「花屋で売っている花」と「スーパーで売っている花」意外と知られていない一番の違いとは?

斑目茂美 開運花師
更新日:2025-01-08 06:00
投稿日:2025-01-08 06:00
 昨年の元旦に能登半島大地震が発生し、複雑な思いでこのお正月を迎えた人は、ワタクシだけではないはず。今年1年の無事を心からお祈りしております。

お花はどこで買う?

 昨年から続く物価高の嵐はとどまることを知らず、今年も続きそうでございます。花業界も多分にもれず、仕入れるもの全てが値上がりし、どこまで販売価格に反映させるものかと悩む日々。なんとなく気がついていたお客様の変化も、値上がりのニュースを耳にするたび身に沁みてくるようになりました。

 ある統計では花の購入先は、スーパーなどの量販店が全体の4割超だとか。生きていくために絶対に必要とはいえない花を買いにわざわざ専門店に足を運ぶ理由ってなんだと思いますか? 今回は「花屋の敷居は高いの? 花専門店とスーパーの違いとはなんぞや」です。

専門店と量販店の違い

 職場と自宅を往復するのみという日々を送り、“なんとなく主婦”の身。野菜をはじめとした食材は、お客様やご近所からいただくありがたい差し入れと、肉や魚は専門店で賄っているのでスーパーに赴く用事があまりございません。

 ところが「白菜が1個800円近いらしい」と驚愕の事実を聞き、ギョッとしてスーパーへ。豊富な品揃えに心が躍り、思わず買っちゃうよなぁ~などと思いながら見ていると「はて?」。

 量販店にもよりますが、様々入り乱れて導入されたカードのポイント還元が反映しているせいか、最初の価格設定が高いような…。

 1カ所でコトが済んで便利だけど、ものによっちゃスーパーの方が高くないか?

【読まれています】「旦那死ぬよ!」住職から叱られて以来、大事な“トイレのあれ”。運気アゲアゲ狙うなら「水回り」が狙い目

 生花に関していえば、スーパーなどの量販店と花屋の価格差は地域性も大きく反映すると思います。流通事情が良い、ワタクシが住む神奈川では、ハッキリ申し上げると専門店と量販店との大差はほぼありません。

 さまざまな店を物色してから「こっちの方が安い!」とお花屋さんに来店する方もいらっしゃいます。

 仕入れ値は販売価格の3割程度といった時代(だいぶ以前の話)もありましたが、仕入れ値が爆上がりしている今となっては、そんな花屋の価格設定は神話に近いのでありますw。

 量販と専門店の違いってなんぞや? 以下の通りです。

量販店

・長所:品揃え、価格帯、利便性、全てにおいて手軽に買いやすく、都合が良い。サイクルが早く、鮮度○。気軽に購入できて、種類や組み合わせも中庸なところをついているので、1パッケージ購入で十分楽しめ、デイリーユースとしては申し分ない。

・短所:スタッフ不在の中、選ぶという口実でいろいろな方が花に触るので、管理という部分に大きな弱点がある。品質のグレードは専門店と比べるとやや落ちる。ギフト用にラッピング技術や鉢物・花束などの種類の不足、専門知識のあるスタッフによるアドバイスや管理がない。

花専門店

・長所:高いグレードの品質と豊富な種類により選ぶ選択肢が多い。専門的技術を習得したスタッフによる多岐にわたる商品提供が可能、的確なアドバイスを受けられる。

・短所:値段が高い、店がオシャレすぎて入りにくい、自分で勝手に選びにくい、一本だけ買いにくいなど、気軽・手軽というには当てはまらない店が多く、敷居が高く感じやすい。

 そして、最も大きな違いであり、見逃せないのが「最初の水揚げ方法」です。

花の命の長さは最初のお手当で決まる

 生花が長持ちするかどうかは、「どのように水を飲ませるのか」という水揚げ方法がキモとなります。実は水揚げこそが、花屋仕事ではとても大切で、植物の種類・季節・気温によってもやり方が変わるデリケートな作業なのでございます。

 茎の切り口をただ切るのではなく、焼いたり、茹でたり、叩いたり。同時に様々な高額な薬品も使ってエチレンガスをコントロールしたり、バケツの水のpHを変えたり、地味でなかなかムズイことを日々しております。そして、これをするか否かで花の命の長さが決まってしまうのでございます。

 本音をいえば、水揚げ作業はお金もかかるし超~めんどくさっ!www

 量販店の大量出荷された束売り商品にそれを望むのは無理な話なのであります。

お花の購入場所は目的によって選ぶ

 お花屋さんで購入した花はグレードも花保ちも違います。ですが、最近では生花コーナーに力を入れるスーパーもありますし、手軽さ・気楽さではお花屋はスーパーにはかないません。

 お花はどこで購入しても吉、簡単に自分で作れるパワースポットはお花がある場所でございます。開運アイテムのお花、今年もぜひ飾ってくださいね。あなたさまの暮らしが、花たちが運ぶ実りある素晴らしい一年になりますように…遠いお空の向こうでお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


「妊娠アウティング」経験者たちのエピソード 悲劇はどうすれば防げたのか
 皆さんは、「妊娠アウティング」という言葉を知っていますか? もしかしたら、実際に被害を受けたことがある人もいるかもしれ...
あの人気観葉植物が地震を予知!? 植物の異変から事前兆候を察知する話
 テレビ画面に映し出される南海トラフの「巨大地震注意」の文字…。不安で心が押しつぶされそうになりますな。ワタクシが生...
アプローチ中のおんにゃの子は塩対応? “たまたま”の恋の行方にドキドキ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
盆地を見下ろす丘で
 盆地を見下ろす丘で。  くるくると回る風に吹かれ、空に風の交差点を観た。
ほっこり癒し漫画/第79回「来るかな? ニャー」
【連載第79回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「女郎花と男郎花」読める? ヒント:ジョロウは間違い。初秋に愛でたい
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ミルクに難色、昭和育児の「母乳信仰」って何なん? 押しつけがましい上から目線LINEにイラッ
 初めての育児や、何人もの育児をしているお母さんは、とりわけ、毎日大変! そんなお母さんを追い詰める身内、どうにかならな...
セレブ妻が赤羽のサイゼリヤに落ちるまで 上流階級との「品格の差」に絶望
 悠々自適なセレブ生活を送っている医師の妻・大宮由香。ある日、お嬢様学校に通う娘のクラスメイト・愛舞(らぶ)とその母親・...
勝ち組ママ友が放った屈辱的な一言。私を「一般人」と一緒にしないで!
 四ツ谷・番町エリアに暮らす医師の妻である大宮由香は、娘・葵を名門お嬢様学校に通わせている。小学校に入った葵から友人がで...
嘘でしょ…娘の友達が「キラキラネーム」? 玉の輿セレブの大きな誤算
 都会の中心でありながらも、ハイグレードな住宅街として知られる四ツ谷・番町エリア。  大宮由香は、小学校に入ったば...
スメハラ? 90年代の出版社は“異臭”がプ~ン…男と香水と時代の変化
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
移住の思わぬ落とし穴。収入激減で大後悔!こんなはずじゃなかった…
 コロナ禍でリモートワークに対応する会社が多くなり、地方への移住を一つの選択肢として捉える人は増えました。でも、あまり調...
直木賞作家・荻原浩氏インタビュー 世にはびこる誹謗中傷「耳の痛い意見が人を成長させるとは言い切れない」
 パリ五輪でも選手や審判などに対する誹謗中傷は深刻な問題となっている。誹謗中傷は、他人への悪口(誹謗)と根拠のない出鱈目...
まるで最高級の餡子玉! 黒猫のプリプリ“たまたま”がキュートすぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
江角マキコ芸能界引退から7年、初めてデビュー作を語る(後編)父を亡くした喪失感を「ゆみ子」に重ね合わせた
 芸能界から引退している江角マキコさんが、7年ぶりとなるインタビュー取材に応じた。目的は、石川県輪島市を支援するために特...
2024-08-07 07:00 ライフスタイル