徳光和夫さんは、たばこをやめられない私に「あなたも心筋梗塞になればやめられる」とほほ笑んだ
【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】
アナウンサーの代表的存在である徳光和夫(84)が、腰の手術を受けて入院中であることを先週土曜日のレギュラーラジオ番組で明らかにした。少しぐらいゆっくりしてもよさそうだが、「スロービデオのように入ってまいりました」と言い、医師の許可を得て病院からスタジオにやって来たと説明。いつも通りの元気そうなトークを繰り広げていた。
まぁ、ほっとさせられたのだが、徳サンの入院と聞いて思い出すのは、2001年に急性心筋梗塞で入院した時のこと。
徳サンといえば、酒は飲むし、たばこの量もハンパない。仕事の合間に大好きなボートレースに行くという、およそ不健康な生活を送っていたのだが、仕事復帰の取材に行くと、好きなたばこをピタリとやめたと言い出した。
僕が「健康に気を使うこと自体、不健康だと話していた徳サンとも思えない」とツッコむと、「(心筋梗塞の痛みは)今まで経験したことのない痛さ」だそうで、医者からも「このまま不摂生するとまた発作が起きる」と脅された様子。「もうあんな痛さはイヤだと思うと簡単にやめられた。あなたも心筋梗塞になればやめられるから、大丈夫」と諭されたものだ。なかなかたばこをやめられないとボヤく僕を笑わせてくれたのだ。
徳サンには何度も取材でお会いしたが、あるパーティーで壇上に上がった彼に司会者が「一番嫌いなアナウンサーは誰?」と尋ねたことがあった。徳サンは間髪入れず「福留功男アナ」と答え、会場をドッと沸かした。当時、出演番組の関連で2人が“犬猿の仲”と評判だったので大ウケしたのだが、もちろん同じ局アナとしての信頼があって、発言してもいいと思ってのネタだった。
また大の巨人ファンで知られ、優勝のたびに何度も取材させてもらった。ある巨人ファンの集まりに駆けつけた徳サンは、改めて乾杯の挨拶をすることになり、発声と共に「ひとりビールかけ」と言いながら頭からビールを自分にかけて会場を盛り上げた。高級そうなスーツはびちゃびちゃだった。自分もある球団のファンなのだが、仲間との祝勝会はもちろん、出張先のホテルの浴室で徳サンを見習って「ひとりビールかけ」をやったこともある。
僕が知る徳サンは自由奔放でありつつ、他の人を楽しませる人。彼クラスの大物キャスターが次々とメディア露出を減らす中、現在もBSフジのプロ野球関連番組でキャスターを務める徳サンには、いつまでも活躍を続けてほしい。
(城下尊之/芸能ジャーナリスト)
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