2025年「冬ドラマ」を調査! 独走状態の『ホットスポット』、疲れた大人世代に『御上先生』は難しかったか

コクハク編集部
更新日:2025-03-27 06:00
投稿日:2025-03-27 06:00

大河っぽくない大河『べらぼう』を受け入れられるか

 吉原遊郭を題材にしているため、炎上が心配されていた『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(NHK)の評判は上々。視聴率が伸び悩んでいるようですが、これからに期待できるかも?

「横浜流星の明るい演技と現代にも通じる理論で成功を勝ち取っていく内容が共感しやすい」(44歳・会社員)

「なぜか続きとか先の展開は気にならないのに、見たら見たで満足感というか、見て良かったなぁと思える不思議さがある」(45歳・シナリオライター)


「良くも悪くも大河ドラマっぽくないというか。吉原が舞台ということもあり、BS時代劇やかつての金曜時代劇で描かれるような主人公やテーマかもしれません。古書としていまでも閲覧できる本の舞台裏を、森下佳子さんがドラマチックに描き、それを横浜流星の目力あるエネルギッシュな演技で魅せていくのは、脚本と演者の力が兼ね備わってこそ。

 離れて暮らす70代の母親も放送を楽しみにしていて、月曜日のLINEのやり取りは決まってべらぼう談議です。12月まで楽しみに見続けたい!」(46歳・出版)

 これまでの「大河ドラマ」っぽくないため、現代ドラマ感覚で見られると評判のよう。ただ、その点に物足りなさを感じるという人も。

「今年の大河は早々に脱落。登場人物が多くかつ遊郭が舞台でアクの強い題材で、主人公の演技もアツくて疲れた。主人公の幼少期とか、いつも大河で描かれている部分が端折られていたのが、入り込めなかった要因かも」(43歳・翻訳)

『法廷のドラゴン』『まどか26歳』お仕事ドラマが好評

 上記3作品外にも実は小粒の良作も存在した今期。少数ながら届いた感想をご紹介します!

■御曹司に恋はムズすぎる(関西テレビ系)
「30分でこんなにドキドキハラハラ出来て、次回を待ち切れないと思ったのは始めてでした」(71歳・主婦)


■バニラな毎日(NHK)
「人と人との関り合いで、困難を乗り越えるところが面白かった」(64歳・主婦)

「次々に降りかかる困難に立ち向かう主人公が涙を誘った。あと最後のバニラアイスの盛り付けが美しかった。永作博美が可愛い」(55歳・パート)

■まどか26歳、研修医やってます!(TBS系)
「気楽に見れて楽しかったです。私の世代のイメージでは研修医はきつくて大変というイメージがあったのですが、令和の働き方改革を経た研修医の姿が描かれていて興味深かった。1人1人の立場や葛藤もしっかり描かれていて奥行きがあるドラマでした」(42歳・WEB)


■119エマージェンシーコール(フジテレビ系)
「臨場感があって良かった」(68歳・無職)

■法廷のドラゴン(テレビ東京系)
「シンプルな構成で安心して視聴できた」(45歳・自営業)

今期は『ホットスポット』一強!

 とにかく『ホットスポット』が話題をさらった印象のある今期。気軽に楽しめるドラマとして人気を集めましたが、硬派な作品にもうちょっと頑張って欲しかったというのが本音。

 疲れがちな大人世代の頭にもすんなり入ってきてくれて、かつ社会派…そんなドラマの登場を待っています。

(編集MS)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


母ツヤ(水川あさみ)笑顔の最期、「ナレ死」に救われた
 大阪に戻ってきたスズ子(趣里)は病床のツヤ(水川あさみ)と再会する。ツヤの病状のことを受け止めきれないスズ子は、梅吉(...
桧山珠美 2023-11-23 16:05 エンタメ
六郎役・黒崎煌代の将来性、母ツヤとやり取りに泣けて泣けて笑える
 六郎(黒崎煌代)の出征の日がせまり、六郎は頭を丸め恥ずかしそうにしている。相変わらず体調が悪いツヤ(水川あさみ)は専門...
桧山珠美 2023-11-21 17:30 エンタメ
「下剋上球児」で“令和のキムタク”になりそうなイケメン俳優は?
 2019年のドラマ、「3年A組-今から皆さんは、人質です」(日本テレビ系)を覚えていますか?  菅田将暉が教師役...
「らんまん」のデジャヴ? ヤバ藤化するダンサーの中山、秋山逃げて~
 内緒の話があると松永(新納慎也)から呼び出されたスズ子(趣里)は、梅丸のライバルである日宝に一緒に移籍しないかと誘われ...
桧山珠美 2023-11-14 16:15 エンタメ
木下優樹菜から迸るガチヤンキー魂!前言撤回、TV再登場するタチの悪さ
木下優樹菜様(元タレント・35歳)  やっぱりユッキーナ(木下優樹菜)様のヤンキー魂には惚れ惚れしてしまいます。 ...
堺屋大地 2023-11-14 06:00 エンタメ
市川染五郎は眉毛、堅あげポテト、ラ・マンチャの男なくしては語れない
 先日、歌舞伎で「ルパン三世」をやることが報じられました。題して、新作歌舞伎「流白浪燦星(ルパン三世)」。  ルパ...
上原多香子は不倫を繰り返す“恋愛単発ドラマ”の女王!続編不要体質の業
上原多香子様(女優、美容家・40歳)  元SPEEDの上原多香子様は、あまり役者業のイメージはないと思いますが、す...
堺屋大地 2023-11-14 16:23 エンタメ
スズ子覚醒!茨田りつ子(菊地凛子)と渋谷のり子の表情がオーバラップ
 歌うコツを掴んだスズ子(趣里)は、羽鳥善一(草彅剛)とのレッスンを続け、その歌声はぐんと熱を帯びてきていた。  ...
桧山珠美 2023-11-10 14:30 エンタメ
“おぼこ娘2人”の初々しい恋バナ! つよぽん演じる羽鳥は「まさに笑う鬼」
 スズ子(趣里)と羽鳥善一(草彅剛)の厳しいレッスンは相変わらず続いている。しかし、羽鳥はスズ子の歌に相変わらず満足しな...
桧山珠美 2023-11-09 15:46 エンタメ
BLACKPINKの再契約なるか?「7年目のジンクス」結末に4つのシナリオ
 世界的なK‐POPブームの昨今。「コクハク」読者の中にも、K-POPにハマっている方も多いのではないでしょうか? ...
2023-11-09 06:00 エンタメ
「マイホームヒーロー」を嗜む!なにわ男子高橋“俳優武者修業”に高好感度
 すっかり忘れていました。佐々木蔵之介(55)の存在を。最後の独身大物俳優などと言われ、過去には、小野真弓や丸山桂里奈な...
大和玲子(蒼井優)の戒名に「礼」と「優」、位牌の細部にまで抜かりなし
 スズ子(趣里)たちは、大和礼子(蒼井優)が出産後に病院で亡くなったと知らされる。スズ子はお別れの会で、大和が梅丸少女歌...
桧山珠美 2023-11-03 14:30 エンタメ
スズ子のナレ出世、股野のナレ求婚…感動のシーンを描いて欲しかった!
 昭和12年、スズ子(趣里)が香川から戻ってきて3年。梅丸少女歌劇団は、秋山(伊原六花)のタップダンスとスズ子の歌を二本...
桧山珠美 2023-11-01 15:37 エンタメ
SMILE-UP.(旧ジャニ)俳優部の演技&将来性、飛躍の片鱗見せたの誰?
 嵐の二宮和也(40)がSMILE-UP.(旧ジャニーズ)からの独立を発表しました。  中丸雄一、山田涼介、菊池風...
スズ子出生の秘密に迫る香川編、ナニワの至宝&大地真央のヅカ同期が登場
 スズ子(趣里)と六郎(黒崎煌代)のふたりは、梅吉(柳葉敏郎)とツヤ(水川あさみ)の故郷である香川を訪れる。スズ子が小学...
桧山珠美 2023-10-28 06:00 エンタメ
平手友梨奈に平野紫耀ら事務所移籍組が躍動!俳優と歌手の二刀流はあるか
 平手友梨奈(22)が出演するドラマ「うちの弁護士は手がかかる」(フジテレビ系)が好評を博している。  平均世帯視...
こじらぶ 2023-10-28 06:00 エンタメ