【今日のおむすびにモヤっと】翔也は金髪ギャル男というよりディランに見える!?

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2024-12-24 17:19
投稿日:2024-12-24 17:10

第13週「幸せって何なん?」#62

 野球ができなくなった翔也(佐野勇斗)は、総務課でフルタイムで働くことになるが、パソコンを使えないため先輩からお荷物扱いされてしまう。

 一方、結(橋本環奈)は社員食堂のすべてのメニューの新しいレシピを作成し、立川(三宅弘城)と原口(萩原利久)に感心される。しかし翔也は結に合わせる顔がなく、昼休憩に食堂へ行こうとしない。

【本日のモヤっと】

 ※※以下、ネタバレあります※※

 野球部に退部届を出した翔也。切り替えが早いのが翔也のいいところではありましたが、ダメ元でも手術してみればいいのに、諦めが早すぎる、と思ってしまいました。野球部監督も冷たいですよね、せめて病院にはついていって欲しかったです。仮にも星河電器のエースなのですから。

 野球部を辞めても会社に在籍しフルタイムで働く翔也ですが、パソコンも使えず、せいぜい何かの文書を封筒に入れるのみ。黙々と仕事をこなしていきます。

 翔也が「無能の鷹」(日本テレビ系)の鷹野ツメ子なら、「私がこの会社を必要としてる。だから、会社に必要とされてるかは考えないようにしてる」などとキリッとしていられるのでしょうが、いずれ居づらくなるのでは、と心配でなりません。

【こちらもどうぞ】【おむすびにモヤっと】当日いきなりスコッチエッグの無謀。鶏ひき肉と卵、大量に仕入れていた?

翔也、ギャル男というよりもディラン(なだぎ武)な感じ!?

 一方の結は、例のスコッチエッグの一件で立川もキャラ変し、すっかりいいひとに。結も注文の多いとんこつラーメン男のオーダーも「バリカタ 味玉 高菜多め ネギ抜き」と完璧にこなして、にっこり。

 本当はオーダーもろくに取れずに邪魔になっていた初日からここまで成長する過程を見たいのですが、料理番組並みにすぐに完成品と差し替えられるので、困ったものです。そんなに急ぐからには、この先にもっと描きたいドラマがあるに違いありません。

 結の考案したメニューの試食会では、「ラード」に代えて「ごま油に味噌を加えて」とか「ぜひレモンを添えましょう」とかやっていますが、ごま油って結構お高いですが、原価計算、大丈夫ですか? と心配になりました。

 それにしても翔也があそこまでの有名人とは驚きで、道行く人々に気づかれ「もう嫌だ。ヨン様でもなんでもねえ、別の人間になりてえ」と。

 それで「ギャルになりたい」というのもどうかと思いますが、その出来栄えもギャル男というより、なだぎ武のディランにしか見えず…。そもそも、あんな金髪で会社は大丈夫なのか。まさか金髪でクビにならないとは思いますが…。

「恋の傷は新しい恋でしか癒せんよ」と幼なじみの菜摘(田畑志真)に合コンに誘われる結。生ビールを見事に飲み干していましたが、これって、酒好きの橋本環奈が夜な夜な飲み歩かないよう、ドラマの中で飲ませてストレスを発散させてあげようという気遣いなのかもしれません。


桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


朝ドラヒロインは「大日本国防婦人会」と揉めるのがお約束
 結婚した寅子(伊藤沙莉)は弁護の依頼も来るようになり順調な日々を送る。  ある日、手伝いとして働くよね(土居志央...
桧山珠美 2024-05-20 15:30 エンタメ
角界一の美容力士・翔猿らが明かした脱毛&モテ事情、全力で推したいのは
 圧倒的な強さと精神力、鍛え抜かれた筋肉美、昭和の名横綱“ウルフ”千代の富士、整った顔立ちと沸き立つ色気がたまらない“各...
「僕じゃ駄目かな」あすなろ白書のキムタクを想起、優三渾身のプロポーズ
 寅子(伊藤沙莉)は、弁護士として社会的な信用を得るためにお見合いをさせて欲しいと直言(岡部たかし)とはる(石田ゆり子)...
桧山珠美 2024-05-20 15:02 エンタメ
事件はいつも「あの階段」で起こる! 岩ちゃん演じる花岡もう婚約
 晴れて弁護士になったが、女性であることを理由になかなか依頼をしてもらえない寅子(伊藤沙莉)。「女の幸せより大事なものか...
桧山珠美 2024-05-20 15:02 エンタメ
炎上芸人・粗品は松本人志にビビってない!キンプリへの暴言も計算済み?
 2018年にコンビとして『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)のチャンピオンとなり、2019年にピン芸人として『R-1ぐ...
堺屋大地 2024-05-15 06:00 エンタメ
「握手」の演出に伏線?寅子と花岡は友情の証、優三のそれとは真逆だった
 寅子(伊藤沙莉)の1年先を行く花岡(岩田剛典)は司法修習後の試験に合格。どうしても早く伝えたいと寅子に電話をしてきたの...
桧山珠美 2024-05-14 16:00 エンタメ
あぶ刑事ヒットならドラマ化も?柴田恭兵の“枯れた老人”は世を忍ぶ仮の姿
 先月までNHK-BSで放送していた「舟を編む~私、辞書つくります~」はなかなか素敵なドラマでした。  三浦しをん...
映画『広末涼子』(仮)の鳥羽氏は中盤キャラ?スキャンダル史まだ続く説
 昨年6月、人気シェフ・鳥羽周作氏とのダブル不倫が報じられ、無期限の謹慎処分を受けていた広末涼子。その後、夫だったキャン...
堺屋大地 2024-05-11 06:00 エンタメ
花岡(岩ちゃん)、寅子に匂わせプロポーズ!?でも黄色いバラの花言葉は…
 とうとう合格した寅子(伊藤沙莉)、先輩の久保田(小林涼子)、中山(安藤輪子)。そして寅子と合格者が3人も出たことで、廃...
桧山珠美 2024-05-10 15:30 エンタメ
生田斗真“無痛おねだり”大炎上の後始末 羊水発言は“謹慎4カ月”だったが…
 俳優の生田斗真(39)が大炎上している。生田はインスタグラムのストーリーズで、ファンから質問に回答する企画で「今日で妊...
優三のいい人キャラさく裂!予告でヒヤリとした梅子の断崖絶壁シーンも〇
 涼子(桜井ユキ)と香淑(ハ・ヨンス)の思いを背負って、寅子(伊藤沙莉)たちは再び高等試験に挑むが、今度は梅子(平岩紙)...
桧山珠美 2024-05-09 16:30 エンタメ
『虎に翼』脚本家、アニメ界でなぜ高評価?朝ドラ人気の要因は公平な目線
 NHK連続テレビ小説『虎に翼』が好評だ。主人公は日本初の女性弁護士・三淵嘉子をモデルとした猪爪寅子。彼女が投げかける疑...
竹もとで勉強する寅子たちは今時のノマド?法律事務所の初仕事はお茶入れ
 昭和13年春、明律大学を卒業した寅子(伊藤沙莉)たち。寅子は雲野(塚地武雅)の法律事務所で働きながら高等試験合格を再び...
桧山珠美 2024-05-07 14:20 エンタメ
あさイチで光った令和の“料理男子”の新星、キスマイ横尾のライバル現る!?
 ゴールデンウィークといっても、どこかにお出掛けの予定になんの予定もなく、ただ漫然とテレビを見ていたら、神様から思わぬご...
直言ら16名全員無罪!憲法記念日に放送された寅子が語る「法」の解釈
 昭和11年12月。1年半に及んだ直言(岡部たかし)の「共亜事件」がいよいよ結審の日を迎えた。  寅子(伊藤沙莉)...
桧山珠美 2024-05-04 06:00 エンタメ
直言の判決いかに? 寅子の表情、優三腹くだり…テンポ絶妙な法廷シーン
 公判中に倒れた直言(岡部たかし)は、自分の無実を信じる寅子(伊藤沙莉)の気持ちに応え、取り調べで自白を強要されたことを...
桧山珠美 2024-05-02 17:13 エンタメ