なぜ『鬼滅の刃』は心に響く?ボロボロだった女が“ある台詞”で救われた話「雷に打たれたような衝撃でした」

宮本デン ライター
更新日:2025-09-16 08:51
投稿日:2025-09-16 08:00

劇場版『鬼滅の刃 無限城編』が314億円を突破

 最終決戦が描かれる映画三部作の第一章が公開され、アニメの歴史を塗り替える伝説を打ち出し続けている『鬼滅の刃』(フジテレビ系)。

 美麗なアニメーションに、熱く感動的なストーリー…そして何よりも、作者・吾峠呼世晴の優しくも独特で、心に残る「台詞回し」が人気を呼び、今もなお人の心をつかんで離しません。

 そんな『鬼滅の刃』の中で出会った言葉に救われ、人生を激変させたというゆかりさん(仮名/39歳)さんに話を伺います。

【こちらもどうぞ】仕事一筋の私が『対岸の家事』詩穂に共感した理由。くだらない「専業主婦vsワーママ」対立してる場合じゃない

心が追い詰められた時、『鬼滅の刃』と運命の出会いが

 短期大学を卒業して以降、出版社で編集者として働いていたゆかりさん。憧れだった本を作る仕事に就くことができましたが、ある時、別業界への転職を決心したそうです。

「やりがいは感じていたのですが…当時働いていた会社が激務で、何度も出版業界からは離れようと思っていたんです。でもこれまでのキャリアを捨てて離れるのも怖くて、仕事内容はなるべく近いまま別業界に行こう! と考えたんです」

そうして転職先に選んだのは「ペット業界」。ゆかりさんはペットの話題を扱うメディアの編集者として働くことになりました。大好きな動物に関係する仕事でペット同伴通勤も可とのことで、ゆかりさんは「これだ!」と大喜びしたそう。

 転職先でゆかりさんが任された仕事は、Webメディアに掲載する大量の記事の更新とリライト。

「Web媒体ということもあり、日々大量の更新が大切だということは理解していました。ただ、ここで紙出版業界時代に染みついた完璧主義がどんどん自分を追い詰めたんです」

 さらに転職してすぐの時期に、世界中でコロナが大流行。リモートでの仕事を余儀なくされ、誰にも何も聞くことができず、仕事の仕方もわからないまま手探りで進めることとなりました。

 法外な時間外労働を要求されることもなく「ある程度の完成度で問題ない」と言われていたものの、完璧主義なゆかりさんはそれを許せず、自分を追い込み土日も関係なく働き続けたそうです。

宮本デン
記事一覧
ライター
1993年神奈川生まれ岩手育ち。ネット文化を愛し、ネット文化と共に生きるサブカルライター。大衆が作り出すカオスがどこまでいくのか見届けたくて、ネット文化や、音楽などサブカルチャー全般に関する執筆をしています。愛するものを深掘りし拡大、視点を変えて照らし合わせて。世界の解像度を上げることをひたすら追求しています。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


社長の「お気に入り」で準主役に大抜擢…芸能界の“暗黙ルール”に飲み込まれたタレントの悲劇
 世間を揺るがす芸能界の黒い噂。ニュースとして報じられ、真実が明らかになることも増えました。現在は清浄化が行われている芸...
メルボルンはカフェ天国♡ 噂の「世界一のクロワッサン」って本当に美味しい? オーストラリアで正直レビュー!
 オーストラリア・メルボルンへ3泊6日の旅に出ることに。夜に日本を離れて翌日早朝にメルボルンに着きます。飛行機の時間は1...
港のにゃんたま様「食い損ねたんじゃ!」お目当ての魚を探索中、“たまたま”がチラリ♪
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
服を返品したい→ゴミだけ送られてきた!フリマサイトの「仰天トラブル」体験談
 普段からフリマサイトを利用している人、これから利用しようと思っている人は必見! 今回はフリマサイトでのトラブル経験談を...
「会社行きたくねえ」がマシになる!? BGMは中島みゆき、ログインボーナス…社会人の神ワザ5連発
 職場に苦手な人がいる、業務がきつい、通勤時間が長い…毎日の仕事がつらいとき、あなたはどうやって乗り越えていますか?  ...
【女偏の難読地名クイズ】「女影」って何て読む?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
「でも、だって」の嵐で話が進まん! 距離を取りたい人の特徴8つ。クレームが生き甲斐って楽しみないの?
 皆さん、どのような人を見ると「ちょっとお近づきにはなりたくないなあ」と思いますか?  今回は世間の声とともにその...
えっ、夏の“汗染み対策”を27%がしてないの? 最低限やっておきたい4つの方法
 夏のお悩みといえば、洋服の汗染みですよね。外をちょっと歩いただけで、脇や背中がぐっしょり濡れて洋服にも汗染みが出没して...
ごめん、私が悪かった…友達に嫌われたLINE3選。「彼氏のために迷惑かけるの?」ってごもっとも!
 今回ご紹介するのは、友達をなくすことになった原因のLINE。失いたくない友達がいる人こそ参考にしてみてください。
お客様は神様…じゃないよ! 地獄の“カスハラ”5連発。「400万払え」の脅しで転職に追い込まれ
 接客業をしているとお客さんから理不尽なクレームを受けたり、必要以上のに暴言を吐かれたりなど、カスタマーハラスメントを受...
一目惚れした“にゃんたま”様に会えるかな、美しい島で奇跡の出会い。ふと見上げた先に…いた!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「最後の命を燃やしてるみたい」海中カメラマンの話に植物の“終わり”を思う。花が教えてくれた“命”の使い方
 「やっぱり生態系が崩れていると実感する」  猫店長「さぶ」率いる我がお花屋に、沖縄の友人が数年振りに遊びにやって...
おばさんが目撃した「奇妙な痴漢」。若い女性を守るため、どうするのが正解だった?
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
令和の嫁は泣き寝入りしない! 姑への仕返し経験談4つ「私への暴言を録音して流しました」
 息子を奪われた気になって、嫁に嫌がらせをしたり嫌味を言ったりする姑は令和にもいるものです。  しかし嫁たちだって...
SNSの誹謗中傷、なぜするの? こじらせアンチ勢の心理8つ。冗談のつもりが攻撃に…
 SNSには匿名であることを利用して、批判や否定、誹謗中傷のコメントなどを繰り返す人がは一定数いるものです。そんな“アン...
ちょ…「パチンコ通ってそう」ってどういう意味!? 身近な女のイラつくLINE6選
 口調や仕草で可愛らしさをアピールする「痛い女」に、気遣いができない「自称サバサバ女」。女の敵はやっぱり女? あなたもこ...