横浜流星は“まだ誰のモノでもない”感も含めて尊い! NHK大河が「べらぼう」に面白い

ボルドー太田 イケメンソムリエ
更新日:2025-01-12 06:00
投稿日:2025-01-12 06:00

名は体を表す男・横浜流星

 NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」がスタートしました。主人公の蔦屋重三郎を演じるのは横浜流星(28)です。横浜といえば、住みたい街NO.1の憧れスポット、その珍しい名字も合わせたキラキラネームが芸名ではなく、本名だというから驚かされます。

 名は体を表すといいますが、まさにイケメンに生まれるべくして生まれた、そんなお方です。

 ぶっちゃけ、私が横浜流星ほどのイケメンなら、夜な夜な女性をとっかえひっかえ、遊びまくると思うのですよ。とくに若いうちは。独身ですし。

 ところが、横浜流星ときたら、28歳という若さにもかかわらず、浮いた話も一切出てきません。共演者とウワサらしきものはあったのですが、あくまでもウワサ止まり。イケメンなのに身持ちが固い、その“まだ誰のモノでもない”プレミア感が、イケメン流星をいっそう輝かせます。

【こちらもどうぞ】「べらぼう」初回、セクシー女優3人が裸死体姿に…AV業界人どう見た?「裸に意味を語らせる照明が必要」

誠実さと生真面目さのかたまり

 トーク番組などで、その素顔が明かされるたびに、彼の誠実さと生真面目さがクローズアップされます。役に対する姿勢など、あまりにストイック過ぎて心配になるほど。有名なところでは、主演映画「春に散る」(ギャガ配給)のためにボクシングプロテストを受けて合格したとか、連ドラ「DCU」(TBS系)のために、スキューバーダイビングのライセンスを取得したとか。全身全霊で役に取り組む姿勢には本当に頭が下がります。

 欲を言えば、たまにはハメを外す横浜流星も見たいなあとは思うのですが、なかなかガードは固く見せてくれません。もっとも、ハメを外し過ぎるとイケメン大河の先輩、「青天を衝け」の吉沢亮のようになってしまい、おおごとなのですが…。

お下劣な悪口を言ってもなんなく相殺!

 それはともかく、横浜流星が“江戸のメディア王”蔦重を演じるというのを耳にした時、正直、大丈夫なのか、と思いました。勝手なイメージですが、堅物な武士や将軍、こだわり強めの職人、もしくは吉原の遊郭で遊ぶお坊ちゃまのほうがしっくりくるような気がしたからです。

 なので、あまり期待をしていなかったのですが、これが“べらぼう”に面白く、横浜流星も江戸の吉原に生きる“蔦重”になりきっていて、さすがでした。

「鼻から屁が出る病になればいいんだ、あんなやつは」などと、ちょっとお下劣な悪口を言っても、イケメン効果で相殺。むしろ、微笑ましく思えましたから。

 物語は始まったばかり。「仁-JIN-」(TBS系)や「おんな城主 直虎」(NHK)の脚本を手掛けた森下佳子が描く時代劇、面白くないわけがありません。

「べらぼう」を盛り立てるイケメン役者たち

 ここで、楽しみなイケメンキャストにも触れておきましょう。

 まずは、蔦重の義兄・次郎兵衛役の中村蒼。蔦重の育ての親、駿河屋市右衛門(高橋克実)の実子で、流行りもの好きでおしゃれな放蕩息子。蔦重を温かく見守る優しい義兄ということでほっとしました。吉原のイケメン兄弟にテンションも上がります。

 それにしても、蔦屋とか駿河屋とか、サブカル好きにはお馴染みの屋号が嬉しいですね。最近、巷では軒並み閉店しているTSUTAYAですが、このドラマをきっかけに、再び脚光を浴びることはあるのでしょうか。

謎の少年・唐丸役の渡邉斗翔くんに注目

 私の推しは、蔦重にくっついて歩く謎の少年、唐丸役の渡邉斗翔(とわ)くんです。「新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~」(日本テレビ系)「厨房のありす」(同)、いずれも永瀬廉が演じる役柄の幼少期を演じている斗翔くん。現在12歳。あと6年も経てば、間違いなくイケメン俳優として、私たちを楽しませてくれることでしょう。

 ドラマでも、唐丸はのちのち重要な人物になるそうなので、そちらの成長も楽しみです。

 ほかにも、江戸幕府老中・田沼意次役の渡辺謙や、その嫡男・田沼意知役の宮沢氷魚、のちの鬼平犯科帳、長谷川平蔵になる中村隼人、厠から出てくる謎の男を演じる安田顕の顔もありました。

 ひとまず、第1話の収穫はそれくらいでしたが、今後もまだまだ増えていくことでしょう。

 舞台は吉原ではありますが、女性たちに光を当て、ひと儲けしようと企てる蔦重。それを見ている私たちにもワクワクが伝わってくるようです。

“蔦重”には、存分と自由闊達に江戸の世を渡り歩いていただくとしましょう。


ボルドー太田
記事一覧
イケメンソムリエ
毎クールすべてのテレビドラマをチェックする最強のドラマウォッチャー。が、その目的がイケメンにあることは誰も知らない。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


平野らTOBEがドーム公演大成功の一方、暗雲立ち込める旧ジャニの逆転は
 3月14日から17日にかけて、滝沢秀明氏創設のTOBE所属アーティストによる東京ドーム公演「to HEROes ~TO...
こじらぶ 2024-03-30 06:00 エンタメ
ブギウギ最終回、水を差すようでスンマセン! 残念すぎる4つの演出と描写
 スズ子(趣里)のさよならコンサートが始まる。客席には懐かしい多くの面々がかけつけている。茨田りつ子(菊地凛子)、愛子(...
桧山珠美 2024-03-30 11:41 エンタメ
スズ子引退会見、“天敵の文屋”鮫島の「シャッポを脱ぐ」演出を読む
 歌手・福来スズ子(趣里)の引退会見の当日。スズ子は結局、羽鳥善一(草彅剛)とは話ができないまま会見に臨むことになってし...
桧山珠美 2024-03-27 14:30 エンタメ
超鈍感力! 羽鳥の絶縁宣言を屁とも思わないスズ子とタケシは似た者同士
 歌手引退――。スズ子(趣里)はその決断を、愛子(このか)や大野(木野花)に伝えた。  羽鳥善一(草彅剛)に絶縁す...
桧山珠美 2024-03-26 15:40 エンタメ
「GTOリバイバル」注目の新人イケメンは?松嶋菜々子は本当に出るのか
 反町隆史主演「GTO」が26年ぶりに帰ってきます。反町演じる元ヤン教師・鬼塚英吉がさまざまな問題を解決する学園モノで、...
ドヤ顔のアユミとヘイヘイブギー歌唱シーン温存の理由がわかる回だった
 昭和31年、大みそか。第7回オールスター男女歌合戦当日。スズ子(趣里)は、楽しみに会場へと向かう。スズ子が楽屋で支度を...
桧山珠美 2024-03-22 14:30 エンタメ
最終回秒読み…スズ子はブレずにお人よし、NHKと沼袋勉の手腕いかに!?
 愛子(このか)は、翌日の体育の時間に足の早い転校生と競争することになっていた。しかし、勝てる見込みがなく、愛子は学校を...
桧山珠美 2024-03-21 16:07 エンタメ
和田勉が転生したら中村倫也に!? 強烈インパクトで霞んだ礼子娘の初登場
 東京ブギウギのヒットから9年、ブギブームも下火になってきつつある中、スズ子(趣里)や羽鳥善一(草彅剛)のブギは古いとい...
桧山珠美 2024-03-18 14:30 エンタメ
「光る君へ」主人公バージン喪失!大石静氏が描く平安エロ&バイオレンス
 NHK大河ドラマ「光る君へ」は、平安中期の貴族社会を舞台に、吉高由里子演じる主人公のまひろ(紫式部)の生涯を描くもので...
沢尻エリカ不死鳥の如く女優復帰!大衆は真似できぬ人生転落リアルショー
 2月25日、沢尻エリカの女優復帰作となった主演舞台『欲望という名の電車』が千秋楽を迎えました。  「『残念プロフ...
堺屋大地 2024-03-16 06:00 エンタメ
NHK大阪が誘拐未遂事件をぶち込んだのなぁぜなぁぜ? かつ丼コント?
 誘拐犯が捕まってから、愛子(このか)は3日間も学校を休んでいた。スズ子(趣里)は、学校に行くようにと言うが、愛子は友達...
桧山珠美 2024-03-15 14:30 エンタメ
“テレ朝ドラマ”常連・ホンモノの刑事よりも刑事な内藤剛志、降臨!
 大野(木野花)が受けた電話は、3万円払わなければ、愛子(このか)を誘拐するという脅しの電話だった。そして、警察には伝え...
桧山珠美 2024-03-13 14:30 エンタメ
りつ子スパークのラインダンス必見!ワクワクズキズキと笑顔が溢れる回
 羽鳥善一(草彅剛)作曲二千曲記念ビッグパーティーの日が近づいてくる。羽鳥はスズ子(趣里)たちに、パーティーで余興をして...
桧山珠美 2024-03-11 15:30 エンタメ
“ユーミンドラマ”で見せたクソ女の夏帆、そして金子大地と中島歩に注目!
この投稿をInstagramで見る 【公式】「ユーミンストーリーズ」オムニバス夜ド...
真木よう子“まっけんセクハラ発言”はわざと?昭和の価値観をエンタメ化説
 ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』(2007年/フジテレビ系)や『最高の離婚』(2013年/同)などでの演技が好...
堺屋大地 2024-03-09 06:00 エンタメ
第111回ブギウギの“三大なぁぜなぁぜ”…畑仕事する農家の手じゃない!
 梅吉(柳葉敏郎)が亡くなった。葬儀では松吉(木内義一)が号泣しながら、遺影の自慢をする。  そんな中、スズ子(趣...
桧山珠美 2024-03-08 15:50 エンタメ