永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

更新日:2025-05-04 17:03
投稿日:2025-05-04 17:00

【週刊誌からみた「ニッポンの後退」】

 女優・永野芽郁(25)と酔っぱらいの“おっさん俳優”田中圭(40)との不倫愛は、読後、この手の記事としては珍しくほのぼのとした余韻が残った。

 永野はNHK朝ドラ「半分、青い。」でブレーク。日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞している、主役を張れる「清純派女優」といわれる。

 片や田中は下積みが長かったが、2016年のドラマ「おっさんずラブ」でブレークした妻子持ちである。酒が好きだが酒にのまれるタイプで、これまでも幾多の失敗談がある。

 2人は映画で共演したことがきっかけで親しくなり、週刊文春(5/1.8日号)によれば、去年の9月ごろから“親密”に付き合うようになっていったという。

 文春の編集部に情報が寄せられたのはそのころ。潜行取材を始めた文春は、2人が手を握り合っている親密写真などを入手。永野の自宅マンションに入る田中の姿。永野のオフの日に田中と郊外のレジャーランドへ出かけ、他人の目を気にすることなく見つめ合う2人の「夢のような時間」を目撃している。

 4月19日深夜、酔い潰れた田中を永野が促して自宅へ帰る。部屋に入る前、田中は「え? 俺、芽郁と2人で(部屋に入って)いいの?」と聞いた。「うん」とうなずく永野に田中は、「芽郁は俺に愛され過ぎてるよ!」と囁いた。

 翌日、文春の直撃に対して田中はこう話す。

「あのー、すごい……もうお見事! いや、でもこんな話することじゃないんだけど、めっちゃ仲は良いんだけど、『ダメだねー』つって、『良くないねー』つって、終わっちゃったから、もう。(切なげに)終わっちゃったから、もう……」

 永野の事務所は「交際の事実はない」と否定している。2人がどこまでの仲なのか、私にはわからないが、永野にとって田中のような年上の酔っぱらいダメ男との“火遊び”は、彼女を娘から大人の女へと変貌させたはずだ。永野の女優としてのこれからに期待したい。

「異様に映る」とGACKTがほえた

 ところで、こうした不倫報道には必ず外野席から批判が出る。今回もGACKTというタレントが「誰も幸せにならないネタを鬼の首でも取ったかのように勝ち誇って載せる記者や出版社の姿はボクには異様に映る」とほえたそうだ。

 この記事のどこをどう読めば、文春が勝ち誇っていると読めるのだろう? たしかに他人の閨(ねや)をのぞくような行儀の悪い記事ではある。だが、“首輪のない猟犬”といわれる週刊誌記者は、政治家であろうと芸能人であろうと目の前にスキャンダルがあれば、真偽を確かめるためには骨身を惜しまない。それが彼らの「業」なのだ。

 立花隆によれば、優れた調査報道をするライターを外国では「マックレイカー(コヤシをかき回す熊手)」というそうだ。「マックレイカーがいなくなったら、この世はコヤシのような人々が跳梁跋扈する世の中になってしまう」(「『言論の自由』vs『●●●』」文藝春秋刊)と立花は言った。

 そこにスキャンダルがあれば、裏金問題であれ、不倫であれ、飛びかかる。そこで、倫理観に縛られて「プライバシーの保護」を選んでしまうようでは、週刊誌で仕事をする意味はない。

 大新聞はジャニー喜多川の性加害問題を知っていながら、「芸能ものなんか」と追及しなかったではないか。スキャンダルに上品も下品もない。今回の記事は、文春にしては珍しく優しい書き方だとは思わないかね、GACKTさん? (文中敬称略)

(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

エンタメ 新着一覧


【おむすびにモヤっと】「米田家の家訓」のほうが良かった? 悔やまれる「米田家の呪い」のネガティブ要素
 結(橋本環奈)の娘・花(新津ちせ)は、病院で未成年の田原詩(大島美優)が人目を盗み隠れる手助けをしようとする。しかし詩...
桧山珠美 2025-03-24 14:02 エンタメ
【おむすびにモヤっと】リーダーの結、栄養失調の患者対策に献立本をパラパラとめくるだけの物足りなさ
 2023年。一人前の理容師となった翔也(佐野勇斗)は、娘の花(新津ちせ)が中学生となり大人びるのを心配するが、結(橋本...
桧山珠美 2025-03-17 18:05 エンタメ
“桃尻”といえば佐野勇斗!? 翔也の何十倍も生き生きと見えた「あさイチ」出演でのはっちゃけぶり
 14日放送の「あさイチ」(NHK総合)の「プラチナトーク」は、朝ドラ「おむすび」でヒロイン結(橋本環奈)の夫・翔也役を...
【おむすびにモヤっと】コロナ禍を描いた1週間。結の不可解な言動が目につく中、ピークだったシーンは?
 結(橋本環奈)は職場で、医療従事者の子どもたちが学校で除者(のけもの)扱いされる現状を同僚たちと嘆く。  それを...
桧山珠美 2025-03-15 06:00 エンタメ
NHKの峰不二子・中川安奈のフリー転身で恐れる女子アナら。森香澄との「あざと女」対決で勝つのはどっち?
 3月いっぱいでNHK退局を発表している「NHKの峰不二子」こと中川安奈アナウンサー。  彼女が世間から注目を集め...
堺屋大地 2025-04-03 10:41 エンタメ
【おむすびにモヤっと】コロナ禍でもスタンドプレイの結。本編以上に“制作の舞台裏”に興味が湧くばかり
 コロナによる緊急事態宣言で飲食店が営業自粛に追い込まれる中、ヘアサロンヨネダを営む聖人(北村有起哉)は店を開けていいの...
桧山珠美 2025-03-12 18:59 エンタメ
審査員・粗品とM-1審査員の決定的な違いは? 忖度しない芸人ゆえの「ブレない目線」と「ムカつかれる覚悟」
 若手芸人の登竜門である「ytv漫才新人賞」(読売テレビ)が3月2日に開催された。霜降り明星の粗品が初めて審査員を務め、...
帽子田 2025-03-12 06:00 エンタメ
Kōki,が鼻につくのは宿命か。両親から学んだ「2代目キムタク」としてアンチを無視するブランディング
 木村拓哉と工藤静香の次女という“十四光り”で注目を集めて来たKōki,。先月は主演映画『女神降臨』の宣伝を兼ねて、『世...
堺屋大地 2025-03-12 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】弁当開発に「病院の管理栄養士」の売りはもう不要? “新型コロナ編”にも懸念が…
 新型コロナウイルスの感染が日本で初めて確認されて病院で警戒感が漂う中、コンビニ弁当の開発をしないかという幼なじみの菜摘...
桧山珠美 2025-03-10 17:30 エンタメ
火曜深夜が熱い!FANTASTICS冠番組の対抗馬は純烈? 映画ぼくまほの八木勇征は大スクリーンで観るべき
 映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』(ポニーキャニオン配給)を観て来ました。タイトルに“魔法”がつくと、まるで魔法...
【おむすびにモヤっと】なっちゃん抜け駆けで「栄養はエエヨ~」は結(橋本環奈)に相談しなかった?
 コンビニ弁当の開発案を豊岡部長(隈本晃俊)にプレゼンする菜摘(田畑志真)は、今の説明ではダメだと言われ、結(橋本環奈)...
桧山珠美 2025-03-08 06:00 エンタメ
「芸人=女とギャンブル」の時代は終わった。M-1王者・高比良くるまの謹慎がもたらすもの
 吉本芸人の相次ぐ「オンラインカジノ」問題。M-1王者令和ロマンをはじめ、ダイタクや9番街レトロなど劇場の人気者たちが次...
帽子田 2025-03-07 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】商品開発7年目なのに、なっちゃんの知識不足設定と結への謝罪が不憫すぎる
 結(橋本環奈)と菜摘(田畑志真)は、考案したコンビニ弁当がなぜダメだったかを製造担当の管理栄養士から聞き、開発を断念す...
桧山珠美 2025-03-05 18:15 エンタメ
【おむすびにモヤっと】変顔炸裂の第22週。名も無き管理栄養士が大手コンビニで商品共同開発の“ミラクル”
 結(橋本環奈)は仕事柄、栄養指導をする立場にあるため、患者から怖いとか厳しいと言われ、そのことに複雑な気持ちになってい...
桧山珠美 2025-03-03 17:30 エンタメ
大倉忠義“授かり婚”でますます追い風…イクメン俳優花盛り! 林遣都は赤ちゃん言葉で子育て奮闘
 大倉忠義(39)、結婚! またひとり独身イケメンが旅立ってしまいました。お相手は<一般女性>とのこと。またしても<一般...
【朝ドラおむすび】通夜の親族席最前列に知らない中年女2人…永吉の娘? 一言の台詞もなく忽然と姿を消した
 聖人(北村有起哉)の大学進学用のお金を勝手に人に貸した永吉(松平健)の行為が、米田家の呪いである人助けだったのかどうか...
桧山珠美 2025-03-01 06:00 エンタメ