磯村勇斗「ぼくほし」高評価なのに低空飛行の《不思議》…生徒役にも左右される学園ドラマの厳しい現実

更新日:2025-08-18 17:03
投稿日:2025-08-18 17:00

《心があったか~くなる素敵なドラマ》《右肩上がりで好きになってる》と好意的なレビューが増えてきた磯村勇斗(32)主演の連ドラ「僕達はまだその星の校則を知らない」(カンテレ・フジテレビ系=月曜夜10時)。

 通称「ぼくほし」は、独特の感性を持つがゆえに人生にも仕事にも臆病だった弁護士(磯村)が、私立高校に「スクールロイヤー」として派遣されることに。《法律や校則では簡単に解決できない若者たちの青春に、不器用ながらも必死に向き合っていく学園ヒューマンドラマ》(公式HPサイトから)なのだが、「あまり話題にならないのが不思議」とドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏は首をかしげる。

 初回(7月14日)の世帯視聴率は4.6%(関東地区=ビデオリサーチ調べ)で、同枠前作「あなたを奪ったその日から」の6.0%と比較すると寂しい数字。テレビの無料動画配信サービスTVerのお気に入り登録数も30.5万(8月17日現在)と、夏ドラマのトップ10圏外だ。

 この状況に納得いかないのが前出の山下真夏氏で、「『不適切にもほどがある!』(TBS系)の“ムッチ先輩”で一世を風靡した磯村さんの民放連ドラ初主演作としては寂しい現状です。GP帯の『ぼくほし』より登録者数が多い深夜ドラマもいくつかある。NHK大河『青天を衝け』も手掛けた人気脚本家、大森美香さんのオリジナルの物語は繊細で、見ていて引き込まれるものになっているのですが……」と話す。

生徒役にすでに人気の若手俳優を起用していない

 レビューサービスFilmarksでの評価は5点満点で3.6と悪くない。《この世界観、好き》《優しい世界で癒やされる》なんて褒め言葉も多いのだが、どうも盛り上がりに欠ける。

「『ぼくほし』で検索すると『生徒』というサジェストワードも出てきます。『ぼくほし』は珍しく生徒役にメジャーどころ、すでに人気の若手俳優を起用していません。学園ドラマは生徒役に注目する若い視聴者も少なくないですから、《見なくていいか》となってしまったのかも」(エンタメ誌編集者)

 前出の山下真夏氏は「磯村さんは、やや映画に重きを置いてきた俳優さんですから、“通好み”というか、民放の主演としては弱かったのでしょうか。『ぼくほし』の不器用な弁護士役は愛らしくて、支えてあげたくなる。これまでとはまったく違う顔を見せるさすがの演技力で、胸を打つものがあるのですけれど……最近はシビアな役が多かった共演の堀田真由さんも明るく元気な高校教師役で見応えがありますし」と残念そうだ。

 SNSには《NHKの火曜夜10時で放送されそうな良作》なんて声も。カンテレ制作のフジ系月10はドラマ好きの注目枠だが、後半戦で盛り返せるか。

  ◇  ◇  ◇
 地味な「ぼくほし」が大人に刺さるワケを知りたいなら、下にある■関連記事【もっと読む】などもあわせて読みたい。

エンタメ 新着一覧


芸人はランジャタイ伊藤から学べるか 「地雷女」を避けるたった一つの方法
 ランジャタイ・伊藤幸司(38)が未成年との不適切な関係を持ったことを暴露され、芸能活動を休止した。過去を振り返れば、伊...
帽子田 2024-09-18 10:08 エンタメ
老眼鏡かける寅子。「最後はいい方に流れていく」発言にトラツバロス一歩手前…!
 香淑(ハ・ヨンス)は、原爆被害に遭った外国人への支援を始めることを決意する。一方、寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は...
桧山珠美 2024-09-16 14:00 エンタメ
秋元康との共通点も? 柏木由紀がすがちゃん最高No.1に惹かれた理由を考察
 9月11日、NEWSポストセブンが、元AKB48のゆきりんこと柏木由紀さん(33)と、お笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんの...
伊藤健太郎は破局して正解! “小栗旬軍団”加入でバーター出演の機会にも恵まれる
 伊藤健太郎が帰って来ました。これは朗報です。あの不祥事からかれこれ4年。本人も充分反省しているようですし、そろそろ許し...
【写真特集】背中ぱっくりドレスを着こなす滝クリ。健康的な美脚も披露!
【この写真の本文に戻る⇒】滝川クリステルに「好きになれない」の声多数。バリキャリだけど同性ウケしないのはなぜ?
航一も明治生まれの男。娘に手を上げるのか!? と一瞬緊張が走ったシーン
 のどか(尾碕真花)の婚約者・誠也(松澤匠)が星家にやってくる。しかし、星家では航一(岡田将生)と優未(川床明日香)が優...
桧山珠美 2024-09-12 17:15 エンタメ
「東出昌大の再婚を叩いたら負け」なのか? SNS社会は彼に試されている…
 2015年1月、朝ドラ『ごちそうさん』で夫婦役を演じた杏と結婚して3人の子を授かるも、映画『寝ても覚めても』で共演して...
堺屋大地 2024-09-11 06:00 エンタメ
夫婦水入らずの何気ないシーンが描いたもの。爆速で進む物語、子どもたちは誰が誰やら…
 8年にも及ぶ「原爆裁判」を終えた寅子(伊藤沙莉)たち。竹中(高橋努)は渾身の記事を書き、よね(土居志央梨)と轟(戸塚純...
桧山珠美 2024-09-12 16:53 エンタメ
岡田将生「ラストマイル」沼にハマる人続出!「虎に翼」との共通項も考察
この投稿をInstagramで見る 映画『ラストマイル』公式【大ヒット上映中】(@...
【写真特集】若っ!金髪姿の岡田将生。浴衣、くるんくるんパーマヘアも…
【この写真の本文に戻る⇒】岡田将生「ラストマイル」沼にハマる人続出!「虎に翼」との共通項も考察
朝ドラ史上、いやテレビ史上に残る名判決シーン。「政治の貧困」の言葉が胸に突き刺さる
 昭和38年6月、桂場(松山ケンイチ)は最高裁判事のひとりに任命される。  竹もとで修業に励む梅子(平岩紙)、そし...
桧山珠美 2024-09-07 06:00 エンタメ
夕飯のカレーで描いた星家の“遠慮のない家族”への変化。入山法子の名場面を振り返り
 昭和37年1月、「原爆裁判」の原告のひとり、吉田ミキ(入山法子)が法廷に立つことを承諾。広島から上京してきたミキを、原...
桧山珠美 2024-09-05 17:30 エンタメ
虎に翼の脚本は朝ドラ特有の“中だるみ”なし!塚地出演「あさイチ」との連携プレイにも救われた
 昭和34年、優未(毎田暖乃)は高校1年生に。直明(三山凌輝)と玲美(菊池和澄)の間に子供が産まれ、猪爪家はますますにぎ...
桧山珠美 2024-09-02 17:30 エンタメ
東出昌大“狩猟系イケメン”面目躍如。通り過ぎていった女性たちは何を思う
 期待に応える男、東出昌大(36)がまたまたやってくれました。今度は“デキ婚”ですって。いつかやってくれるだろうとは思っ...
第110回感動のラストシーン! 余貴美子演じる百合さんの“ある台詞”がとっても可愛かった
 寅子(伊藤沙莉)たちとの同居がつらいと本心を語り、家を出ようとするのどか(尾碕真花)。そんな彼女に、優未(毎田暖乃)は...
桧山珠美 2024-08-31 06:00 エンタメ
【写真特集】10年前の初々しい東出昌大。オールバック、ナチュラル、横流し…髪型3変化
【この写真の本文に戻る⇒】杏との離婚から4年、東出昌大“デキ再婚”で話題の養育費問題。子のために前妻が即やるべき事【弁護...