

 そんな折、美和子先生は思いがけないことを告げてきたという。

「ある日のデートの帰り際、『今度は弥生さんのお宅に行きたいわ。ご主人にも会ってみたい』と言われたんです。自宅に呼ぶのは構いませんが、主人に会いたいだなんて…」

 弥生さんは言葉を詰まらせた。美和子先生の意図が全く分からなかった。

 しかし、先生は「来週か再来週はどう?」と畳みかける。もしかして試されているの? 弥生さんの胸奥がざわめいた。

 続きは次回。

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

ラブ 新着一覧


【2022年アツかった記事】ラッブラブだったのに!「付き合ったら飽きられる彼女」の共通項
【ダラOL】 (2022年7月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)  ※  ※  ※  付...
若林杏樹 2023-01-27 20:01 ラブ
アラフォーの「幸せな婚活」を解説! 無料アプリは即解約を
 今年こそ婚活を成功させるぞ! と意気込む女性は少なくないはずです。しかし年齢を重ねるほど、なかなかいいお相手に出会えな...
内藤みか 2023-01-05 06:00 ラブ
アプリ以外で“運命の人”と出会うには? 試したい5つの方法!
 出会い系アプリの存在は知っているものの、「アプリは使いたくない」と抵抗を感じる人も多いのではないでしょうか。確かに相手...
恋バナ調査隊 2023-01-05 06:00 ラブ
【2022年アツかった記事】急増する“貝男子”の生態! 激戦を制しアプリでやり取りすると…
【内藤みかのあたらしいのがお好き】 (2022年4月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)  ※ ...
内藤みか 2023-01-27 20:00 ラブ
LINEの返信が遅い…仕事で忙しい男性のホンネと女子の対応策
 好きな人からLINEの返信がなく、待つ時間ってツライですよね。 「仕事が忙しい」という理由を出されると、なんて返せば...
若林杏樹 2023-01-04 06:00 ラブ
遊ばれる恋愛は自分にも原因が!男が本気にならない女の特徴
 何度も男性に遊ばれると、男性不信になりますよね。「世の中に真剣な恋愛ができる男っていないのかも」と、ガッカリしている女...
恋バナ調査隊 2023-01-04 06:00 ラブ
【2022年アツかった記事】「それがお弁当だけど?」鬼嫁からの驚愕LINE5選!周囲がドン引きした内容は…
(2022年2月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)   ※  ※  ※  芸能人で“鬼嫁キ...
【2022年アツかった記事】新婚だけど妻を抱けない…自分の選択を後悔する32歳夫の告白
【冷酷と激情のあいだ~男性編~】 (2022年3月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)  ※  ...
並木まき 2023-01-27 20:02 ラブ
【2022年アツかった記事】友達と夫がこたつの中で…靴を脱ぐとパンツを脱ぎたくなる!?
【こちら「オトナの男女問題」相談所です!】 (2022年6月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります) ...
山崎世美子 2023-01-27 20:02 ラブ
「制裁すべき? それとも…」同棲7年の恋人の浮気癖に悩む女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-12-31 06:00 ラブ
「私から略奪する気よ!」被害妄想の強い恋人に辟易する男性
「冷酷と激情のあいだvol.123〜女性編〜」では、同棲中の恋人・ケイタさん(仮名)が浮気を繰り返していると疑っている女...
並木まき 2022-12-31 06:00 ラブ
劣勢になると“逃げ癖”全開! 旦那から届いたムカつくLINE3選
 旦那のLINEにイラッとした経験はありませんか? 家族だからこそムカつく、なんてケースもあるでしょう。ただそれは、世の...
恋バナ調査隊 2022-12-31 06:00 ラブ
恋愛もグローバルに! 外国人にモテる女性の性格と外見は?
 最近は、国内でも外国人と日本人のカップルを良く見かけるようになりました。日本でモテた経験がない女性から、「海外旅行に行...
恋バナ調査隊 2022-12-30 06:00 ラブ
「シン婚活3カ条」一刻も早くパートナーが欲しい女性たちへ
「一所懸命婚活しているのに、ちっともいい人に出会えない。おひとりさまは寂しいから、パートナーと暮らしたいのに……」と嘆く...
内藤みか 2022-12-29 06:00 ラブ
1人で生きていけるよねと振られた…つよつよ系女子の最善策
 仕事をバリバリとこなし、年齢が上がっていくほど経験値が蓄積され、人間は強くなっていきます。  “ソロ活”という言葉が...
若林杏樹 2022-12-28 06:00 ラブ
デートに誘って夜まで未読スルー!女慣れしている男性のLINE
 年齢を重ねると「もう恋愛で痛い目に遭いたくない」と思いますよね。女慣れしている男性に気をつけている大人女性も、多いはず...