更新日:2025-07-16 11:45
投稿日:2025-07-16 11:45
「ただいま~」と帰ってきた女
彼がトイレに立ったタイミングで玄関のドアがガチャっと開き、「ただいま〜」と声が響いた。
えっ…誰? と思う間もなく、そこに入ってきたのは、私より少し年下くらいの女性。コートを脱ぎながら「今日さ、スーパー混んでてさ…って、は?」と私と目が合い、空気が一瞬で凍った。
「誰、この人?」
私は立ち上がり、「あの…どなたですか?」と聞くのが精一杯だった。
女性がすぐに彼の名前を叫び、彼が慌てて戻ってきた。状況を飲み込んだ私が震える声で「どういうこと?」と問い詰めると、彼は平然とこう言った。
「いや…もう別れる予定だったから」
「別れる予定」。その言葉の胡散臭さに、私は逆に笑ってしまいそうになった。「予定」って何? 別れてないよね? 今この人、鍵持って普通に帰ってきてるけど? と、ツッコミどころが多すぎて、頭が真っ白になった。
私が悪いの?
しかも彼女は「え、なにそれ、信じらんない」と言いながら、なぜか私の方を睨んできた。私が悪いとでも言いたげな目つきだった。
「私、ほんとに知らなかったんです」と何度も説明したけれど、彼女は「てか、女の家に行くとか普通に無理なんだけど」と吐き捨て、彼に怒鳴りつつも私にまで文句をぶつけてきた。
その場の空気は修羅場というより、理不尽の渦だった。
私は荷物をまとめて、何も言わずにその部屋を出た。手に持っていた花束が情けなくて、途中のコンビニのゴミ箱に無言で押し込んだ。
電車の中で泣きたかったけど、涙も出なかった。現実感がなさすぎて、ずっと心が置いてけぼりのままだった。
ラブ 新着一覧
気になる彼とのLINE、憧れの存在とのLINEは自然とテンションがあがるもの。でも、相手から冷たく感じる返信がきたら、...
「冷酷と激情のあいだvol.216〜女性編〜」では、交際半年の恋人・タカユキさん(50歳・仮名)からプロポーズをされたも...
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
由奈さん(仮名・35歳フリーランス英会話講師/既婚・子供アリ)は、異業種交流会で出会った宗太郎さん(仮名・35歳不動産...
「年上のイケおじと結婚したい♡」「10個下の若い男を捕まえて結婚に漕ぎ着けてやる!」このように、上下関係なく「年の差婚」...
近頃、メンズコンカフェならぬ「男装コンカフェ」が増殖中なのをご存知でしょうか。東京だけでもすでに20店舗以上。
一...
ひと昔前の時代と比べると、最近はドラマや漫画のストーリーで年下男子との恋愛が描かれることが増えました。でも、オトナにな...
パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。48歳で意を決して女風を体験しセックスの気持ちよさを知っ...

「冷酷と激情のあいだvol.215〜女性編〜」では、高級志向なのにセコい振る舞いをする恋人トシオさん(57歳・仮名)との...
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
『不倫論――この生きづらい世界で愛について考えるために』(平凡社)を刊行した作家・鈴木涼美氏とともに、現代女性における「...
朝スマホを開くと「またか」と思うくらい、1年に何度も芸能人の不倫ニュースを見かける。いくら有名人とはいえ、特に当人と面...
フリースタイルスキー・モーグルで五輪5大会連続入賞の上村愛子(44)が2日、自身のインスタグラムを更新。アルペンスキー...
世の中の不倫などもはや珍しくもないが、それが「一児の母であり、現在妊娠中」の場合、人としていかがだろう? 今回、取材に...
アラフィフでの婚活は60代以上からの申し込みが多く、同世代とはなかなかマッチングしないとも言われています。
結婚相...
「彼に愛され続けたい」「追われる恋愛がしたい」と思う女性は要チェック! 今回は男性の意見を交えながら、愛され女性がやらな...