中居正広氏vsフジテレビは法廷闘争で当事者が対峙の可能性も…紀藤正樹弁護士に聞いた
元タレント中居正広氏(52)がフジテレビなどの設置した第三者委員会による「性暴力」認定に反論、代理人弁護士を通じて関連する証拠の開示などを求めたと12日に発表したことについて、紀藤正樹弁護士(64)はX(旧ツイッター)を更新し、こう記した。
《性暴力の評価はともかく【中居氏が当初守秘義務解除を提案したが第三者委は『2人の密室で何が行われたかが直接の調査対象ではない』と回答/中居氏は約6時間にわたってヒアリングに応じたがその発言要旨がほとんど反映されていない】は新事実》
明けて13日、この件についての今後の見通しなど、改めて紀藤弁護士にコメントを求めたところ、以下の回答があった。
──中居氏サイドは第三者委員会の回答に納得できなければ、第三者委を委託したフジテレビを訴える算段なのでしょうか。
「現時点で、そこまでは決めていないでしょう。中居氏の弁護団は『一般的に想起される暴力的または強制的な性的行為は確認されなかった』と強い言葉で反論したとしていますが、中居氏側からの聴取だけで、すぐに訴訟を起こすほどの確証はないと思います。ですので、第三者委員会から、中居氏へのヒアリング記録が開示されるのを待ち、そこで中居氏に対して行った事情聴取と照らし合わせ、まずは聴取内容の裏付け作業を行っていく。そのうえで第三者委に話し合いなどで訂正や謝罪を求める。目指しているのは中居氏の早期の名誉回復だと思います」
──中居氏サイドは今月26日を回答期限としたとしていますが、第三者委の回答に納得できない、つまり中居氏の名誉回復がなされないと判断した場合は法廷闘争に出ることも考えられますか。
「その可能性もあると思いますが、中居氏への事情聴取との整合性が確認されれば、先に、第三者委報告書に対し訂正を申し立てていくことになるでしょう。損害賠償より何より、中居氏の名誉回復だからです。民事訴訟にするとすれば、中居氏サイドは絶対に勝たなければならない」
──争点は「性加害」があったのかどうか、でしょうか。
「性加害については事象への評価ですから、意見が分かれるところではありますし、『性加害』を裁判の主要な争点にするのは得策ではないと思います。第三者委の報告書では性加害の根拠として『WHO(世界保健機関)基準』としていますが、本当に性暴力と認定するだけの真実性があったのかは、被害者側からも事情を聞き、厳密な証拠を積み上げて争っていくことになります。中居氏は今回、第三者委の調査に対して、守秘義務解除を提案していたとし、第三者委員会の報告書と真逆のことを(代理人を通じて)主張しています。また6時間にわたってヒアリングに応じた発言の要旨がほとんど反映されていないとしている。どちらが正しいのか、むしろ裁判では、第三者委の手続き面の問題点を主張し、第三者委報告書の信用性を落としていく戦略をとるのではないでしょうか」
──中居氏ら当事者も出廷し、法廷でたいじする可能性もありますか?
「裁判となれば、守秘義務を理由に証言拒否はしにくくなります。ついたてなどでプライバシーへの配慮をして、当事者が出廷したケースはいくつもあります」
法廷で白黒つけるところまでいくとすれば、中居氏とフジテレビ、被害女性の争いはこれからが本番といえそうだ。
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