国分太一のコンプラ問題…日テレ社長ワンオペ会見を識者はこう見た「プライバシーを隠れ蓑にする狡猾さ」

更新日:2025-06-24 17:03
投稿日:2025-06-24 17:00

情報開示しないせいでさらなる「邪推を生んだ」

 TOKIOの国分太一(50)のコンプライアンス上の問題行為と番組降板について、日本テレビ福田博之社長が20日に会見を行ったが、プライバシー保護を理由に事案の詳細は全く明かされず、ネット上では「モヤモヤしかない」「何のための会見だったのか」という批判の声が上がっている。

 会見を終えると、日テレ局員たちは「これで乗り切れるという安堵の表情をしていた」(会見にいた記者)というが、報道陣も視聴者も納得のできる内容ではない。「フジテレビと変わらない“視聴者不在”の対応」と語る同志社女子大学教授(メディア論)の影山貴彦氏に聞いた。

「日本テレビとしては『1カ月以内に対処した』『会見した』という既成事実以上の何物でもなく、フジテレビ問題の会見を経てこの会見ですから、より狡猾に見えてしまいます。視聴者、番組ファンのためにと言いながら逆にモヤモヤを増幅させ、邪推を生んだ。そもそもメディアの使命は事実関係を明らかにし、視聴者に伝えることであり、会見としては大失敗だと思います」

立ち話会見にも“早めに終わらせよう”という意図が

 福田社長のワンオペ、“ひな壇”なしの立ち話会見についても疑問を呈する。

「中居問題の際、関西テレビの大多亮社長(当時)の緊急会見と同じで、あえて着席せず“早めに終わらせよう”という意図が透けて見える。福田社長の回答は伝聞ばかりで情報が浅く、余計にあいまいにしている。本来は国分氏と直接やりとりした担当役員が同席すべきでしょう。感情を出さずに落ち着いたトーンを貫き通したのはさすがだと思いますが、社長1人では不十分です」

 福田社長の回答は「プライバシー」の一点張り。法的に問題のない回答に終始したのかもしれないが、その後、国分の不適切行動について、パワハラ、わいせつ画像の送付、おねだりなどさまざまな臆測が報じられている。

「フジテレビの会見以来、テレビ局がプライバシーを隠れみのにしているのは由々しき問題です。情報を開示しながらプライバシーにも配慮するのがメディアの使命なのに、放棄している。プライバシーを侵害しない範囲で開示できることはあると紀藤正樹弁護士もおっしゃっているように、弁護士でも見解の分かれるところですから、複数の意見を取り入れて回答すべきだったのでは。今後は社長だけでなく、担当役員らが同席したうえで、着席した会見を開き、正確な情報を伝えることが急務だと思います」

 株式会社TOKIOの社長・城島茂(54)、副社長・松岡昌宏(48)はお詫び行脚に出るというが……日本テレビのみそぎはまだ終わっていない。

  ◇  ◇  ◇

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