3. ぐっすり眠りたい人は、コレを試して!
良質な睡眠には、自律神経を整えることが大切です。
ストレスなどで自律神経が乱れて交感神経が優位に働くと、からだが興奮状態になってしまって寝付きが悪くなるので、副交感神経を優位に働かせることが大切です。
具体的な対処方法を3つご紹介します。
3-1. ストレッチ
(1)姿勢を正して、いすに座る。
(2)ゆっくり息を吐きながら下腹をへこませる。
(3)下腹をへこませたまま30秒程度キープする。呼吸が止まらないよう自然な呼吸を繰り返す。
(4)おなかを緩ませる。
(2)~(4)を数回繰り返す。
ポイントは、副交感神経を優位にさせやすい「腹式呼吸」を行うことです。座るときは「足の裏全体をしっかり床につける」「ひざと腰の角度は90度」「あごを引いて肩の力を抜く」を意識します。
このポイントをしっかり抑えることで、重心が偏らずに真っ直ぐ保てます。立ったままでもできるので、通勤電車の中やちょっとしたスキマ時間でも実践してみてください。
3-2. 睡眠環境を整える
ストレッチ以外にも、下記のような方法が効果的だといわれています。
・就寝の90分ほど前に38~40℃のぬるめのお風呂にゆっくり浸かる。寝る直前に体温を上げすぎると、かえって寝付きが悪くなる可能性があるので注意しましょう。
・自分のからだにフィットする寝具を使用する。
・部屋は真っ暗、もしくは間接照明程度の明るさにする。
・スマホの使用は寝る2時間前までにとどめる。
3-3. 漢方薬の服用
良質な睡眠をとるには、ストレッチをしたり就寝環境を変えたりするのに加えて、漢方薬の服用もおすすめです。漢方薬は、西洋薬のような対症療法ではなく根本からの体質改善が目指せるので、不眠になりにくいからだへと導いてくれます。
不眠には「自律神経の乱れを整え、ストレスが原因の疲労や睡眠の質を改善する」「いらだちや興奮を鎮めて寝付きをよくする」「消化・吸収機能を改善してからだに栄養を届け、心を元気にする」「血流をよくして中枢神経の機能を回復し安眠に導く」などの働きのある漢方薬を選びましょう。
決められた量を飲むだけなので、忙しい日常にも取り入れやすいのがメリットですよ。
<不眠におすすめの漢方薬>
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):エネルギーの巡りをよくしてからだにこもっている熱を冷ますことで気分を落ち着かせるため、不眠症や不安などさまざまな精神症状に用いられます。
・加味帰脾湯(かみきひとう):からだの熱を冷まして精神を安定させることで、ストレスや不眠、貧血に用いられます。血色が悪く、虚弱体質の人におすすめです。
スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。
お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。
4. 良質な睡眠で健康ライフを
「えりのさん、今日はありがとうございました! 帰ったらさっそく教えてもらった方法を試してみます!」
「睡眠は本当に大事だからね。カエデさんがぐっすり寝られることを祈っているわ。また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」
優しい表情でサロンを去っていくカエデさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。
★サロン「コクハク」のオーナー えりの
顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。
(漫画/腹肉ツヤ子)
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<この記事の監修者>
ヨガインストラクター・ライター 高橋 かなこ(たかはし・さなえ)
2021年よりRYT200(全米ヨガアライアンス認定)修了インストラクターとしてオンラインを中心に幅広い年齢層へのヨガレッスンを担当。企業での事務経験から、デスクワークで疲れた部位や崩れた姿勢のためのレッスン組み立てを得意とする。自身のダイエット成功経験から、美しい体を作るためには食の大切さや思考も大切だと痛感。同じように悩む人に向けて精力的にメディアでの情報発信を行う。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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