慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒
【あの有名人の意外な学歴】#16
菊川怜(女優/47歳)
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高学歴タレントの代表格ともいえる菊川怜(47)について「この人は何をしたかったんだろう」と半ば否定的なニュアンスを込めながら首をかしげるのは慶応大医学部の元教授だ。東大理Ⅰに現役合格。工学部建築学科に進み卒業した菊川は理Ⅰ以外に慶応大医学部と早稲田大理工学部にも合格している。理Ⅰと早大理工なら受験者の大半は東大を選ぶ。しかし、理Ⅰと慶応大医学部となると微妙だ。
「偏差値は慶応医のほうがかなり上。理Ⅰはすべり止めと考えるのが普通」と大手予備校の進路指導。「そもそも、この2つを併願するのは珍しい。医師や医学研究者を目指しているのなら、国公立大医学部との組み合わせになる」という。
菊川は医師になるつもりはなく、単なる腕試しで偏差値の高い慶応大医学部にチャレンジしたのだろうか。「だとしたら、他の医学部志望者にも大学にも失礼」と憤るのは前出の元教授だ。「定員数が非常に少ない医学部に遊び半分で受験して、結局、蹴るというのなら、最初から受けるべきではない」と切り捨てる。
「菊川の生き方にはどこか行き当たりばったりのところがある。核となるものが感じられない」と話すのは芸能記者だ。東大2年の時、新宿を歩いているとスカウトされ、モデルの仕事を始めた。
「本人はバイト感覚だったようですが、あれよあれよという間に売れっ子になってしまった。そして、卒論で忙しいさなかに女優デビュー。それでも両立させてしまうのだから、潜在能力は計り知れないが、すべてが受け身なんです」
この記者は結婚に関しても同様の傾向が見られたと指摘する。2017年4月、カカクコム社長やクックパッド代表執行役を歴任した実業家の穐田誉輝氏と結婚した。
「交際3カ月足らずのスピード婚。そして3人の子どもをもうけながら、昨年11月電撃離婚。流れに逆らわない彼女らしさが表れている」
そうした生き方を形成したのは中学・高校時代ではないかと話すのは、菊川が在学した私立桜蔭学園のOGだ。
女子中高一貫校では国内最難関。大学進学実績もずばぬけている。
「目標にまっしぐらに進んでいく。桜蔭の生徒は集中力がすごいんです。ただ、今から思うと、目標を決めるにあたっては自身の判断より他者に影響された部分が大きい」
集中力を養うのに「礼法」の授業が寄与した。畳の部屋で礼儀作法の基礎を学ぶのだ。このOGは「おかげで脇目も振らず、受験勉強に取り組めた」と振り返る。
桜蔭が東大合格者数で初めてトップ10に入ったのは1994年。以来、25年まで32年連続でトップ10入りを果たしている。もっとも人数が多かったのは96年の93人(5位)。この中に菊川も含まれている。
「1学年の生徒数が235人ですから、かなりの高確率で東大に行くことになる。菊川さんとは年度が違うので、はっきりしたことはわかりませんが、周囲の雰囲気にのまれて、慶応大医学部より東大を選んだような気がします」(OG)
最近、画面への露出がやや減っている菊川だが、母親として力強い姿を見せてほしいものだ。
(田中幾太郎/ジャーナリスト)
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