金目当てと罵られ…水商売あがりの女が“禁断不倫”に走るとき「義弟がたまらなく愛しくて」#1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2025-04-25 06:00
投稿日:2025-04-25 06:00

ストレスと孤独にさいなまれる日々

 しかし運命は残酷だった。夫・勝久さんの実弟の娘・真紀さん(24歳/主婦)が子供を産んだのだ。

「義理の両親は大喜びで、真紀さんが孫娘を連れてくるたび、10万、20万と小遣いをあげていましたね。さすがに腹が立ちました。

 私には夫を通して月4万の小遣いで、それ以上欲しいなら自分で稼げというんです。結婚して10年が経ち、舅は認知症にかかってオムツ生活です。

 腰が痛いという姑の代わりに、舅の着替えや食事は私の担当で、夫は相変わらず資産運用の勉強会やボランティア活動。酒は呑めませんが地域住民との交流も活発です。

 私だけが家事や介護で疲弊してしまって…『将来的には遺産はもらえても、ハズレくじを引いた』とストレスが溜まって、毎晩、寝室で赤ワインを一本空けて寝ていました」

まさかの離婚

 このタイミングで、予想外のことが起こった。義弟の浩介さんが気の強い嫁と離婚したのだ。

 直美さんは語る。

「私のことを『遺産目当ての直美!』『子供も産めない役立たず!』と罵っていた憎たらしい女です。

 聞けば、浩介さんに対しても傲慢で夫婦喧嘩が絶えなかったそうです。娘の真紀さんが出産したのを機に『真紀と孫は僕ら家族が育てるから』と多額の慰謝料を渡して離婚が成立したそうです」

 がめつい嫁と離婚したせいか、浩介さんはたびたび実家に夕食を摂りに来るようになったという。

家族が寝静まった夜に…

「浩介さんは夫の勝久さんと違って、とても優しいんです。『直美さん、いつも家のことを頑張ってくれてありがとう』『直美さんの手料理、すごく美味しいよ』などと、夫は決して言ってくれない言葉をかけてくれて…。それだけじゃありません。家族がそろったとき、お酒が吞めるのは私と浩介さんだけ」

 義両親は高齢のためお酒は呑まず、夫の勝久さんは下戸、姪の真紀さんは授乳で禁酒中、真紀さんの夫はタクシー運転手のため、仕事が不規則で集まりには不参加。

 夕食後は、自然とキッチンテーブルで浩介さんと2人で晩酌をするようになりました。視線が絡むたび、照れたように目を伏せる浩介さんがたまらなく愛しくて、私も甘くスリリングなひと時が幸せで…。

 ある日、浩介さんだけが夕食に来て、食後は皆、寝室に戻ったんです。キッチンテーブルにはいつものように2人きり。彼はほろ酔いの目で、私を見つめました。

――アニキには悪いけど、俺、直美さんが好きだ。

――私も…浩介さんのこと…好き。

「この夜をきっかけに、私たちは道ならぬ道を進むことになりました」

 続きは次回。

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

ラブ 新着一覧


突然の塩対応にガクブル! デート前日に男から届いたガッカリLINE3通
 楽しみにしているデートの前日。男から届いたLINEを見て不安になった経験のある女性は多いようです。  嫌な予感し...
恋バナ調査隊 2025-03-30 06:00 ラブ
「ポイ捨てよりマシ」結婚対象外でも女性の誘いに応じる52歳男性の奇妙な優しさ
「冷酷と激情のあいだvol.239〜女性編〜」では、パートナーに相応しいと思える男性・ダイスケさん(52歳・仮名)への典...
並木まき 2025-03-29 06:00 ラブ
「私はあなたの何なの?」進展しない“中年の恋”に落胆する46歳バツ1女性の嘆息
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-03-29 06:00 ラブ
具合が悪い彼氏に返事マストなLINEを送るようじゃ無理かぁ…体調気遣いながらも“うざい”認定されがち3選
 彼氏や彼女が体調を崩した時には、心配でつい体調を気遣うLINEを送りたくなりますよね。でも、もしかしたら送る内容によっ...
恋バナ調査隊 2025-03-29 06:00 ラブ
「隣に座ってもいいかな?」ゆきずり不倫沼にハマる女を救った意外な人物 #3
 咲子さん(30歳日系CA/独身)は、子供時代から「かわいい」と言われて育った美女だ。大学卒業後、大手エアラインのCAと...
蒼井凜花 2025-03-28 06:00 ラブ
恋愛にどっぷりハマる依存体質な女性の特徴4つと抜け出す方法。“彼色”に染まらなくても大丈夫!
「恋愛すると彼に依存して、彼が全ての人生になっちゃう…」「どうしても恋愛に依存してしまう」このように悩んでいる、“恋愛依...
恋バナ調査隊 2025-03-28 06:00 ラブ
女風で“新人すぎる”セラピストで失敗しないために…指名時、ルックス以上に大事なこととは?
 女性用風俗が話題です。ドラマでも、セックスレスの人妻が衝動的に呼んでしまうシーンをよく見かけるようになりました。  ...
内藤みか 2025-03-27 06:00 ラブ
同棲解消後の正直な男の気持ちは…? アラフォーの恋愛は駆け引きひとつとっても難しい
「マンネリしてきたから一度離れたほうがいいのかな」「なかなか結婚に踏み切ってくれないから危機感を持たせよう」と、彼との同...
恋バナ調査隊 2025-03-27 06:00 ラブ
見た目重視で後悔ばかり…ルッキズム恋愛をやめたい人への5つの処方箋
「恋人を顔だけで選んで、いつも後悔する…」「顔がいい人としか恋愛をしたくない…でもこんな自分が嫌だ…」と、男性の見た目重...
恋バナ調査隊 2025-03-26 06:00 ラブ
【実録】地獄のラブストーリー開幕! 米国では二股デートは当たり前? 一線を越えるのはいつなんだ
 アメリカ人の恋愛事情って、日本人からするとちょっと理解しがたいところがありますよね。「アメリカ人はオープンで、すぐ付き...
2025-03-25 06:00 ラブ
新入社員と既婚社員による職場不倫のリスク。春の人事はとりわけ要注意
 春になると新入社員が加わり、人間関係がガラリと変わりますよね。すると途端に増えるのが「不倫」です…。なぜかって? 社内...
恋バナ調査隊 2025-03-25 06:00 ラブ
お花見で彼氏ができた女性たちの体験談4つ。おひとり様にチャンスあり?
 友達などから「お花見に行かない?」と言われて迷っているそこのあなた。もしかしたらそのお花見には、未来の彼氏が待っている...
恋バナ調査隊 2025-03-24 06:00 ラブ
40代の合コン、若者との違いは? 物足りない判定を回避するポイント5つ
「40代になったけど、久々に合コンに誘われちゃった…!」「十数年ぶりの合コン、どうしたらいいかわからない!」と40代の合...
恋バナ調査隊 2025-03-23 06:00 ラブ
「育児疲れかな? ま、そんなもんでしょ」妻の異変を軽く受け流す37歳男のお気楽思考
「冷酷と激情のあいだvol.238〜女性編〜」では、離婚となる“決定打”はないものの、結婚4年目の夫に不満な妻・奈緒さん...
並木まき 2025-03-28 17:25 ラブ
「発達遅めの我が子を横目に、夫はまだ独身気分…」離婚の決定打はなくても夫婦関係が苦痛な35歳女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-03-22 06:00 ラブ
《この男を落とすわ…》同期CAの夫だと知って罠を張り、寝取った証拠を自撮りする女 #2
 咲子さん(30歳日系CA/独身)は、子供時代から「かわいい」と言われて育った美女だ。大学卒業後、大手エアラインのCAと...
蒼井凜花 2025-03-21 06:00 ラブ