“おむすびチン”結の脅威の記憶力は、おばさんとの再会フラグ?

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2024-12-05 16:45
投稿日:2024-12-05 16:45

第10週「人それぞれでよか」#49

 結(橋本環奈)は、美佐江(キムラ緑子)に真紀の父親・孝雄(緒形直人)と仲直りをしたらと言うが、美佐江は大人はそう簡単じゃないと反論する。

 そして、結は美佐江の兄夫婦が地震で亡くなったことを知り、聖人と(北村有起哉)と愛子(麻生久美子)に話す。

 一方、栄養専門学校では、炊き出しだと味の濃淡が不安定になるのがどうしてかを探り当てようとする。


【こちらもどうぞ】福岡西高野球部監督役・真砂京之介さん タダモノではないと思ったら…

【本日のツボ】

結驚異の記憶力とナベさん驚異の肝臓

 ※※以下、ネタバレあります※※

 炊き出しのメニューは結が考案した「わかめおむすび」と「サバ缶ツナ缶を使ったサバツナけんちん汁」に決定しました。美佐江の娘・菜摘の便秘エピソードがこの「わかめおむすび」に繋がるわけですね。

「わかめおむすびのお米って現場で炊くん?」、さっちん(山本舞香)に聞かれた結。「みんなにほかほかのおむすび食べてもらいたくて…」と答え、その理由を語り始めます。

「うち後悔しとっちゃん」。避難所で貰ったおむすびが冷たくて、「おばちゃん、これ冷たい。チンして」と言ったことを後悔している、と。

 モリモリ(小手伸也)が「仕方がありませんよ、子どもだったんだから」と慰めますが、「でも、その人の顔が忘れられん」と結。

 震災の時の記憶があったり、無かったり。当時6歳だからぼんやりしているのはわかりますが、「おむすびチン」のエピソードは細かいディテールと、その人の顔まで覚えているという驚異の記憶力です。

 これはあのおばさんと再会するというフラグでは? と思ったり…。

 そして、ナベさんです。真紀ちゃんがいたときから、「飲み過ぎないで」と言われていたナベさん。太極軒でも「それ以上飲んだらあかん」と止められ、それでもまだ飲むという完全なアルコール依存症に見えます。

 少なくとも15年以上、そんな生活を続けていたら、間違いなく肝臓をやられてしまいそうなものですが…。ナベさんの肝臓もなかなかの驚異です。

 余談ですが、あたたかいおむすびより、冷たいおむすびのほうがレジスタントスターチという成分が多く、血糖値の上昇を防いだり、ダイエット効果もあると、「ホンマでっか!?TV」でやっていました。

 腸活にはほかほかより、冷めたおむすびがいいということは、栄養士学校ではやらないのでしょうか。

桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


大泉洋こそ“真のモテ男”じゃないか?「かくかくしかじか」の圧倒的な存在感に新たな一面を見た
  先日、いろんな意味で話題の映画「かくかくしかじか」を鑑賞してまいりました。「東京タラレバ娘」や「海月姫」などのヒット...
「あんぱん」のぶ、“落とし前”の付け方はそれでいいのか。次郎役の中島歩はあまりにも素晴らしかった
 終戦から5か月が経ち、国民学校ではGHQの指導のもと軍国主義教育からの転換が図られる。のぶ(今田美桜)は病気が一向に回...
桧山珠美 2025-07-01 17:39 エンタメ
『バチェラー6』第8話(最終話)を正直レビュー! ラスト予想、当たった人いるの? 制作サイドにまんまと騙されました
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第8話。本編最終回です。小田...
中村未来 2025-07-25 15:23 エンタメ
曽田陵介、FANTASTICS佐藤大樹と“縁”に驚き「青春時代の人が隣にいた!」甘酸っぱい中学生の頃
 2019年に俳優デビューをきっかけにドラマ、映画、舞台とさまざまな作品に出演。そして先ごろ放送を終了した『いつか、ヒー...
望月ふみ 2025-06-23 07:00 エンタメ
【募集】2025春ドラマの感想は? 面白かった&ガッカリを教えて!『対岸の家事』『最後から二番目の恋』etc
 コクハクでは2025年春ドラマを対象としたアンケートを実施します。4月よりスタートした春ドラマ、「面白かった」作品や「...
72歳、ザ・ぼんち里見まさとに“若い女子”が熱狂。イケジジブームが来るか? 老害にならずモテる大人の魅力
 去る5月17日フジテレビ系で放送された結成16年以上の漫才師による大会『THE SECOND~漫才トーナメント~・グラ...
「あんぱん」ここがヘンだよ、戦争パート。のぶが夫に駆け寄らないのはなぜだ?
 次郎(中島歩)からの便りに顔を輝かせるのぶ(今田美桜)だったが、それは海軍病院からだった。のぶが不安な気持ちで病室に入...
桧山珠美 2025-06-21 12:55 エンタメ
『バチェラー6』第7話を正直レビュー!石森さんの“事実発覚”に全視聴者が驚いた…。辻󠄀本さんの高度な会話テクにも注目
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。第7話は、クアラルンプールへ久次米...
中村未来 2025-06-21 06:00 エンタメ
『バチェラー6』第6話を正直レビュー!小田美夢の“あまりにあざとい”テクニック。キス連発は最初から決めてた?
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第6話。前回のラストで、早朝...
中村未来 2025-06-20 06:00 エンタメ
「あんぱん」清(二宮和也)は出る出る詐欺じゃなくて一安心。岩男とリンはやっぱり“チリンの鈴”だった
 銃撃された岩男(濱尾ノリタカ)は、嵩(北村匠海)にリンはよくやったと言って息絶える。八木(妻夫木聡)は、リンは親のかた...
桧山珠美 2025-06-19 17:28 エンタメ
『バチェラー6』第5話を正直レビュー。自然体の笑顔をやっと見れた。で、なんで突然キスした?
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第5話。もう折り返しなんて早...
中村未来 2025-06-19 06:00 エンタメ
令和ロマンくるま、吉本退所でも絶好調の今。もう一度「M-1」優勝を狙ってみてはどうか
 4月末で吉本興業との契約を終了した令和ロマン高比良くるま。一時期活動休止していたが、5月末には復帰。現在、精力的に活動...
帽子田 2025-06-19 06:00 エンタメ
『バチェラー6』第4話を正直レビュー。石森さんまさかの本命? みんな久次米さんの魅力をもっと伝えて~!
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第4話。ホワイトローズを受け...
中村未来 2025-06-18 06:00 エンタメ
奥平大兼、世間とのギャップに戸惑い「僕のプライベートを見たら驚くと思う」悩んだときの考え方は?
 長澤まさみさんと共演した映画『MOTHER マザー』でのデビューに始まり、映画やドラマで常に心に残る芝居を見せている奥...
望月ふみ 2025-06-18 06:00 エンタメ
田中圭ショックか?木梨憲武、玉木宏ら「夫婦円満」をアピールするイケメンたち。向井理も丸くなった
 サントリー「角瓶」のCMが新しくなりましたね。「♪ウィスキーがお好きでしょ」の歌をバックに、バーテンダーの井川遥と客の...
「あんぱん」嵩(北村匠海)と健ちゃん(高橋文哉)コンビが心強い。岩男には“嫌な予感”しかない…
 嵩(北村匠海)は、絵の才能を見込まれ宣撫班勤務を命じられる。宣撫班では紙芝居を見せていた市場でひと騒動があったといい、...
桧山珠美 2025-06-16 16:45 エンタメ